2015年5月31日
5月31日(日)に第9回目となる東京ヒルクライムNARIKIステージを開催しました。
この大会は例年8月か9月の夏季に開催していました。しかし、その時季、コース後半の勝負所(急坂部分)である常盤林道の路面状態が イマイチで、それが頭痛の種でした。と云うのは、この林道の両サイドに背の高い杉が隙間なく生えており、風が通りにくく、 太陽光も届きません。
さらに、 成木川に沿った林道ときていますから、どうしても苔が生えやすい環境にあります。成木川は美しいのですが、 苔は自転車にとっては嫌なものです。なかなか上手くいかないものです。
第1回大会から9年間、常盤林道の路面(アスファルト)から苔を取り除くことに努力してきました。苔の温床となる路面に 積もった堆積物を取り除いたり、太陽光を遮る林道脇の雑草を刈り取ったり、さらに、森林所有者にお願いして、林道に覆いかぶさる 杉の木の 間び引きや枝打ちをさせてもらったりもしました。
また、苔に対してもバーナーで焼いてみたり、石灰を振りかけてみたり等々の直接攻撃もやってみました。しかし、ひと雨降れば、 苔は青々と 元気になり、一か月も経つと、道端の雑草は息を吹き返し、茂ってきます。元の木阿弥です。さらに強風や強い雨が降れば、 路面には枝や葉っぱや 小石が散乱します。
このように自然は逞しいものです。世間で思われているほど、自然は軟ではありません。人の手で自然を破壊するなんて、 なかなかできるものではありません。
だから、都心から1時間も車を走らすと、目に映る風景は山ばっかりなんです。あと10年も経って、人口が減少すると、林道やハイキングコースの 多くが、 消滅するだろうと感じています。
9年頑張って、結局、自然には勝てないと悟りました。我々の敗北です。それで、今年から苔が急成長する梅雨前に開催する ことにした訳です。 それは正解でした。今年、常盤林道のコンディションは過去最も良好だったと思います。
今年、感じたことがあります。それは、大会前日の準備風景やその雰囲気からそれを感じました。参加者の人数は過去 最も少ない250人ほどと寂しい状況でしたが、例年に増して、地元の有志の皆さんの、本大会を成功させようとする熱意、 それから生じた団結力のようなものを感じました。
ゴール地点の山頂広場にバイクラックを設営する班、林道脇の草刈りをする班、大会会場で選手歓迎用の豚汁等々の準備をする班等々、 素晴らしいチームワークです。さらに、今年から地域の若者たち(「ゆめなりき)のメンバー)も加わって、汗を流していました。 以前には見られなかった 風景です。
また、都道の成木街道部分は地元にある採石業者の道路清掃車が走り回り、小石ひとつないくらいに磨き上げて下さいました。すなわち、 ALL NARIKIでやっていると実感しました。
この様子から成木地区のリーダー的存在である中島邦彦さんの思いが叶いつつあるように感じました。 中島さんは 「青梅高水山トレイルラン大会」を通して16年前から我々のイベントの良き理解者であり、協力者です。 「成木の家」を建てて 下さったのも 中島さんです。
中島さんの思いとは、ヒルクライムやトレランというイベント、それに「成木の家」活動を通して、成木で現在進行中の過疎化を止め、 地域の力を一つにまとめ、活性化することにあります。
もちろん、我々KFCもできる限りの協力をしたいと思っています。そのための直近の課題は、レースをより魅力的なものにし、 減少傾向にある参加人数を増やし、イベントを盛り上げねばならないと考えています。
現在検討しているのが、キツイ林道部分に自転車専用の応援エリアを設けるとか、賞金レースにするとか等々です。
さて、レースの方は、心配されていた雨雲は消え、好天の下で開催することができました。10時オンタイムに 第1ウエーブの100人が スタートしました。その後、2分間隔で第2ウェーブ、第3ウェーブと続きます。4.5q地点の途中関門は全員がクリアしました。 レースの模様は上写真をご覧ください。
男子優勝は2連覇の宿谷英男選手(0:25:47)、2位は昨年の東京シリーズチャンピォン乾友行選手(0:26:07)、3位は第5回大会の 優勝者遠藤庫央選手(0:26:08)でした。4位のClayton Locke選手は、何と熊本県からの参加でした。
女子優勝は松田百合子選手(0:31:42)、2位は袴田美香選手(0:32:02)、3位はワイマント直美選手(0:33:27)でした。
青梅市、青梅市成木第7支会、里仁会、青梅警察署、東京都西多摩建設事務所、青梅消防署、東京都森林組合青梅事務所、東京都森林事務所、 飯能市名栗自治会、飯能市下名栗小沢自治会、鼓代神、椛ス摩組、椛コ尾組、成木開発梶A渇恆ス摩工業、 トライスポーツ、明治乳業(VAAM)、 WACHIレーシングチーム、wiggle
写真提供:小野口健太、武智佑真、池田将、舘岡正俊