2014年4月12日
北マリアナ諸島のサイパン島で、4月12日(土)に25周年記念となる上記大会が開催されました。 今年はその開催日が「第16回青梅高水山トレイルラン」(4月6日開催)大会が終わった後だったので、久しぶりに、 4年ぶりに行くことにしました。
参加人数の多い高水山大会の直前は準備が忙しく、 なかなか海外(サイパン)までは行くことはできません。
しかし、現地へ行かなくても、年間通して、主催者であるタガインクとは付き合いがり、常に運営面に関して細々とやり取りをしています。だから、 我々が行かなくても、だいたいの様子は把握できており、滞りなく運営はできます。
今年、実際に行くと決めたのは大会日の1か月ほど前のことです。記念すべき25周年大会と云う節目なので、今年は ぜひ来て欲しいと云う連絡が主催者のタガインクからあったからです。
高水山大会も終わっており、それならば、と云うことで、 いつものカメラマン小野口くんを同伴して、 皆さんのレース写真を撮ることにした。もちろん、後日、KFCホームページ上に公開し、皆さんに見てもらうためです。
“安・近・短”がサイパンの魅力的なところです。
近年、サイパンと日本を結ぶ唯一の航空会社デルタ航空の機材はだいぶ小さくなり、 予約がなかなか取れない状況にあります。しかも、成田以外からの飛行機の発着がないため、日本人の観光客は年々激減しています。 それ故、日系の現地旅行社はどこも、苦しく、青色吐息なのが現状です。
昨今、日本と反比例し、韓国・中国・ロシアから旅行客の急増で、 サイパンの雰囲気が少なからず変わってきています。
4月9日(水)、我々はセンチュリーホテルというローカルホテルにチェックインしました。タガマン大会の大会会場となっている パシフィック・アイランド・クラブ(PIC)サイパンが満室だった為です。こんなことは初めてです。近年、PICは韓国資本になり、 韓国人観光客が増えています。
その翌日、ミーティングをしたり、コースチェックに回ったり、撮影ポイントを確認したり等々、少しゴソゴソと作業をしました。 そして、その日の夕食は、ホテルにあるレストランで摂ることにしました。
このレストランが、大当たりでした。地元の人たちに超人気の ローカルフードレストランのようで、24時間営業と云うのに、いつもローカルでいっぱい、大繁盛していました。味はどれも、 ローカル御用達ということもあり、とても美味しい。ただ、量がハンパではなく、とでも食べきれる量ではありませんでした。
参加人数は約100名で、日本からの選手約30名くらい、韓国からの選手約30名、グアムからの選手とサイパン在住の選手、 それに前週開催のエクステラの残留組の選手を合わせて約40名くらいでした。
今年、ヨーロッパからのエクステラ残留組選手が少ない。 聞くとやはり、自転車の輸送費用の高騰が原因だそうです。因みに、タガマン大会の前週末にエクステラが開催されています。
今年からオリンピックタイプと70.3タイプとの2カテゴリーが設けられました。日本人参加者は1:2の割合で70.3タイプが 多かったですが、 全体としては半々でした。
コースに関しては、パシフィック・アイランド・クラブ(PIC)のプライベートビーチ沖でスイムを行い、バイクは南端のサイパン空港 から北端のバードアイランドまで、 サイパン島を南北に縦断し、島中央部にあるマイクロビーチでフィニッシュします。そして、 ランはビーチロードに沿った折返しコース。
フィニッシュ地点はマイクロビーチと云う島全体を万遍なく使ったコース、 スポーツイベントに力を入れているサイパンならではの贅沢なコース設定です。日本では考えられないコース設定です。
レース展開に関しては、韓国からオリンピック代表選手の参加などもあり、全体的には韓国人選手の強さが目立った大会となりました。 ソウルからだけでなく、仁川や釜山、その他のいろいろな地域の、それぞれの“トライアスロンチーム”が参加していました。
韓国チームが速い!ヨーロッパからのエクステラ組エリート選手に混ざり・・・というか、韓国選手達に混ざり、ヨーロッパからの選手達もスイムを 終えたという感じです。
バイクからランへと移っていく。バイクではスイム終了時よりも、韓国勢は少なくなっていましたが、トップは、 依然として、韓国人選手、2番手がロシア人選手だ。“韓国勢vsヨーロッパ勢”の構図のままレースは展開し、男子優勝は韓国人選手、2位はロシア人選手だった。
韓国人選手の一団からは”日本人選手に負けないぞ”という強い気迫が感じられました。しかし、日本人選手や他の国の選手は 南の島特有のゆる〜い感じのトライアスロンを 純粋に楽しんでいると云う感じに受け取れ、そのギャップが可笑しく感じられました。
レース中、韓国人選手の写真を撮ったり、応援をすると、日本語で「ありがとう」等々、友好的な反応を返してきます。しかし、 パーティ会場などで、いざグループとなると、目に見えない厄介な溝があるのを感じます。
国を挙げて、反日政策、反日教育と採っている限りは 仕方がないのだろうと感じました。でも、昔を知らない若い選手個々は、 我々日本人と言葉を交わしたり、情報交換したり等々、仲良くしたいんだろうなあ と感じました。韓国の若者の本音を垣間見た 感じがしました。
政権を維持するためとは言え、安易に反日政策を採るのは如何なものか。韓国近代化の元になった”漢江の奇跡”も、 その後のアジア通貨危機による国家破綻からの急激な復興も、結局は日本のカネ(援助)があっての事なのに・・。
そんな隣国日本といがみ合うことは、将来を担う若者にとって「百害あって一利なし」であることは明白です。 自国の若者のためにも、朴槿惠(パク・クネ)政権には、判で押したような安直な反日政策を止め、いい加減に将来を見据えた未来志向の政治をやって欲しいものです。
最後に、日本と違って、USテリトリーであるサイパンでは、米国と同じく、「25」と云う数字には四半世紀と云う節目を示す意味が あります。 今年はその25周年大会と云う 節目の年に当たりました。
さらに運営組織であるタガイングの主要メンバーの高齢化やハワイ移住という深刻な問題も あります。それらを受け、 いよいよ来年度から運営メンバーの若返りが期待されています。でも、 年配者を絶対的に敬うと云う考えの強いサイパン、さてさて、どうなることやら・・です。
マリアナ政府観光局、サイパン警察署、サイパン消防署
写真:小野口健太