イベント報告


【市民体育大会】
第6回青梅キッズ&スプリント・アクアスロン大会
6th ome kids & Sprint Aquathlon !!
2006年9月3日/晴れ

【レース前日9月2日】

■10:00 準備開始
気持ちよさそう。水が青い東原公園プールに準備のためスタッフの面々が集まってくる。プールは8月末で営業終了だが、今日はとても暑く、終了してしまうのが勿体無いほど水が青い。

先ず、レースに使用する流水プールに入り、2〜3周泳いでプールのコンディションを身体でチェックする。念には念を入れて、排水溝のカバーをチェックする。流石、青梅市、異常なし。

コース・チェックにかこつけてプールを独占できるのがスタッフの特権である。その後、網で虫の死骸や枯れ葉、ゴミなどを取り除く、そして、コースの目印にとする風船を飾る。暑い日のプールの準備は楽しい。でも、一昨年のように雨模様の日は寒くて辛い。



■13:00 昼食後、準備再開
小学生低学年のスタート風景テントの設営、トランジッション・エリアの設置、横断幕の設営等々の準備に入る。気温がドンドン上がり、背中がジリジリ厚い。炎天下、トランジッション・エリア設営ではグムテープで番号を床に貼り付けていく。とても根気を必要とする作業である。

最後に、ランコースの設営・チェックなどをして、終わる。まだ、陽は高く、しばし最終チェックと言いながら、プールに入り、泳ぐ。明日も晴れそうだ。泳ぐ競技は天候に大きく左右される。晴れさえすれば、楽しくなること間違いなしである。





【レース当日9月3日】

■06:00 スタッフ集合
一般の部、スタート前の風景お揃いの「putiton」のグリーンTシャツを着て、準備開始。絶好のプール日和だ。もう6回目なので、スタッフも手馴れたものである。ゴールや受付ブースを設置し、それぞれ持ち場について、選手の到着を待つ。

そうこうしている内に、タイム計測会社「ネオ・システム」のスタッフもやってくる。彼らも、もう慣れたもので、自分達でテキパキと計測機器の設置をしていく。

今年の大会は、都内にある子供服の「putiton」提供のTシャツ(小学生・中学生のみ)、明治乳業の「VAAM」、青梅市のタオル、そして、和菓子屋「フジタヤ」(愛知県岡崎市)のジャンボ三色団子と参加賞が充実している。特に、ジャンボ三色団子は文字通りビッグで、ひとつひとつが丸いおにぎりのような大きさである!選手の反応が楽しみ。



■8:30受付開始
ジャンボ団子にかぶりつく。選手が到着し始める。不安そうな顔、わくわくした顔。受付スタッフに、右手の手首に計測用チップの付いたリストバンドを付けてもらい、両腕にマジックで番号を書いてもらう。

初めての子は珍しそうに、そうでない子は得意気に、一人前の選手になったような顔をしている。腕に番号を書くという儀式は、トライアスリートにとっては重要な儀式で、これで戦闘モードにスイッチオ・オンとなるのである。

向かいの参加賞の支払いブースで「わーっ」と声があがる。三色団子を見て驚きの声。フフフ、予想通りである。さっそく団子にかぶりつく子もいるが、レース前にあんなに食べて大丈夫だろうか???

気温もぐんぐん上がり、受付を済ませた選手たちは、もう25mプールで泳ぎだしている。とても気持ちよさそうだ。ここのプール場はレースに使う流水プールの他に、25mプールと幼児プールがある。25mプールはウォーミング・アップ用に開放している。









■10:00開会式
井上信治議員のスピーチこの大会は青梅市の市民体育大会の一環であるため、青梅市教育委員会と青梅市体育協会から今成氏と野村氏にオープニングのご挨拶を頂く。(市民体育大会といっても、青梅市民以外の方も参加できますよ。)

それに、特別ゲストとして、普段から我々の活動を応援して頂いている地元選出の衆議院議員井上信治先生にも来て頂いた。今年の夏、埼玉県ふじみ野市の流水プールで子供が排水溝に吸い込まれるという悲しい出来事が起きてしまった。井上先生はこの事故の話も交えながら、スポーツの大切や楽しさを子供たちにも分かるように易しく話されていた。

