ウクライナ大統領選挙と中国共産党政権(04/12/31) 今月のウクライナ大統領選挙はかつてのと東西冷戦の戦い、すなわち、現在の『欧州連合(EU)&米国』VS『ロシア』との戦いであった。EUと米国の根回しで当選した野党候補ユシチェンコも、ロシアの後ろ盾を得ながら敗れた与党候補ヤヌコビッチも両者ともに胡散臭い人物である。しかし、この度の大統領選で注目すべき点は、ウクライナの若者層がEU加盟を目指す野党候補ユシチェンコ、すなわち、民主化路線を強く指示したことにある。将来を担う若者たちが親ロシア派の現政権よりもEU加盟という民主化路線を選び、それをやり直し選挙にまで持ち込んで実現させたとことの意義は非常に大きい。これで旧ソ連邦の近隣諸国もウクライナに「右に倣え」をするであろう。そして、今後このウクライナ民主化から始まるであろう旧ソ連邦諸国の民主化への流れは中国共産党政権にとっては無視できない大きな恐怖なのである。何故なら、この民主化の波が、それでなくとも暴動が多発している中国国内に、いつ飛び火して来るかも知れないからである。中国に隣接しているカザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタンはいずれも旧ソ連諸国なのである。 中国では今月の25日にも広東省で労働者5万人規模の大暴動が起こっている。さらに、胡錦涛のお膝元、共産党要人が多く住む北京市中南海でも農民による暴動計画が発覚した。しかし、これは未遂に終わったが、中南海での暴動騒ぎは胡錦涛をビビらせるには十分なインパクトがある。今、中国共産党政権は国内の暴動の抑え込み必死である。元来、共産主義(国家)とは富が国民皆に平等分配されるというのが基本理念である。ところが、今の中国には沿岸地帯と内陸部ではもの凄い富の格差が生じている。これでは暴動が起こるのは当然の成り行きである。中国の云う「一国二制度」には相当の無理がある。この制度は富める沿岸地帯の「体のいい屁理屈」としか聞こえない。 歴史を変えるか、韓流ブーム(04/12/26) 今年NHKが放送した韓国ドラマ「冬のソナタ」に端を発した日本国内での韓流ブーム。そして、これが日韓の観光産業に予想以上の大きな経済効果を生んでいる。今月、韓国政府にこのブームをバックアップして行こうとする動きが出てきた。もちろん経済効果を考えてのことだが、これは民間の力が政府を動かし始めたという明白な証拠である。このような民間レベルでの交流こそが、長年に亘る日本と韓国との歴史的確執を融かす発端になる唯一の方策である。民間レベルで友好的な交流が始まれば、政府、すなわち、政治家もそれを無視することができない。これを切っ掛けとして、日本と韓国が友好的な関係になれば、NKHは過去誰もが成し得なかった歴史的快挙を達成したと言っても過言ではない。日韓の政治家はこのチャンス(ブーム)を巧く利用して、お互いの交流や理解をもっと深める努力をして欲しいものである。韓流ブーム大歓迎である。 1年前には日本にこれほどの韓国ブームが起こるとは誰が想像したであろうか。世の中、何が起こるか分からないものである。 日本人の学力低下(04/12/21) 今月、文部科学省が近年の学力低下に対応するために従来の「ゆとり教育」の方針を転換することで検討を始めた。この対応は遅すぎる。以前に(「休日と景気」)も書いたように、現在の義務教育制度では学生は年の内、二日に一日くらの割合でしか学校に通わないのである。これでは学力低下は免れないということぐらいは最初から分かっていたことである。1977年から文部科学省(当時は文部省)は米国の教育制度を手本とし、それに近づこうと意識してきたのである。そして、中身を考えず過去30年に亘って授業時間を米国並みにしようと減らし続けてきたのである。それ以外にも、教職員に土曜日休日を与える目的があったのも事実である。しかし、日本と米国とでは立場が違う。例えば、日本の子供たちが将来国際競争力を身に付けるためには十分な英語力が絶対に不可欠なのである。だから、日本は英語の勉強に多くの時間を費やさなくてはならない。その分だけでも米国に比べて余分に授業時間が必要なのである。韓国や中国はこの点を十分理解している。米国は英語が母国語であるから、その分の授業時間は必要ではない。彼らは外国語(フランス語等々)を日本が英語を勉強するほど力を入れて勉強はしない。先ずは英語さえしゃべれれば、それでよいということを知っているからである。 今の日本の学生たちの「学力低下」は将来の大きな問題であり、それは文部科学省の責任、すなわち、政治の責任である。 アメとムチ!(04/12/16) アメは終わった。いよいよ北朝鮮に対しての経済制裁が現実味を帯びて来た。そして、今、北に対して圧力を掛け始めている。小泉首相は慎重な抑え役、周りの政治家は発動強硬派と云う、どこにでもある交渉の常套手段だが、効果はすでに挙がっている。日本から入ってくるモノは中国からのモノと違い、人民ではなく、主に金正日の取り巻きに配られる上物だけに、北は今までにないほど慌てふためいているはずである。毎度のように「宣戦布告」や「日本を火の海にする」等々声高に叫ぶであろうが無視すればよい。戦争には莫大なカネが掛かるものである。 「北朝鮮ウォッチ」を始めた切っ掛けは1987年11月29日の北朝鮮金日成政権(金賢姫)による「ミャンマー沖上空での大韓航空858便爆破テロ」であった。北はその当時からすでに多くの日本人を拉致しており、当時からこの件は一部の間ではよく知られていたが、政府もマスコミも避けて通り、非常に憤りを覚えていた。そして、やっと正面から取り組んだのが小泉政権であった。 約20年間、北朝鮮ウォッチを続けて来た中で、今が最も政権の不安定な時期にある。すなわち、経済制裁カードが非常に有効な時期にあると言える。当時の北は今と違って財政的にも余裕があり中東、中南米、アジア、アフリカなどの対米組織に特殊部隊を貸与したり、何と!世界各地の反米組織に多額の資金援助すら行っていたのである。例えば、70年代には、PLOアラファトに資金援助したり、北の軍事施設でパレスチナ兵を招いて軍事訓練を指導したりもしている。この頃に若かりし頃のビンラ−ディンとの接点があった可能性も高い。さらに、中東戦争ではシリアに千人以上もの北の軍隊を貸与したりもしていたのである。現在の貧しい北からは想像すらできないことである。 そして、これらの資金源は、日本のカネなのである。1959年から始まった在日朝鮮人を「地上の楽園」に帰国させるという世紀の大ペテン事業である「北への帰還事業」で、日本(在日や帰還した朝鮮人)から得た外貨がその資金源になっていたのである。この点、当時帰還事業に協力した日本政府の責任は大きい。この資金源は在日朝鮮人からの送金という形で今も延々と続いている。昨年の携帯送金は届出分だけで36億円、実際には100億円近いカネが万景峰号で北に渡っていると考えてよい。現在、在日朝鮮総連系で北のシンパは約25万人いる。と言う事は一人1万円づつ集めても25億円にもなるのである。これは北にとってオイシイ話である。 日本人拉致被害者を救出するには先ず北の金正日政権を崩壊させる必要がある。それには特定船舶入港禁止法や改正外国為替法を発動して、貿易、送金を全面禁止し、万景峰号を含む北の全ての船舶の日本入港を禁止など、モノ、カネ、ヒトの流れを完全にストップする。そうれば、金正日政権崩壊が急加速するのは間違いない。