4th Guam Triathlon!!
グアム・トライアスロン・フェデレーション(連盟)のリーダーエリック・タイティンゴとグアムで トライアスロン大会をすることになったのは4年前。 と云う訳で今年は第4回大会を開催することとなった。
エリックは我々KFCが運営する「ロタブルートライアスロン」や「テニアントライアスロン」にも何度か参加した事があり、付き合いの長い良き友人である。 また、ロタやテニアンの大会は、以前からグアムのトライアスリートやトライアスロン大会に少なからず影響を与えている。
日本からのグアムへのアクセスはマリアナ諸島(サイパン・ロタ・テニアン)と比べると断然良く、コースも見劣りしない。それに+αの観光や ショッピングも存分に楽しめる。それなのに、何故だか、日本人選手の参加人数は伸び悩み、イマイチぱっとしない。さらに、今年は3・11大震災の影響もあり、 予想通り、日本人からの選手はさみしかった。
グアムでは、主催者やコースを変えて、以前にも何度かトライアスロン大会があった。我々は10年以上に亘って、それら全てに係わって来た。 エリック自身にとってはインターナショナルなトライアスロン大会は今年で4回目ということになる。
彼らの日常は、その恵まれた環境を生かして毎週のように ミニトライアスロンやマウンテンバイクレースなど、仲間内で練習会のようなことをやって遊んでいる。我々が考える大会とはちょっと違うものだ。
グアム島に到着した。到着すると、すぐに空港でレンタカーを借り、 先ずはアシを確保した。そして、“ハイヤット・リージェンシー・グアム”にチェックインした。 このホテルが今年からの大会メインスポンサーだ。
今年は日本が猛暑なので、グアムをさほど暑いとは感じない。この時期のグアムは天気が安定しない。 低気圧の発生が多くなる。晴れるとものすごく蒸し暑くなるし、雨や曇りでも、蒸し暑い。かと言って、涼しい時期は海のコンディションがよくない。
“レースの日は大丈夫かな・・・?”どこの大会でも天気は常に心配だ。過去3回の大会ではイマイチ天気がぱっとしなかった。 特に第1回大会はスイムが終わって、バイクに移った直後にすごいスコールの洗礼を受けた。滝の下を走っているような、バイクで溺れそうになるなるくらいだ。
どういうわけだか、グアムの選手達は、登録受付&競技説明会を大会前日ではなく、前々日にやりたがる。 前日は大会の準備に集中するためだろうか、そこんとこはよく分からない。所変われば、・・である。 競技に影響がない限り、こういうローカル的な習わしにはあまり口を出さないことにしている。
なので、大会翌日に日本から来た選手に説明できるように、一応参加した。やはり内容は昨年と同じだ。日本人選手のトラバックを全部受け取り、 会場に用意されたフィンガーフードをちょっとつまみ、会場を出た。
グアムでのKFCお気に入りのお食事処は中華料理の「上海人家」というレストランだった。しかし、2〜3年前から屋号が変わり 「龍興」となっているが、 場所もメニューも味も値段もだいたい同じだ。
日本でもお馴染みの中華料理、また、日本にはないようなメニューが美味しく、安く、ボリューム満点で食べられる・・・はずだった。 ところがこの度、味と値段は変わっていなかったが、量は普通になっていた。ちょっと“トキメキ”感は薄れた。
朝から、コースの下見を兼ねてグアムの南部を取材に行った。ホテルが林立する グアム最大の観光地タモン地区を出て、 ひたすらレース会場となる南へ向かう。
タモン地区を出て、ダウンタウンのアガニャ地区、マンゴーで有名なアガット村 を抜けていくと、あれよあれよという間にどんどん田舎になっていく。そして、グアムでKFC一押しの村、南部地方のひとつの村、 ウマタック村を通り、大会会場であるメリッソ村へ。
ウマタック村はグアム島に探検家マジェランが 最初に上陸した所で、グアム最初の首都であり、未だにスペイン統治時代の面影を色濃く残している。
現在では首都はアガニャに移り、グアムの発展は アガニャ地区やタモン地区などの島の中部だけで、北部や南部は発展から取り残されている感が強い。
今日では、ウマタック村はかつての首都とは言わなければ分からないほど静かで、のどかな古き良き時代のグアムの面影を残している。