また、我々が毎年4月に開催している「モントレイル青梅高水山トレイルラン」の開会式にも、毎年来て頂いている。この大会は、近年たいへんな人気大会になってきている。



ゴール風景最後は、もう一人の特別ゲスト、というよりも我々の良き友人である白戸太朗さん。今年も元プロトライアスリートの白戸さん一家が駆けつけてくれた。

彼はトライアスリート創世記に宮塚英也選手と共に日本トライアスロン界を引っ張ってきた日本トライアスロン界の重鎮で、かつては、ワールドカップや世界選手権等々で日の丸を背負って大活躍されていた。当時は、トライアスロンという競技がオリンピック種目に加えられていなかったので、ワールドカップや世界選手権が最高峰のレースだったのである。

その後、第一線を退き、最近では、エイジ・クラスでハワイ・アイアンマンやトレイルラン(モントレイル青梅高水山トレイルランやみたけ山山岳マラソンにも毎年参加)などにも参加しながら、さらに、スポーツ・ナビゲーターとして、TVや雑誌でも活躍されている。

彼の往年の選手時代を知っている大西としては、彼を紹介するときには、毎度、ついつい”過去の人”のよう言い回しになってしまう。すると、間髪をいれず、隣から「大西さん、まだ、現役でなんですが・・・・」と、毎度、突っ込みを入れてくる。



■10:30 レース開始
アクアスロンにはつきもののスイム・バトルアクアスロンという競技はスイムの後、続けてランを行なうという複合競技で、水泳が遅くても、ランが速ければ、挽回できるという面白さがあります。また、年齢や性別に関係なく楽しむことができます。今年は、下は7歳から、上は65歳までの人が参加されました。

体育協会の野村副会長の号砲で競技が始まった。真っ青なプールの中、選手たちが泳ぎだす。コースの目印に置いているカラフルな風船がとても美しい。(暑さのせいか、時間の経過と共にどんどん破裂してしまったが。来年はビーチボールにしよう・・・)

スイムを終えてトランジッション・エリアから飛び出してくる選手たちの迫力、ゴール前のスパートのバトル、なかなか見ごたえがある。

レースは4ウェーブに分かれており、最初は小学生低学年、続いて、小学生高学年がスタートする。高学年部は低学年と比べて、迫力がある。スイムもランも大人顔負けのテクニックとスピードを持っている。

次に、中学生がスタートする。なぜか、中学生の参加は毎年少ないのが寂しい。最後は、一般と高校生の部がスタートする。今年から高校生部を新しく設けた。この最後のウェーブの人数が約50名と一番多い。スイム・スタートのバトルは圧巻である。まるで、網にかかった魚が暴れているような水しぶきがあがる。

コースロープで個々に区切られたプール競技と違って、アクアスロンやトライアスロンのスイム・スタートにはバトルが付きものである。ちょっと野生的で、これがオープン・スイムの醍醐味の一つである。


今年も人気だったスイカレースの結果は、
・小学生低学年部男子優勝は三浦崇敬くん(9歳)、女子は三武みちるさん(9歳)。

・小学生高学年部男子優勝は坂巻和弘くん(11歳)、女子は高橋瑛里香さん(12歳)。

・中学生部男子優勝は佐藤拓弥くん(13歳)、女子は神部千晴さん(14歳)。

・高校生部男子優勝は石川広明くん(17歳)。

・一般の部男子優勝は白戸太朗さん(39歳)、女子は白戸彩子(38歳)。

レースを終えた選手たちは苦しそうだけれど、みんな達成感で一杯の表情をしている。レースは選手同士での戦いでもあるが、そもそも自分との戦いだなあとつくづく思う。

ゴール後に食べる甘いスイカはいつにもまして美味しそうに見える。例年好評のスイカを今年もたくさん用意した。



■12:30 白戸さんのスイムクリニック開始
白戸さんのクリニック風景白戸さんは、ここのところ世界最高峰の自転車レース「ツール・ド・フランス」や世界3大ツールのひとつである「ブエルタ・デ・エスパーニャ」のTV解説で活躍中のため、超多忙であるだろうが、相変わらずキレのある体躯である。

今年のクリニックのテーマは「楽に長く泳ぐ」で、子供の選手を中心に多くの一般選手も参加し、25mプールで行なわれた。プールの回りでも、白戸さんのクリニックに聞き入っていた(かく言う私も…)。


白戸さんみたいに世界を体験した人に、直に指導してもらえるチャンスなどそう滅多にあるのではない。



■13:30 表彰式、そしてその後
普段とは違って、水着姿で頑張るキッズ選手最後に表彰式を行い、この大会は終了する。
入賞した選手は金・銀・銅メダルを授与される。メダルを胸に皆胸を張り、目をきらきらさせている。この大会に参加してくれた選手の中から将来のオリンピック選手がでたら良いなぁ。