しかし、最終目的は金正日政権崩壊ではなく、拉致被害者全員の無事救出である。だから、発動のタイミングや北の反応、周辺国の動きなど、特に中国の動きに関しては、政府は十分なシュミレーションをやっておく必要がある。政権崩壊後には、必要であれば、自国民保護救出のため自衛隊派遣というシナリオも大いに有りである。 中国連邦制移行という一つのシナリオ(04/12/9) 最近、中国では、沿岸地域とそれ以外の地域との異常な貧富の格差、宗教の違い、民族の違い、役人の汚職等々を原因とする暴動やデモが、全土で一日に千数百ほど勃発していると言われている。そして、これに対して、中国共産党政府は有効な政策は全く持っていないのが現状である。かつての「天安門事件」のように一箇所での暴動であれば、いくら大規模であっても軍隊を出動させる等々の鎮圧手段はあるのだろうが、同時多発的に広大な中国全土で起こってはどうすることもできない。これに対して、中国共産党政権は、反日感情政策やその延長線上にある靖国参拝問題など、日本を仮想敵国に仕立て上げて人民をコントロールしようとする古典的なやり方を未だに延々と行っている。しかし、これでは国内の不満を沈めることはできない。国内の暴動(不満)を治められない限り中国共産党政権の明日はない。最後の皇帝、ケ小平が死んだ後、江沢民政権時代から徐々に人民をコントロールできなくなっているのが中国国内の現状である。昔から中国は法治国家ではなく人治国家と云われているように、秦の始皇帝の時代から一人のカリスマが支配してきた国である。その国家の要であるカリスマがケ小平死後不在なのである。この広大な国土を持つ中国で13億もの人民を統治するには政府を超えた絶対的なカリスマが不可欠なのである。 今の中国国内状況を見ていると、ある部分ではソ連邦崩壊末期状態に非常に良く似ている。おそらく近い将来、好む好まざるは別として、中国は今のロシア連邦のように連邦制国家に移行する以外にシナリオはない。そして、今、中国に侵略されているチベットは、中国連邦(あるいは北京連邦?)には入らず独立国家となる。そして台湾も完全独立になる。今の北欧バルト3国のように。 今の世の中、何が起こっても不思議ではない。これも、大いに可能性があるシナリオの一つである。 シュレーダー首相の憂鬱!(04/11/10) シュレーダー首相は税収増を図る目的で、10月3日の東西ドイツ統一記念の祝日を廃止する計画を打ち出していた。しかし、国民からの大きな反発を受け、わずか一日で撤回を余儀なくされた【時事通信/5日付け】。以前にも書いたように、祝日廃止(多過ぎる休日)のメリットについては、経済効果、及び、税収増にとって非常に優れた政策であり、且つ、シンプルで誰がやっても失敗がない。現在のドイツ経済事情を考えると、これは必要な政策である。例え、大きな反発があっても、シュレーダーは一国のリーダーとして国益に適うと信じれば、一時の反対に屈せず、撤回するべきではなかった。 概して先進国はそうだが、我が日本でも休日が多過ぎる。経済活性化の起爆剤として年間2〜3日の祝日廃止が必要な時期に来ている。しかし、それを口にした政治家は、未だかつて誰もいない。 やはり・・?電子投票の怪!(04/11/8) 今月2日の米国大統領選挙で共和党ブッシュが勝った。しかしここに来て、電子投票機にブッシュ有利の仕掛けが組み込まれていたのでないかという疑問が出てきた【毎日新聞/11月8日付け】。それは、特に激戦州と言われたフロリダ州やオハイオ州で、投票総数の6倍以上もの票がブッシュにカウントされていたり、ケリー支持の民主党員の比率が共和党員より圧倒的に多い地域でも、共和党ブッシュの得票がケリーを圧倒的に上回ったり等々の奇妙な現象である。この地区の選挙管理委員会は原因を調べると言っているが、この奇妙な結果が全てブッシュ有利に得票されていると云うことは、単純にコンピューターのバグではなく、明らかに不正投票が行われたということ示している。 過去、この国を牛耳っている巨大軍事産業「軍産複合体」が歴代の米国大統領をコントロールしてきたと言っても過言ではない。米国民の間でも、選挙前から軍産複合体が電子投票機を不正操作してブッシュを勝たせるのではないかと危惧されていた。結果、その通りになってしまったような気がする。軍産複合体としては、どうしてもイラク戦争中に最高指揮官であるブッシュ大統領を負けさせる訳にはいかなかったのである。例え、ケリーに取って代わっても、直ぐに米国の政策が変わる訳ではないということは十分承知している。しかし、ブッシュが負けるということは、この選挙の主な争点であるイラク戦争が国民に支持されていない、と云うことを証明したことになってしまう。だから、このイラク戦争を仕掛けたネオコンを始めとする「軍産複合体」は絶対にブッシュを勝たせる必要があったのである。もちろん、ブッシュ自身にはこの辺の裏工作は知らせていないはずである。恐ろしい国である。 しかし、日本の国益にとってはブッシュは悪い選択ではない。「米国の言いなり」とか「ポチ」とかと揶揄されがちだが、日本ほど上手く米国を利用して発展してきた国は他にはない。悲惨な第二次世界大戦の敗戦から立ち直り、平和と安全を勝ち取り、世界第二位の経済大国にまでなれたのも米国を上手く利用してきたからに他ならない。 11月2日、ブッシュかケリーか?(04/10/16) 共和党ジョージ・ブッシュ大統領と民主党ジョン・ケリー候補との計3回のTV討論会が終わった。討論会ではケリーがややリードとの評価があるが、支持率では選挙戦当初から現在まで、依然ブッシュが上回っている状況には変わりはない。この度の選挙はブッシュに対する「YES」か「NO」かの裁定であって、ケリーの政治姿勢云々(うんぬん)ではない。「NO」の有権者は必然的にケリーに投票することになる。ブッシュもケリーもその政策に大きな違いがある訳ではない。だた戦時中に国のリーダーを変えるのを「善し」としない風潮はどこの国にもあり、それは米国も同様である。 しかし、ブッシュはイラク戦争で余りにも多くの過ちを犯した。これが命取りになり、今は未だ白紙状態であるケリーが最終的には勝つ公算が高い。しかし、かつて、ベトナム戦争に反対の異を唱えた自国の大統領ケネディさえも暗殺してしまったような巨大企業集団「軍産複合体」が牛耳ってる国である。何が起こっても不思議ではない。現実に、投票システムには欠陥があり、ブッシュ有利に不正が行われる可能性が高いと危惧されている。前回2000年のブッシュとゴアの時も接戦になり、ひと悶着あった末にブッシュが選出され、すっきりしない選挙だった。 米国大統領選挙は間接選挙制と言われているが、その実、限りなく直接選挙に近い間接選挙である。有権者は自分の支持する大統領候補の名前で記入し、投票するのである。だから、日本の総理選出の場合とは全く違う。では、なぜ間接選挙と言われるのかと云うと、各州毎にその州の人口に応じた選挙人という人(ポイントと考えればよい)が選定されており、各州で過半数の票を獲得した候補者が全選挙人(全ポイント)を総取りることができるのである。各州の選挙人の人数(ポイント数)はその州の上下両院議員数と等しい。すなわち、上院議員は人口に関係なく各州2人、下院議員は人口63万人に一人という割合になっている。だから、人口の多いカリフォルニア州では選挙人数は55人、ニューヨーク州では31人、ルイジアナ州は9人、人口100万人以下のモンタナ州やワイオミング州では各々3人という具合である。