イベント報告
第7回多摩川源流トレイルラン
7th Tamagawa Genryu Trail Run
2015年9月13日
■KFC徒然

9月13日(日)、奥多摩町に隣接する小菅村で上記大会を開催しました。

残念ながら秋晴れとはいきませんでしたが、近頃の天候としてはまずまずで、曇りのち晴れでした。暑くもなく、寒くもなく、 走るには 絶好のコンディションでした。

今年の天候は異常で、8月のお盆までは記録的な猛暑、それを過ぎた途端、雨がちでだんだんと涼しくなり、本大会の2日前まで雨が 続きました。

また、9月10日には台風18号による豪雨で、鬼怒川の堤防決壊すると云う想像を超えた大災害が発生しました。 土木技術の発達した現在の日本では 考えられないタイプの災害です。近頃の災害は想像を超えたものが多い。

【スタート地点の変更】

今年はスタート地点を、従来の「小菅の湯」正面玄関広場から50mほど奥まった林道へ変更しました。

と言いますのは、 昨年11月に大月から小菅村を結ぶ松姫トンネルが開通し、それに伴って、 今年3月末に「小菅の湯」駐車場の一部に 「道の駅こすげ」が オープンし、 訪れる人が増え、小菅の湯正面玄関に定期バスが運行するようになったためです。

昨年までと比べ、確かに観光客が増えたように感じます。道の駅にあるお洒落なレストランの石窯で焼くピザが人気のようです。その他、 観光案内所や最新式の清潔なトイレも魅力です。

【村挙げての大会運営】

運営に関しては、小菅村観光協会が中心になり、村を挙げて取り組んでいます。

4月早々には 第1回実行委員会を開催し、9月13日の開催日に焦点を当て、だんだんと計画的に準備を進めていきます。そして、 8月にはコース整備も完了し、 皆さんが迷うことなく試走ができるように全コースに矢印標識の設置も完了しました。

因みに、本大会のコースは、以前から「東京マラソンチャリティ事業」の寄付金で 整備されています。

【小菅村の稀有な自然】

本大会のコース環境は、他にはない素晴らしい自然があります。スタート直後、清らかな湧き水を利用して造られた ワサビ田地帯が 現れます。次に、我々がジェラシックパークの森と呼ぶ巨樹の森へたどり着きます。そこは太古の雰囲気が漂う不思議な空間です。

その後、緑が美しいミズナラやブナの広葉樹の森を駆け抜けます。足元のトレイルには葉っぱが積もって、ふわふわとした感じで、 脚に優しい森です。晴れていれば、そこにある鶴寝山(標高1368m)からは、富士山を望むことができます。そして、松姫峠(標高1250m)の エイドへ到着します。

次に奈良倉山山頂(標高1349m)を超え、鶴峠(標高900m)へ下ります。ここにもエイドがあります。 次に三頭山(標高1531m)へと続く トレイルを上り、途中から小菅川(標高600m)に向かって一気に下ります。

下り切った所に第3番目のエイドがあります。このエイドには 毎年美味しいブドウが用意してあり、人気のエイドとなっています。 秋の山梨(甲府)と言えば、やっぱりブドウです。

その後、清流小菅川のせせらぎを聞きながら遊歩道を上流に駆け上がり、「小菅の湯」(標高700m)でゴールとなります。 そして、最後の〆は温泉に直行し、汗を流し、疲れを取り、さっぱり、という完璧なコース設定となっています。

【万全の体制の下、競技開始!】

大会の方は、小菅村の人口と同じく、今年も約800人の選手の応募がありました。有難いことです。 今では、春の多摩源流祭り、 秋のトレラン大会と言われており、小菅村の2大イベントとなっています。

レースの方は、10:00ジャストに船木村長の号砲で始まりました。村道からのスタートは、初めての経験です。でも、 ここの方がトレラン大会らしくて 良いと感じました。

この時点では、すでに村民の皆さんが誘導のために山に入って、要所要所でスタンばっています。最後尾からの追い上げは 我々の健脚組が担います。さらに、各エイドとゴール会場には 東京スポーツレクリエーション専門学校の学生さんたちが選手の 捻挫や脚ケイレンに 備え、張り付いています。

レースの模様は「百聞は一見に如かず」で下記レポートフォトをご覧ください。

途中関門にひっかかったり、途中ギブアップしたりるす選手はいましたが、 怪我人もなく、コースを外れる人もなく、 パーフェクトにレースを終えることができました。ただ一点、表彰式がもたもたしたのは来年への課題です。

そして、優勝は初参加の反中祐介選手(東京都/2:02:32)、女子優勝は元エリートマラソン選手の北島良子選手(埼玉県/2:27:11) でした。

【恒例、村長の出迎え】

今年も船木村長はトップ選手のゴールから最終選手のゴールまで、約3時間もの間、ゴールラインに陣取って、 笑顔のハイタッチで 選手の皆さんを迎えていらっしゃいました。選手も笑顔で村長にハイタッチで応えていました。

村長自らが先頭に立って、全選手を出迎えるという大会は他にないと思います。これからして、村挙げて、選手の皆さんを いかに歓迎しているのかが伝わってきます。この気持ちが本大会を人気大会にしている大きな要因と思います。

【最後に】

帰り際、しみじみ良い大会になったと感じました。

観光協会を中心に村民の皆さんが一丸となって取り組むようになって、 僅か5年目、日本でもトップクラスの 素晴らしいトレラン大会に成長したと思います。

皆さん、ぜひ、来年の9月11日(日)は小菅村の稀有な自然を体験しにお越し下さい。

【レポート・フォト】
【Special Thanks】

小菅村、小菅の湯、NPO法人多摩源流こすげ、NPO法人ほうれんぼうの森、西東京市役所トレランクラブ、JT、JSBM、 佐藤スポーツ、 東京マラソンチャリティーランナー事務局、大菩薩太鼓、東京農大オープンカレッジ、東京スポーツレクリエーション専門学校

写真:小野口健太、武智佑真