レースのコースは昨年と同じ、また、以前にやっていた、“イスラ・トライアスロン”とも同じコース。スイムはメリッソ公園の船着場の沖を トライアングルな感じで泳ぐ。ここはココスクロッシングのゴール地点になる場所で、ビーチではないが、安全で、強い流れもなく、波もほとんどなく、泳ぎやすい。 朝の時間帯は透明度も高い。
バイクコースは交通量がほとんどない。メリッソ村を抜ける幹線道路で海岸沿いのフラットコース。コース脇の民家は昔ながらのスペイン風の平屋が多く、 各庭には南の島らしい、ブーゲンビリア、プルメリア、オーキッドが植えられている。また、村の所々にはまっ赤な花を付ける火炎樹の木があり、 目を楽しませてくれる。
季節限定ではあるが、ここメリッソ村には大きなマンゴーの木がたくさん自生している。マンゴーのシーズンともなれば、日本の高価なマンゴーより ずっと美味いのが道端の小屋で売られている。それも、3〜5個で1ドルくらいである。 機会があれば、ぜひトライされては・・。
因みに、マンゴーは南に行く程、甘く瑞々しく、芳醇になる。なので、 サイパンよりロタ、ロタよりはグアムという風になる。そしてグアム島内でも島の北部の村より、南部の村の方が美味しいのである。
ランはバイクが“ど”フラットなのに対し、ちょっとした坂のある丘越えのコースだ。その代わり、丘の上から見下ろすブルーの海とココス島の絶景が 疲れた体を癒してくれる。
コース下見が終わり、帰り道に遅めの昼食をアガニャ中心部にある元祖チャモロ飯的な「チャモロビレッジ」でとった。 ここはいつもローカル達で賑わっている。観光客はほとんどいない穴場だ。
夕方の6時からハイアット・リージェンシー・グアム内の一角で軽〜く日本人選手の登録と説明会を行った。その後の夕食は、 その日に到着した小野口健太カメラマンと共に、再び中華レストラン「龍興」へ行った。 因みに、小野口君には3年前からKFCイベントのほとんどを撮ってもらっている。今ではKFCの貴重な戦力の一人になっている。
いよいよレース当日、やっぱり小野口健太晴れ男伝説は本当だったのか・・・?
過去3回の大会とうって変わり、正にトライアスロン日和、 写真撮影日和となった。海はベタ凪。レスキュースタッフはサーフボードに立って監視をしているくらいだ。
7:00、スイムがスタートした。その後、皆さん順調にバイクに移って行った。雨が降るとアイスバーンのようによく滑る南の島独特の路面も心配なさそうだ。 そのままバイクを終え、ほとんどの選手がランへと進んだ。後は坂と暑さとの戦いだ。この大会がトライアスロン初体験と云う選手が4人ほどいたが、 皆さん無事にゴールされ、南のレースを存分に楽しまれた様子だった。
幸い、今年は日本人選手も含め、一人も“脱水症”に陥る選手はいなかった。また、落車などの怪我で病院へ連れて行くようなこともなかった。
【レースの様子は下記「レポート・フォト」をご覧ください。】
レースは午前中に終わった。ホテルへ帰る途中にタムニン地区にある「ホース&カウ」へランチを食べに立ち寄った。 ここは、まず、普通の観光客が訪れることはない。 ローカル御用達し・・・と言っても、アメリカ海軍、潜水艦部隊、海軍特殊部隊などの米軍人関係者御用達しのハンバーガーショップ兼バー&グリルと言ってもよい。
建物は倉庫風で、入口も分かりづらい。昼間でも室内はかなり薄暗く、ビリヤード台、ダーツ、ダンスフロア、バーカウンターがあり、もし一人で 初めて入るのだったら、ちょっと勇気がいる。でも、その怪し〜い感じとは裏腹に味はアンガスビーフ(アメリカビーフの高級ブランド)100%で美味しく、 量は食べきれないほど、ハンパではなくデカイのだ。
夕方6時から、ハイアット・リージェンシー・グアム内の宴会場でアワードパーティーが催された。フィンガーフードではなく、ちゃんとしたブッフェ (バイキング)スタイルの夕食だった。“ホース&カウ”で超でかいハンバーガーを食べたのに、ブッフェもしっかり食べてしまった。 恐るべし、アイランド・パーティー・マジック!!
このままの参加人数では大会の継続は難しいだろう。次回からはちょっとしたスパイスを効かせた大会にしたいと考えている。