だから、カリフォルニア州のような人口の多い州でで勝てば全選挙人(55ポイント)を全て獲得することができるので非常に有利である。そして、選挙人はと云えば、例えば、カリフォルニア州の場合、共和党でも民主党でも前もって各々55人(計110人)の選挙人を用意しており、もし民主党候補が勝ては、民主党が用意した民主党員の選挙人55人が改めて投票に行くという仕組みである。他の州も選挙人の数は違えど同様である。 北朝鮮侵攻、Xディは?(04/10/12) 「東亜日報(2004年9月3日付け)」によると『香港の有力紙「星島日報」が中国が米国の対北朝鮮軍事攻撃に備えて中朝国境に人民解放軍15万人を投入した。』と伝えている。この辺の詳細は「ウインドトーカーズ」上で「イラク攻撃と北朝鮮」(2003年3月27日)に書いており、今更驚くべきことではない。また、この人民軍投入の目的は『米軍攻撃の際の国境封鎖のため』と伝えているが、それは違う。真の目的は米軍が攻撃する直前に北に攻め入り金正日政権を崩壊させるためである。それが北を民主化させないための湖錦濤のシナリオである。しかし、米国は本気で北を攻撃することはない。もし、やったとしても核施設への空爆程度である。 また、「産経新聞(2004年10月7日付け/ネット版)」は『中朝国境の鴨緑江沿いに3万人以上の兵力を集中させていることが明らかになったと報じた。』そして、『6カ国協議が中国の度重なる説得にもかかわらず開催されないままになっているなど、中朝関係の冷却化が顕著なことから、(1)ミサイル発射や核実験に踏み切らないよう牽制(2)金正日後継者問題がこじれ、内戦状態に陥った場合に備えた警戒の可能性が高い。』と報じている。それらは全くの的外れではないが、中国湖錦濤の真意ではない。この中国の真意についても「駆け引きの続く中朝国境」(2004年9月29日)を参照。 湖錦濤はすでに金正日政権を見捨てている。キッカケさえあれば、中国人民軍は一気に北になだれ込む。しかし、2005年1月までの米国大統領就任式までの「Xディ」はないだろう。 この「Xディ」は日本にとっては歓迎すべきことである。進展のない日本人拉致事件解決にはこの「Xディ」は絶対に必要なのである。 原油高騰の「なぞ」(04/10/8) 10月6日のNY原油は1バレル52ドルを突破し、1983年以来の最高値を更新し、その後も高値圏で推移している。では、世界の原油価格はどこで決るかと言うと、米国テキサス州で採れる「ウェスト・テキサス・インターメディエイト(WTI)」と英国沖の北海油田で採れる「北海ブレント」という2箇所の原油相場が基準となっている。その産出量はWTIで日産約130万バレル、北海ブレントでは僅か日産50万バレル程度しかないのである。世界全体の産出量(日産約8000万バレル)からみれば、僅かな量である。それなのに世界の原油価格の基準は米英のこれら2箇所の相場で決るのである。そして、米国産はニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場で取引される。それが「NY原油」と呼ばれるものである。 すなわち、原油の大部分はOPEC(石油輸出国機構)とロシア(産出量世界第2位日産約800万バレル)で産出されると考えてよい。OPEC参加国である11カ国のうち、南米のベネズエラを除く10カ国はイスラム国家と考えてよい。因みに、OPEC参加国はサウジアラビア、クェート、イラク、アルジェリア、カタール、アラブ首長国連邦、リビア、イラン、ナイジェリア、インドネシア、ベネズエラである。なかでもOPECの盟主サウジアラビアは世界第1位の日産約950万バレル産出量を誇っている。 このような原油を取り巻く状況を考えてみると、この度の原油高騰の「なぞ」が解けてくる。マスコミが伝える表向きの原因(イランやナイジェリアの情勢混乱、ハリケーン被害を受けたメキシコ湾岸の石油精製施設の復旧の遅れ、経済成長著しい中国の原油需要増、ヘッジファンドなどによる投機的資金流入等々)だけではないように思えてくる。 そこにはアラブの強い意志が感じられてしょうがない。アラブ国家がこれらのヘッジファンドを介してオイルマネーを原油先物相場に注入させて原油価格を吊り上げているのではないか、と推測できる。だから、原油全体の供給量は足りているのに「高値が高値を呼ぶ展開」となっているのである。これはアフガニスタンやイラク攻撃を「善し」としないアラブ国家(おそらくサウジアラビア)が米国や西側国家に原油価格を高騰されることで反撃しているのである。できれは、これで米国経済を失速させて11月のブッシュ大統領の再選を阻みたいという強い意志があるように思える。さらに、原油が高騰して儲かるのはOPEC参加国であるイスラム国家であり、特に産出量が大きいサウジアラビアは膨大な利益が転がり込んでくる。米国の「言いなり」になっていると国民から批判されているサウジ王室はこの利益を国民に廻すことで批判をかわすこともできる。一石二鳥である。 すなわち、この度の原油高騰の元凶はヘッジファンドによる原油先物相場への投資であり、その資金源はサウジアラビアのオイルマネーと考えるのが妥当である。因みに、ロシアにとっては「棚からぼた餅」「濡れ手に粟」状態である。原油の儲けが政権維持の基盤であるプーチンにとってはこの原油高騰は大歓迎である。 (注)ヘッジファンドとは少数の投資家から資金を集め、儲かるスポットに大量に資金を流入させるもの。その資金源は極秘にされている。 日本の国連常任理事国入り(04/9/30) 残念だが、今の日本には国連常任理事国を務めるだけの能力はない。その最大の理由は今日の目まぐるしい国際情勢を読み取るための情報機関を持っていないからである。新聞やTVなどのマスコミでは国連常任理事国(米、英、仏、露、中の5カ国)の核保有や日本国憲法9条に関してはよく取上げられているが、彼らの持っている巨大な情報機関の存在については一切語られていない。常任理事国になれば、国際情勢をリアルタイムに正確に把握しなければならないのだが、情報機関を持たない日本にはそれができないのである。情報の入手ができなければ、的確な政治判断を下すことができない。さらに、独自の情報なくしては他国とのネゴ(交渉)など到底不可能である。これは常任理事国になるためには致命的な欠陥である。今のように米国から加工された情報ばかりを貰っていてはお話にならないのである。例えば、北朝鮮問題にしても、イラク問題にしても、その情報は他国から貰ったものばかりである。国連常任理事国入りを狙おうとする国にしては、余りにもお粗末過ぎる。この度の国連常任理事国入り問題に関係なく、将来の国益のために一刻も早く日本独自の情報機関を構築するべきである。 日本の場合、やろうとすれば、情報機関を構築することはそれほど難しいことではない。なぜなら、世界中のほとんどの国々には、すでに大使館・領事館を設置しているからである。国連常任理事国の5カ国は在外大使館内部に情報機関を併設しているのが一般的である。だから、日本もその施設の中に情報収集を専門とするしっかりした部門を設ければよいのである。ここから先は、政治判断の問題である。 現在のお飾り大使のために、在外大使館内に専用プールを造ったり、アラブの王様のような贅沢三昧の生活に費やしている外務省の無駄な予算を情報機関構築資金に回せばよいのである。