大人も子供も、この大会に参加してクロス・スポーツの楽しさ、自分自身の意外な才能!などを見つけて帰ってもらえたら嬉しいものである。

今年も、強豪「サンシャイン・スイミング・クラブ」の可愛い子供達がたくさん参加してくれ、たくさんのメダルをゲットしていました。

今年、メダルを貰った人も、貰えなかった人も、また、来年の夏、この大会でお会いしましょう。

★レース結果はこちら





ランの風景、木立の中の遊歩道を走る■ボランティア
この大会には、我々メイン・スタッフとは別に、東は千葉県成田市から、西は山梨県甲府市から、南は神奈川県海老名市から、関東一円の大学や専門学校の学生さんが約30名も駆け付けてくれ、一生懸命に働いてくれました。こいうい「縁の下の力持ち」の存在がなくては、どんな大会も安全に運営することはできません。大感謝です。








応援がいっぱい、メイン・スタンドを行く選手たち■VAAM
高橋尚子でお馴染みの明治乳業のスポーツ飲料。運動を始める前にこのアミノ酸3000mgのVAAM缶を飲み干して、運動を行なうと、すぐに体脂肪の燃焼が始まります。試してください。











putitonのTシャツで表彰を受ける室井真純さん■putiton
この大会をスポンサーしてくださった都内にある子供服の会社。社長の中村さん一家はレースにも参加してくださいました。小中学生には白色のTシャツ、スタッフにはグリーンのTシャツと、とてもセンスのよいTシャツをありがとうございました。(スタッフの間でも大人気でした)









■和菓子屋「フジタヤ」(愛知県岡崎市)
8月31日、青森県側から北海道へ向かって泳いでいる藤田さんジャンボ3色団子を提供して頂いたお店です。この店の経営者である藤田美幸さんは、現在、日本の冒険スイマーの第一人者であり、また、世界の冒険スイマーとしてもトップレベルにあります。

毎年、イギリスとフランスの間にあるドーバー海峡単独横断泳に挑戦されています。もちろん、毎年成功されています。そんな事情で、イギリスでは「チャンネル・スイマー」としてたいへん有名です。チャンネル(海峡)・スイマーとはドーバー海峡単独横断泳を成し遂げた人のことです。

さらに、北海道と青森県との間にある津軽海峡単独横断泳にも、毎年挑戦されています。彼女のスゴイところは、ドーバー海峡にも、津軽海峡にも毎年挑戦されているところにあります。

ドーバー海峡の距離は約35km、夏でも海水温は15度前後と低く、それを13.5時間くらいで泳ぎ切ります。津軽海峡は11.5時間くらいで泳ぎ切ります。どちらもプールと違って海スイムなので、強い潮流や風雨や低水温などに影響されます。

この青梅キッズ&スプリント・アクアスロン大会の頃、まさに、8月末から9月初めにかけて恒例の津軽海峡単独横断泳に挑戦中なのです。因みに、藤田さんの今年の津軽海峡単独横断泳の結果は以下です。


【1ウェイ目】
8月31日/04:46に、青森県北津軽郡小泊から北海道松前郡福島に泳いで向かう。やはり津軽の潮も予想に反して速く16:29に福島着。記録は11時間43分。

【2ウェイ目】
9月2日/04:15に、北海道松前郡福島町から青森県下北郡佐井村まで泳いで向かう。しかし佐井手前5マイルの地点から逆潮をくらって2時間ほど立ち往生した。それからも逆潮を逆らった形が継続する。それでも19:43に、佐井に着。記録は15時間28分。

【3ウェイ目】
9月4日/04:50に、青森県下北郡佐井村から北海道函館市戸井町まで泳いで向かう。天候は薄曇り。津軽の波も穏やかで、潮もすこぶる良かった。15:03、北海道函館市戸井町潮首港着。記録は10時間13分。
9月5日付け「中日新聞」によると、
3日間で藤田さんの泳いだ距離の合計は約120kmと載っていました。


世の中にはスゴイ人がいるものです。オリンピック金メダリストのイアン・ソープやマイケル・フェルプスだってこんな真似はできません。昨年、友人のアテネ・オリンピック・スイマーのダン・オキーフに藤田さんの話をしたら「アンビリーバボー!」と目を白黒させていました。「俺にはできない!」とも言っていました。「I think so.」と応えておきました。



写真提供:舘岡正俊
協賛:明治乳業「VAAM」、子供服のputiton、和菓子屋「フジタヤ」

2006年9月13日 青梅市トライアスロン協会&KFCトライスロンクラブ 記