イベント報告
第2回南伊豆グランフォンド
2nd MInami-Izu Granfondo
2016年2月28日(日)
■KFC徒然

冬まだ明けぬ2月28日(日)、伊豆半島最南端の南伊豆町にある 「横浜市少年自然の家南伊豆臨海学園」を大会会場として 「第2回南伊豆グランフォンド」 を開催しました。スターターは南伊豆町の梅本和熙町長です。

そして、この大会は、2月には桜や菜の花が咲き誇ると云う南伊豆の一足早い春を自転車乗りの皆さんに 楽しんでもらおうとしたものです。

ところが、今年は暖かくて目玉の桜は満開が過ぎてしまい、ほとんど葉桜になってしまっていました。さらに、 富士山も霞がかかって見えませんでした。 その代り、自転車乗りには有難い、暖かい気候でした。

【海と山を堪能】

何と云っても、本大会の特徴は伊豆半島の立地を利用して、海と山(高原)を一度に満喫できるコース設定ということです。 こんな欲張ったロケーションのサイクリングコースは他には ありません。

因みに、コースマップは【こちら】です。

そのコースは伊豆半島最南端の石廊崎のみならず、 マーガレットラインと言われる西伊豆の海岸線道路、そこからは、本来なら海に浮かぶ 富士山を左手に見ながら走ることに なります。当然、アップダウンはそれなりにありますが、それがサイクリングとは違ったグランフォンドの楽しみとなります。

さらに標高約900mにある西天城高原へのヒルクライムです。高原からは眼下に広がる青い駿河湾と雪を頂いた 南アルプス連峰を望むことができます。また、 本ルートの最高地点である仁科峠からは真正面にド〜ンと富士山が 見える・・・はずだったのですが、今年はうっすらと山頂の部分が浮き上がっているだけでした。

【本格ヒルクライムルート】

因みに、昨年は下田街道の天城峠越えをコースに組み込んで大失敗をしました。原因は、有名な河津桜見物渋滞に ハマったのです。

その教訓から、今年は、伊豆半島の東側部分は使わず、交通量の少ない西側部分だけで完結するように 計画しました。その結果、 西伊豆町を流れる仁科川の河口から土手沿いに県道59号線を上流へ、渓谷沿いに 西天城高原へと続くコースを採用しました。この道は交通量がほとんどなく、信号機もありません。 自転車には最高の道です。

また、上り始めの河口地点から見上げると西天城高原に建つ 「牧場の家」(標高750m)が はっきりと見えます。そして、ここが参加者の皆さんの昼食処です。

これがまた自転車乗りに取っては楽しいヒルクライムコース(15q)です。最初は川沿いの真っ直ぐなだらかな道路、 それが徐々に斜度を上げ、くねくね九十九折になっていく。それに従って風景が変わっていく、自転車だから その風景をたっぷり堪能できるという設定です。

途中に、小さなカフェや 中華料理レストランがポツンと出てきます。 こんな交通量の少ない山奥に「なぜ?」と不思議に思ってしまいます。

【天城深層水「わさびの駅」】

途中のエイドステーションには、県道59号線上のヒルクライムルート中間にある「わさびの駅」と 云う施設にお願いしました。

そして関門もここに設定しました。スタート地点(南伊豆臨海学園)から約30q地点です。

ここは地下1000mから汲み上げている 天城深層水「健」が有名で、10年間は腐らないと云うピュアな水だそうです。 いつも多くのお客さんが水を買いに来ています。まろやかで 美味しい水です。リーズナブルで、15リッターで、 たった100円です。

我々はそこの駐車場の一角をお借りして、エイドステーションにしたいと思い、お願いに行きました。快諾して頂きました。

そして、テントや机を セットして頂き、美味しい深層水を始め、この水で作られたアンパンとクリームパン、それに、 甘いお汁粉を提供して頂きました。大感謝です。 当然のことながら、選手の皆さんには大好評でした。

この後、延々と続く 上り坂の途中にあるのだから、なおさらだったと思います。

【大人気の「牧場の家」】

選手の皆さんは、わさびの駅エイドを後に、後半の九十九折の坂道を上り、本コースの最高地点である 仁科峠(標高900m)を目指します。

ここから仁科峠hへの道は、幅1車線で、くねくねまわっていいます。時々、木々の間から右眼下に海の風景が見えます。 斜度はそれほどありません。

仁科峠(折り返し地点)は周りを牧場に囲まれ、背の低い竹や草に山肌一面が覆われて、 いかにも高原と云った雰囲気です。眼下の景色も最高ですが、 何といっても富士山の有名なビューポイントで あることでしょう。

昼食は、昨年に続き、今年も西伊豆町所有の西天城高原にある「牧場の家」です。大きなログハウスの建物で、 そのオープンテラスからは駿河湾が一望でき、最高の眺めです。今年は暖かかったので、眺めの良いテラスは人気だった と聞いています。

さて、そのメニューは、昨年と同じくカレーライスです。昨年の反省から、今年はセルフサービスにしたので、 選手が並ぶことなくスムーズに食べてもらえたという事でした。飲み物は、ペプシコーラとレモンジーナをご用意しました。また、 ここのソフトクリームはたいへん美味しいので、機会があれば、ぜひご賞味ください。

【最後の〆は伊勢海老の味噌汁】

その後、宇久須川に沿って県道410号線を下ります。そして国道136号線を南下して、石廊崎を目指します。

ショートコース(85q部)の 選手は途中の臨海学園(大会会場)でフィニシュし、石廊崎まではいきません。

でも、 ロングコース(110q部)の選手も午後2時を過ぎると、“もうお腹いっぱい”と 云って、自分から途中リタイヤしますと言って 臨海学園でゴールされる選手が多くいました。それでも、皆さん、伊豆を堪能で来て、満足そうでした。

確かに、伊豆半島は、かつては島だったということあり、相当にタフなルートです。ショートコースでも獲得標高は 約2000mもあります。 因みに、ロング部門の完走率は約30%でした。それだけにロング部門の完走証は価値があります。

フィニシュ地点は南伊豆臨海学園の中庭です。ここは高台にあり、眼下には子浦湾の全景が見下ろせ、最高の眺望です。そして、 ゴールされた選手の皆さんへ伊勢海老の味噌汁が振舞われました。因みに、伊勢海老は南伊豆町の特産物なのです。そして、 参加者の皆さんは満足気に帰って行かれました。

それではクライマーの皆さん、来年もシーズン初めは南伊豆グランフォンドでお会いしましょう。

【レポート・フォト】
【Special Thanks】

横浜市少年自然の家南伊豆臨海学園、南伊豆町、横浜市体育協会、 西天城高原「牧場の家」、天城深層水「わさびの駅」

写真:金崎徹、武智佑真、道祖崚生