そのためには思い切った外務省改革が必要となってくる。しかし、かつての鈴木宗男のように外務省と太い利権で繋がっている自民党政権では外務省改革ができないのが問題である。 駆け引きの続く中朝国境(04/9/29) 9月16日付け「中国国営新華社通信」によると、最近、北朝鮮が北で最強の戦闘能力を持つと言われている海軍陸戦部隊を南北軍事境界線(38度線)付近警備から北端の中朝国境地帯の警備に配置転換をしたと報じた。その目的は脱北者の取り締まりを強化にため、と中国政府へ報告している。しかし、民間人である脱北者取締りのために、最重要地帯の38度線警備から最強の軍隊をわざわざ持ってくる必要はない。その目的は別の所にある。北に暗黙のプレッシャーを掛けるため、中朝国境を流れる鴨緑江沿いの中国遼寧省に配置されている中国人民軍と対峙するためである。その中国人民軍は今年7月には装甲車等なども使って北への侵攻に備えて渡河訓練を行っている。当然、この訓練も中国の意に従わない北へのメッセージである。これには金正日もビビったのだろう。だから、金正日はこの中国人民軍への対抗措置として、北の最強軍隊を中朝国境に派遣したのである。 これは、6カ国協議を廻って北と議長国中国が目に見えない所で厳しい駆け引きを行っているという証拠である。北は核兵器開発に関して米と粘着質な交渉を続けているが、この北の存在が中国にとってハイリスクになった場合、中国は武力で金正日を排除しようと考えている。そして、それを金正日は察知しているのである。 しかし、この度の6カ国協議の開催延期は北だけの責任ではない。韓国の核兵器開発疑惑、アメリカ大統領選挙、ロシアのチェチェン独立派による北オセチヤ共和国ベスラン中等学校大量殺人事件、さらに、中国では前国家主席江沢民の引退騒動等々があり、これらの国々も6カ国協議どころではないというのが本音である。 それにしても、韓国がプルトニューム抽出から金属ウランを作っていたのには世界が驚いた。なかでも、最も驚いたのは金正日である。この核開発に関して、韓国政府は関与を否定しているが、それ無しにこんな膨大な金のかかる実験は到底不可能である。当時の金大中政権はウラン濃縮実験を間違いなく知っていたはずである。 あれから3年A(04/9/19) あれ以降「自爆テロ」という言葉を頻繁に耳にするようになった。今では「自爆攻撃=イスラム(アラブ)」という構図が出来上がっている。イスラム過激派にとっては「自爆テロ」ではなく、「自爆攻撃」なのである。この自爆攻撃というのは第2次世界大戦末期に日本軍が実施した神風特攻隊の自爆攻撃にヒントを得ているのである。当時、この神風特攻隊による自爆攻撃は世界中に大きな衝撃を与えた。沖縄戦では、小型戦闘機数機で米軍の巨大空母を2隻も撃沈している。空母を1隻建造するには天文学的な資金を必要とするので、自爆攻撃による費用対効果は抜群に良いこということを証明した。だから、資金力のないイスラム過激派は費用対効果の良い自爆攻撃を頻繁に用いるのである。そして、その最たるものが2001年9月11日のハイジャック機によるニューヨーク・ワールド・トレード・センタービルへの自爆攻撃である。これはまさに日本軍の神風特攻隊のやり方そのものと云える。 いつの世も自爆を実行すのはマインドコントロールされた女、子供、若者といった弱者であるのは居た堪らないものがる。 話は逸れるが、現在、南沙諸島などの領土問題で揺れる中国が海軍力強化のため空母を保持するか、しないか、と迷っている。その原因の一つが沖縄戦の神風特攻隊による米空母の撃沈事件である。天文学的な金額で空母を購入(今の中国には建造する技術はない)しても、神風特攻隊のような攻撃にかかれば簡単に撃沈されてしまうのではないかということを恐れているのである。この沖縄戦での神風特攻隊の攻撃が今でも中国のトラウマになっているのである。日本軍の自爆攻撃が世界中に与えたインパクトは想像以上に大きいのである。 あれから3年@(04/9/13) 約3000人が犠牲になった米中枢同時テロから11日で丸3年が経った。「世界を変えた」ともいわれる衝撃の「9・11」テロ・アタック。それでは、3年経った現在、誰が得をして、誰が損をしたのかと考えて見ると、裏に隠れた多くの真実が見えてくる。 米国の軍産複合体を別にすれば、一番得をしているのは、何と云ってもイスラエルである。イスラエルにとって、危険な敵であったフセイン大統領が排除されたことは非常に大きい。フセインは湾岸戦争の時、イスラエル領内にスカッドミサイルを打ち込んだ事もある反イスラエル(ユダヤ)の急先鋒であった。だから、イスラエルにとってはフセインはどうしても排除しておきたい人物の一人であった。米国によるイラク戦争の真の目的はこのフセイン排除と石油埋蔵量世界第二位というイラクの巨大石油利権にあったと考えるが妥当である。大量破壊兵器の存在など最初からどうでもよかったのである。反ユダヤの急先鋒フセインの存在自体がイスラエルにとって危険な破壊兵器だったのである。そして、石油業界と繋がりが深いネオコン連中にとって、この巨大な石油利権奪取という一石二鳥を狙ったのである。 また、国家を持たないジプシーのようなビン・ラディンなど、拠点であるアフガニスタンのタリバン政権さえ潰してしまえば、もはや大きな脅威ではないと米国は考えたのである。そして、ビン・ラディンを捕まえることを二の次にして、国を挙げてイラク戦争に突き進んでいったのである。 以前にも書いたが、ブッシュをそそのかして、アルカイダ(ビンラディン)攻撃からイラク(フセイン)攻撃に目標をすり替えさせたのはイスラエルとネオコン連中であると考えると、「9・11」テロとは関係のないイラクを攻撃した理由は全てにおいて辻褄が合う。なぜなら、そのメリットは彼等にあるからである。 ブッシュ政権のチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官等々を始めとするすすネオコン連中は昔からイスラエルとは非常に親しい関係にある。だから、ネオコンとイスラエルは一緒になって「9・11」を利用して、イスラエルの「目の上のたんこぶ」であるフセインの抹殺と石油利権の奪取を企てたのである。元々、中東情報に関しては、アメリカはイスラエルから情報を貰っていたので、ブッシュに渡す情報を操作することはイスラエルやネオコンにとっては非常に簡単なことである。例えば、フセインが核兵器開発をやっていると言えば済むのである。CIAにはその情報の裏を取る術はないのである。 今でこそ、少しトーン・ダウンしているが、イラク侵攻が巧く行った直後には、ネオコン連中は次にシリアとイランをも攻撃するつもりで、そのシナリオまで作っていたのである。なぜなら、中東地域ではイラク、シリア、イランの3国のさえ潰してしまえば、イスラエルの脅威となる敵国はなくなるからである。どこまでもイスラエルのためのネオコンなのである。今尚、ネオコンはその機会を虎視眈々と狙っているが、イラクの戦後統治にこれだけ手こずっていては、それは難しくなってしまった感がある。 一番損をしたのは、イスラエルとネオコン連中のためのイラク戦争で命を落とした1000人の若い米軍兵士とその家族、友人たちである。ベトナム戦争の時もそうだったが、危険な最前線で戦う兵士の多くはアングロサクソンではなく、ヒスパニック、黒人、アジア系のカラードが多いのが米国流のやり方である。北マリアナ諸島テニアン島から米軍の一員としてイラク戦争に派兵されたチャモロ人がこんな戦争で犠牲になってしまったのは非常に残念だ。そして今、KFCロタリーダーのジョー・サントスがイラクに派兵されようとしている。 憎しみの連鎖チェチェン(04/9/6) 9月1日チェチェンの分離独立派武装勢力と見られるグループがロシア連邦北オセチヤ共和国のベスラン中等学校に生徒を含む約1200人の人質にとって立てこもるという事件が起こった。結局は、ロシア特殊部隊が3日に犯行グループが立てこもっていた学校に突入、学校を制圧した。しかし、人質に約600人という多数の死者や不明者が出る最悪の結末になってしまった。 チェチェンとロシアの「憎しみの連鎖」は、18世紀の帝政ロシアの時代からその下地はあったのだが、1991年のソ連邦崩壊を機に本格的に始った。そして、ロシア連邦から独立しようとするチェチェン共和国をロシア(当時のエリティン政権)が武力で封じ込めたのである。これが第一次チェチェン紛争(1994〜96)である。その主な原因は、この地域で原油が産出されており、さらに、ロシアの石油パイプライン(カスピ海のバクー油田からの)がチェチェン領土を通っているためである。すなわち、石油の利権をロシアが手放したくないからである。この紛争が今日まで続いている「ロシアVSチェチェン」の第一ラウンドのゴングであった。 ロシア連邦はサウジアラビアに次ぐ世界第二位の大産油国である。そして、幸運なことに、近年、原油価格の高値が続いており、これがプーチン政権維持の唯一の財源になっているという事実を知らねばならない。プーチン政権が安泰なのは、この石油で得た利益によって政府役人の給料を支払っているからに他ならない。だから、チェチェンを独立(すなわち、チェチェンの石油利権を手放すことになる)させる訳には絶対にいかないのである。これはプーチン政権存続に直結しているのである。これがプーチンによるチェチェン弾圧の本音の部分である。 この分離独立を目指す武装勢力はロシアから見れば、テロリストであるが、チェチェン側から見れは自国の為に戦っている勇敢な戦士なのである。アメリカに対するアルカイダ、イスラエルに対するパレスチナにも同様のことが云える。その立場によって捉え方は180度異なって来るのである。そして、悲しいかな、貧しい国が裕福な国と戦うためには自爆という最後の手段に訴えるしか戦う方法がないのである。元来、自爆攻撃と云うのは報復の手段であり、先制攻撃の兵法ではないと云う事を知っておかねばならない。しかし、例え、戦争であっても、学校、病院等々の「やってはならない暗黙のルール」というものがあるはずなのに・・・・。 ロシア政府による報道規制は昔から日常茶飯事の出来事である。そのため、過去にロシア政府が正規軍を投入して総人口80万人のうちの約40万人(その半数が子供達)ものチェチェン人を殺したり難民化したりしている悲惨な現実はほとんど報道されない。だから、20万人以上が殺されているチェチェン側にとっては、この度のベスラン中学校占拠事件は一連の報復シリーズの一つとしか捉えていないのである。 これだけ長い時間をかけて憎しみ合ってしまえば、もう和解することは不可能に近い。万が一、それがあるとすれば、双方ともがEUへ加盟すること。これ以外には手がない。この先、世界的な原油価格下落等々の周辺環境に変化が起これば、その可能性は十分にあり得る。 北海道で「ラリー・ジャパン」開催!(04/9/1) 今月3〜5日の3日間に亘って、北海道十勝地方で世界ラリー選手権(World Rally Championship/WRC)全16戦(世界16カ国で開催)の第11戦目として「ラリー・ジャパン」が開催される。日本国内でWRCが開催されるということは非常に画期的なことである。戦後60年経って、ようやく日本もヨーロッパ並みにカー・ラリーという貴族的なモータースポーツを楽しむ余裕が出来てきたという証拠である。 WRCはF1と並ぶ世界最高峰のカー・レースで、日本では余り知られていないが、ヨーロッパでは非常に人気が高いスポーツである。F1と大きく違うのは、人工的なサーキットではなく、誰もが普段走っている一般道(公道)が競技コースになるということである。しかも、速く走ることのみを追求し作られた究極のラリー専用マシンを最高のテクニックを持つラリー・ドライバーが駆るのである。F1とは違って、滑り易い未舗装路を、直線では時速200kmオーバーで走り、コーナーでは横向きにスライド(ドリフト走行)してかっ飛んで行くのである。まるで、曲芸走行のような、また、車が敏捷な生き物のような動きをするのである。 北海道大会へは「シトロエン」「プジョー」「スバル」「フォード」の4大自動車メーカーがワークス・カー(自動車メーカーが勝つために製作した車)を持ち込んで来る。当然、一般の個人エントリーもOKである。但し、参加車輌数は90台という規則があり、1台づつスタートするタイムアタック形式で競技がおこなわれる。三菱はリコール隠し問題で急遽参加を辞退したが、ランサーのラリー・カーとしてのポテンシャルは非常に高いので、三菱の不参加は残念である。おそらく、多くの個人エントリーではWRCで実績のあるランサーを駆ることだろう。一般道だから、当然、路面は舗装(ターマック)だけではなく、滑り易い未舗装(グラベル)や雪道(スノー)もある。しかし、北海道大会ではスペシャル・ステージ(SSと呼ぶ、タイムを争う部分/他に競争ではなく、移動するだけの部分もある)は全てグラベルとなっている。3日間で全27スペシャルステージあり、総ステージ距離は386kmとなっている。 WRCシリーズの1戦が北海道で開催されることで、「Hokkaido」という名前やその写真はヨーロッパ中に、いや、世界中に広く知られることになる。それを広告料に換算すると天文学的な数字になるだろう。観光面にとってもそのメリットは計り知れないほど大きい。このイベントを仕掛けた人たちは北海道に偉大な功績を残したことになる。来年からも継続開催していけば、このイベントは北海道の重要な財産になることは間違いない。 アテネ・オリンピックの影に隠れて、マスコミには大きく取上げられていないが、北海道でWRCが開催されるということは日本にとって歴史的な出来事なのである。このイベントの露出が少ないのは、その辺のところを十分に理解しているマスコミ関係者が少ないということである。 アテネ・オリンピック閉幕A(04/8/31) ベテラン・トライアスリート、ハミッシュ・カーター(ニュージーランド)の金メダル獲得には心から拍手を送りたい。記憶では、彼は世界各国で開催されるワールドカップ(W杯)大会に1996年頃から参戦していた。しかし不幸にも、この頃はオーストラリアの強豪ブラッド・ベーベン全盛期で、彼にはなかなか勝つことができず、W杯大会では長い間万年2位のポジションに甘んじていた。その後、時が過ぎ、彼を取り巻く状況も変わり、W杯世界ランキング1位を得て、待望の2000年シドニー大会(トライアスロンが初めてオリンピック公式競技に採用された大会)に臨んだ。しかし、一発勝負のオリンピックでは伏兵が現れるのが常、結局、金メダル最有力候補の一人であったにも拘らずメダルは取れなかった。その後しばらく低迷期が続いていたが、4年後の今年のアテネ大会でついに念願の金メダルを獲得したのである。 W杯に転戦してポイントを稼ぐということは、オリンピックに参加する資格を獲得するということで、そして、その最終目的はオリンピックでの金メダルの獲得にある。だから、彼は数年間に亘って、オリンピックで金メダルを獲ることに集中し続けてきたのである。この辺の事情を知っているだけにベテラン選手カーターの金メダル獲得には拍手を送りたい。 また、KFC的にはアテネ・オリンピックの日本人最優秀アスリートは、何と言っても自由形800mで金メダル獲得した柴田亜衣選手である。これは日本水泳界における画期的な出来事であり、新しい1ページでもある。 アテネ・オリンピック閉幕@(04/8/30) トライアスロンに関しては、どうしても腑に落ちないことがある。何故、JTU(日本トライアスロン連合)はオリンピック代表チームの監督に、トライアスロン経験者ではなく、元オリンピック重量挙げ選手(三宅義信氏)を選出したのか?という点である。トライアスロン経験者で監督適任者は少なく見積もっても数名はいる。トライアスロンと重量挙げとでは全く共通点がない。これでは選手へ的確なアドバイスを与えることなど出来るはずがない。一昔前の精神論が通じるほどトライアスロン競技は甘いものではない。時代錯誤も甚だしい。まるで、水泳チームにレスリング経験者が代表監督になっているのと同じことである。これではアテネで好成績が残せなかったのは当然だし、参加選手たちが可哀想である。この訳の分からん監督人選に、JTU内部の派閥争い?・・不透明な金の流れ?・・何か胡散臭さを感じてしまう。近年、日本のトライアスロン界が下降の一途をたどっている最大の原因は、JTUという組織を牛耳って、それを「飯の種」にしているいる一部の者達の自己中心的なやり方にある。JTUに対して一般トライスリートの多くがソッポを向いている原因がここにある。 中国共産党政権VS金正日政権!(04/8/11) 読売新聞(8月8日付け)によると、NGO「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)は中朝国境を流れる鴨緑江の中国遼寧省で、7月中旬に中国解放軍約1000人が装甲車等なども使って北朝鮮への渡河訓練をおこなっていたと発表した。このRENKの情報は日本のマスコミより遥かに精度が高いのでこの情報は間違いない。 と云うことは、次回の「6カ国協議」で核問題や日本人拉致問題を解決するようにと、北朝鮮・竜川列車爆発事件(これはおそらく中国政府によるものと推測)に次いで、中国政府がさらにもう一歩踏み込んで金正日に圧力を掛けているということを意味している(次回の6カ国協議は必ず進展があるはず)。中国政府は、核問題や日本人拉致問題を早く解決して、アメリカや日本から大規模な援助を受けなければ金正日政権は近いうちに必ず崩壊する、すなわち、すでに「死に体」であると、踏んでいるのである。中国政府(中国共産党政権)の考えは、隣接する北朝鮮が崩壊して民主主義国家になってもらっては困るのである。これだけは何としても避けたいのである。それでなくても、今月7日のアジアカップからも読み取れるように近年の中国共産党政権の求心力は相当に落ちている。 近年、中国は今にも台湾に武力侵攻するようなことを言っているが、それは絶対にないと断言できる。なぜなら、もしそれをやると同時に世界中からバッシングや経済制裁を発動され、たちまちの内に中国共産党政権も崩壊が始るからである(但し、侵攻しても、複雑な事情を抱える中国が勝つとは限らない。台湾の軍事力は侮れないものがある。この辺の詳細は後日に)。中国共産党政権は一般に考えれているほど磐石ではない。しかし、北朝鮮へは「抑圧されている人民を解放する」という大儀名目で武力侵攻する可能性は十分に考えられる。そして、金正日政権を倒して傀儡政権(共産党政権)を樹立するというシナリオである。以前からこの「ウインド・トーカーズ」で述べているように、北の政権を崩壊させるのは中国以外にはあり得ないのである。 そして、この中国による金正日政権打倒は日本にとっては願ったり叶ったりで、拉致問題を一気に解決(全拉致被害者の捜索・救出)するにはこの方法以外にはないのである。だから、日本政府は中国が一刻も早く、金正日打倒に打って出るように誘導する作戦を秘密裏に開始すべきである。 いつも思うことだが、日本にもイスラエル「モサド」のような質の高い情報を収集し、分析できる機関が欲しいものだ。 アジアカップから見る中国A(04/8/9) 北京で開催された「日本VS中国」の決勝戦での中国人サポーターによる反日騒動から中国の覆いようのない真実が見えて来た。そして、やはりこの国の「カントリー・リスク」(国家の危険度)はまだまだ相当に高いものがあると言うことも全世界に証明された。且つ、中国と云う国の本質をあまり知らない日本人にも多くのことを教えてくれた。さらに、オリンピックを開催できるほどの成熟した国家レベルには達してはいないということもはっきりした。 前国家主席・江沢民が自分(中国共産党政権)の求心力を高めるために、人民に対して1990年頃から反日感情政策の一環として猛烈な「反日教育」を実施した。そして、それが人民の心に非常に深く浸透していると云うことをこの反日騒動という形でTV画面を通して実証されたと云うことなのである。この度の反日騒動の原因は江沢民のおこなった「反日教育」にあることは間違いない。なぜなら、それ以前のケ小平時代にはこれほど猛烈な反日教育を行っていなかった。当然、ケ小平時代には靖国神社参拝に騒ぎ立てることもなかった。 さらに、ここで重要なのは、この決勝戦を穏便に終わらせたい政府が人民の反日騒動を満足にコントロールできなかったという点である。今までであれば、天安門事件(1989年)のように人民解放軍による武力行使をもって、事を解決(鎮圧)してきた。しかし、インターネットや衛星TVなどの通信技術が進歩した現在では、一昔のように武力行使で即解決と言う訳にはいかないのである。武力を行使できなければ、政府、すなわち、中国共産党は人民を満足にコントロールできなくなっているのである。この現状から推察するに、中国共産党政権もいよいよ先が見えて来た感がある。江沢民が最も恐れていたのは人民を自在にコントロールできなくなり、民主化の波が日本から押し寄せて来ることであった。まさに今の中国はこの初期段階にある。しかし、現状では日本ではなく韓国、台湾、香港から民主化の波がジワリと北京目指して浸透しつつある。 アジアカップから見る中国@(04/7/31) 今月、中国・重慶で開催されたサッカー・アジアカップで中国人観衆の猛烈な反日的行為が問題になった。この重慶市を第二次世界大戦当時に日本軍が爆撃したということがこの反日的行為に大きく関係していることは間違いない。しかし、その根底には、北京政府が採っている反日感情政策の存在が大きく横たわっている。よく話題に上る靖国参拝問題を作り上げたのも江沢民(前国家主席)による対日本長期戦略(日本バッシング)の一つである。北京政府は我が身を護る為ーーすなわち共産主義を堅持する為ーー日本から民主主義の自由な波が押し寄せて来るのが恐ろしいのである。そのために、人民には必要以上に反日感情を抱かせるような政策を採るのである。この国のマスコミは全て政府の御用達マスコミばかりである。だからマスコミ操作は非常に簡単にでき、人民へのマインドコントロールは容易い。さらに、中国では自由な選挙がないため指導者は長期間指導者のポジションに居座ることができる。だから、対日本長期戦略を確固として推し進めることができるのである。 今問題になっている日本の排他的経済水域内で頻繁に行っている海洋資源調査活動も対日本長期戦略の一つである。中国は東シナ海の尖閣諸島付近で1970年代から海洋資源確保のため、対日本長期戦略を着々と推し進めてきた。そして、最近、日中中間線近くで天然ガスの採掘を開始した。この場所なら日本側に埋まっている天然ガスも吸い上げることが出来るからである。今、これと同じ方法を用いて、南方の沖ノ鳥島付近でも日本側の海洋資源を盗ろうとしている。これらの中国の動きに対して日本政府はかつて対中国長期戦略などを考えたことは一度もなかったのである。 中国が共産主義国家である限り、日本と真の友好国になれることは決してない。それは必ず共産主義国家の崩壊に繋がるからである。1989年のベルリンの壁崩壊時期に、ソ連や東欧各国がそれを明白に証明している。 日本を仮想敵国にしておきたいという北京政府の考えを踏まえて、日本政府も本気で対中国長期戦略を練る時期に来ている。それも早急に。そんな戦略はいくらでもあるが、それに気が付く政治家や官僚が今の日本にいるかどうかが問題である。 ランス・アームストロング、6連勝!(04/7/26) 一昨日、'04「ツール・ド・フランス」が終わった。そして、ランスがツール史上初の6連勝をやってのけた。ツールとは、1903年に始まり、今年で91回(この間、戦争で10回ほど中止される)を迎える。ロードレース界の精鋭21チーム189選手がフランス田舎町や美しい田園地帯やアルプス、ピレネー山脈を含む3349キロをプロローグ+20ステージ(休息日も含め23日間)で駆け抜け、フランス全土をほぼ1周する。毎日の平均走行距離160キロ、高低差2600メートルの設定は尋常ではない。自転車に乗ったことがある人ならこの過酷さが分るはず。しかも全行程を走り切らなければ、栄光のゴール地点であるはパリ・シャンゼリゼ通りを走ることは許されないのである。残念なことに、未だかつて、日本人で完走した者は一人もいない。そしてこの大会の模様は、世界に中継され、約10億人が観戦すると云われているビッグイベント。オリンピックやサッカーワールドカップに匹敵するスーパー・スポーツイベントである。フランスにとっての経済効果は計り知れないほど大きい。 しかし、日本では、地上波での放送はフジTVが総集編として深夜に2回放送(7月19日と8月1日)するのみである。毎年のことながら窪田等さんのナレーションは絶妙である。もう少し長く放送時間を取って欲しいものである。それだけの価値は十分にある。 中国によるサイバーテロの脅威!(04/7/23) 韓国国家情報院は7月15日付けで、中国人民解放軍傘下の大学の学生が韓国政府機関へ大規模なハッキング(コンピューター不正侵入)をおこなったと発表した。さらに、米韓の情報局は日本、韓国、ドイツなどの米軍司令部のコンピューター約100台にも中国の同グループからハッキングを受けたと発表した。 このサイバーテロ・グループの首班は江沢民と推測できる。何故なら、今、中国では軍トップの江沢民(中央軍事委員会主席)が台湾海峡有事(将来的には対米国、日本)を睨んで、中国解放軍のIT化を最優先で推し進めている。そのため軍部に優秀なハイテク人材を早期に育成する必要に迫られている。江沢民の号令の下、全国の高校から成績超優秀な学生を湖南省にある国防科学技術大学(中国解放軍傘下の大学)に半強制的に入学させている。当然、米軍のようにデジタル化部隊の創設も睨んでのことであろう。これらの学生にとってはハッキングによって他国の情報を盗むというのは重要な任務(授業)の一つなのである。間違いなく今回の大規模サイバー・テロの実行犯は江沢民が入学させた国防科学技術大学の学生たちである。近いうちに、防衛庁や日本企業の機密情報を狙ってハッキングしてくることは間違いないであろう。 北朝鮮の脅威が殆んどなくなった今、サイバー・テロという中国の新たな脅威が急浮上してきた。要注意である。 PS.江沢民は過去の中国の指導者のようなカリスマ性はないが、非常に優秀な戦略家である。それも長期に亘る戦略を練ることが出来る頭脳を持っている。15年ほど前に、対日本戦略として「靖国参拝問題」を練り上げたのも江沢民である。今ではその江沢民の戦略にまんまと乗せられて、アホな日本の一部メディア(朝日新聞等々)が追随しているほどである。それくらいに江沢民の戦略は完成度が高いのである。 納得がいかない中国へのODAA(04/7/22) 中国は以前から実施している東南アジア諸国や北朝鮮への援助に加え、最近は中南米諸国やカリブ海諸国にも中国マネーをバラ撒き始めた。この目的は「一つの中国」という立場から生じる台湾の封じ込めにある。元々中南米諸国やカリブ海諸国は台湾と外交関係を樹立している国が多い。そういう国々に中国マネーをバラ撒く事によって台湾との関係を絶ち、中国と外交関係を樹立させるという狙いである。実際、今年の台湾総統選挙以後にドミニカ共和国には1億1千万ドルの援助を約束した。これらの弱小国家にとっては、台湾でも中国でもお金さえくれれば、どちらでも良いのである。近年の経済成長著しい中国にとって、台湾を孤立させるためには、これくらいの支出は屁でもないのである。 そんな中国に毎年2000億円ものODA(政府開発援助)を与えることはどう考えても納得がいかない。一刻も早く止めるべきである。 さらに今月に入って、日本政府の抗議を無視して、中国軍が測量船を出して日本の排他的経済水域である日本最南端沖ノ鳥島付近や尖閣諸島魚釣島付近で頻繁に海洋調査活動している。中国は軍事力をちらつかせてきているので、今すぐに、>腹を括ったカウンターパンチを打たないと日本の権益は犯されてしまうことになる。 北朝鮮列車爆発事故のその後(04/7/7) 4月22日に北朝鮮・竜川で列車爆発事故が起きた。この事故を機に北朝鮮の外交が大きく変わり始めた。その1ヵ月後に、それまでの頑なな態度(先に帰国した5人の返還を強く要求していた)を一変し、平壌で小泉首相と首脳会談を行い日本にいる拉致被害者の子供5人を返した。また、6月下旬に北京で行われた第3回6カ国協議でも、米政府高官が「初めての具体的協議」になったというように、核問題に対して初めて柔軟な態度を示した。そして、7月に入って、北にいる曽我さん家族が日本側の希望地ジャカルタに行くことを認めたり、よど号ハイジャック犯の赤軍派の日本帰国を認めたりしている。今となっては、北にとっての利用価値はないが、赤軍派を日本に返すということは、日本人拉致を始め、多くの北の犯罪が公になる可能性が高い。 これらが意味することは、竜川列車爆発事故はやはり北京政府が言うことを聞かない金正日を消すため、あるいは、わざとタイミングを外して脅しのためにやった可能性が強い。そして、そのシグナルに気付いた金正日はビビってしまったのである。だから、列車爆破事故以降、突如、北京政府の意に沿った外交に転換を始めたのである。中国の援助なくして、金正日政権の明日ないということは本人が一番良く知っている。 今年も「英雄達の夏物語 ツール・ド・フランス」が始まった!(04/7/4) いよいよ昨日から第91回目のツールの熱い夏が始まった。このツールはKFC的にも年間通して最も注目するイベントである。ある意味、KFCの夏もツールと共にあると言っても過言ではない。KFC的マイ・ブームである。このような大会が日本でも開催できたらなあ、と切に願う。 野球ばかりがスポーツではない。TVやラジオも、いつまでも馬鹿のひとつ憶えみたいに野球ばかり放送していないで、このようなオリンピックに匹敵するような貴重なイベントもドシドシ放送して欲しいもである 金正日暗殺未遂事件(04/6/16) 『13日付の英紙「サンデー・テレグラフ」は平壌発の記事で、今年4月に北朝鮮・竜川(リョンチョン)で起きた列車爆発事故を当局の事件調査団が金正日総書記を狙った暗殺未遂事件とみていると報じた。』 この記事は非常におもしろい。もし、これが事実であるとすれば、いよいよ中国政府が本気で金正日を消そうとしたのである。訪中帰りの途中というタイミングや爆発の規模から考えても、中国が絡んでいたと考えるのが妥当である。「右手で握手、左手で剣」というのは外交の世界では日常茶飯事のことある。また、北の国内に存在する反政府組織だけでは金正日を殺してクーデターを起こしても、その後、この超貧しい国を統治することは絶対に不可能である。それは誰が考えても分ること。しかし、彼等に中国のバックアップがあれば、話は全然違ってくる。 今月6日にアメリカは在韓米軍の削減を正式に発表したが、その数ヶ月前から在韓米軍削減のシグナルを世界(特に中国)に向けて発進していた。それは、米国が北は近い将来韓国に併合されると結論付けたということを意味している。だから、朝鮮半島に米軍は不要と判断したのである。この米国発のシグナルが金正日暗殺事件の引き金になったと考えられる。なぜなら、北が韓国に併合され、民主主義国家になることは中国にとっては絶対に容認できない。だから、その前に金正日を消して、北に中国の傀儡政権を樹立することに決めたのである。すなわち、米国と同じく、金正日では北の人民をこれ以上養っていけないと中国も判断したのである。中国がこのように決断した以上、金正日政権の寿命は一層短くなったと考えてよい。 日本人拉致問題の全面解決には金正日の排除は絶対に不可欠である。だから、韓国に併合されても、中国の傀儡政権が樹立しても、どちらに転んでも日本にとっては大歓迎である。 韓国駐留米軍削減(04/6/12) 6月6日、米国は韓国に駐留する在韓米軍37500人のうち3分の1に当たる12500人を2005年末までに削減すると発表した。 この削減の理由は2つ考えられる。一つは、米国は今後北朝鮮が南下(攻撃)して来ることはない、そして、近い将来、韓国に併合される、と結論付けたのである。ファースト・ストライク(先制攻撃)だけでは戦争には勝てない。勝つためには巨額の資金が必要である。そんなものは北にはない。北はすでに国家としては崩壊している。農業や工業など何一つ自国民を満足に養っていけるだけの産業はない。中国からの援助と日本(朝鮮総連)からの送られてくる物資で辛うじて生き永らえている国家である。まるで、金正日を教祖として、中国と日本からのお布施で成り立っているカルト教団のようなもの、もはや国家とは呼べない。拉致行為や麻薬製造など多くの点で「オウム」とそっくりである。このような状況ではどう考えても崩壊以外の道はないと結論付けるのは当然である。 もう一つの撤退理由は、韓国民の反米感情にある。その象徴が北ベッタリの盧武鉉大統領の登場である。そもそもの始まりは前政権金大中の太陽政策を機に、米国との同盟より民族重視の風潮が戦争を知らない若い層を中心に広がり、その結果、米国の対韓不信が強まってきたのである。元来米国は「反米感情のある場所にはいる必要はない」という風潮がある。かつて、中国を牽制する上で非常に重要だったアジア・太平洋戦略の中心的戦略基地だったフィリピンのスービック基地とクラーク空軍基地を1992年にあっさり手放している。その主な原因はフィリピン国内の反米感情であった。今、米国は韓国に対して、フィリピンと同じことをやろうとしているのである。近い将来、韓国から米軍は全て撤退することは間違いない。米国にとっては、日本とグアムがあれば、対中国を睨んだアジア・太平洋戦略には十分なのである。 史上最強の米軍?(04/6/7) 地上戦に移ってから、イラクで米軍の脆さが目立っている。敵と直接対峙して戦う地上戦になれば、米軍もそれほど強くないということを世界中に証明してしまった。 兵器に関しては、戦闘機やミサイルなどスーパーという形容詞が付く代物ばかりである。しかし、生身の兵士はそうはいかない。我が身を捨て爆弾を腹に巻いて飛び込んで来る者と、世界一裕福な国で何不自由なく育ってきた者とはその根性が全く違う。遠く離れてのミサイル攻撃や戦闘機からの空爆と違い、接近して戦う地上戦になれば、武器の優越よりも兵士個人のメンタル的な部分が大きく勝敗を分ける。 友人や知人の中にも米国軍人は多くいる。そして、実際にイラクに派遣されている者もいる。自分の知る限りでは、彼等は決して優秀な兵士にはなれない。何故なら、徴兵されていやいや行くのであって、イラク国民を解放しようなどと考えている者は誰もいない。彼等には戦う理由が全くないのである。だから、己の身を守り、家族の元に帰って来ることしか考えていない。そんな彼等が、腹に爆弾を巻いて、敵もろ共に自爆しようと突っ込んでくるクレイジーな相手に勝てる訳がない。だから、当初の予想を遥かに超えた大勢の負傷者や戦死者を出すのである。その費用対効果においては完全に米軍の負けである。 小泉再訪朝(04/5/21) 2002年9月17日に小泉首相が訪朝し、金正日との会談で金正日自身が日本人拉致を認めたことで、それまで決して拉致の存在を認めなかった自民党野中広務、社会党土井たか子、NHK、朝日新聞等々の北朝鮮シンパたちも掌を返したように態度を変え、北を非難し始めた。この国は金正日と直接話をしなければ、埒が明かない国なのである。金正日の言う事が唯一の「真理」なのである。金正日から言質を取らなくては、いくら政府高官と交渉しても何も進展はない。現に拉致問題については2002年の小泉訪朝以来、何の進展もない。北の政府高官の立場などはキムジョンイルの腹一つでどちらへでも転ぶのである。国家というより金正日を教祖とするカルト教団に近いと考える方がよい。 明日22日の小泉訪朝は金正日の強い要望で実現したものなので、拉致被害者家族8人の帰国と死亡・入国の記録なしと言われている10人の詳細情報に関しては、必ず、進展はある。しかし、よど号ハイジャック犯人たちの引渡し、これ以外の拉致疑惑者400名の情報、1959〜1984年までの帰還事業で「地上の楽園に行こう」と騙されて北に渡った在日朝鮮人と日本人配偶者9万人の問題解決等々にはもっと時間がかかる。 大中華圏?(04/5/18) 5月1日にEU(欧州連合)加盟国が10カ国も増えて25カ国体制になり、人口でも4億5千万人を抱えるようになり、「大欧州」と呼ばれ世界中の注目を集めている。しかし、東南アジアではもっと昔からすでに大中華圏(中国、または、中国人の傘下にある国々)が出来上がっているのではないか、と考えることができる。 例えば、国際金融センターとして名高いシンガポールは言わずと知れた華人による客家国家であり、国家の核になる部分は人口の3/4を占める華人が握っている国である。ベトナムはベトナム戦争を中国共産党のバックアップで戦ったという歴史もあり、中国とは関係も深く、華僑、華人は今日のベトナム経済の大きな部分を握っている。また、現在も国を挙げて中国型の社会主義市場経済への転換を目指した「ドイモイ政策」を採用しているほどで中国の影響化にある国である。カンボジアはポルポト時代から中国の子分のような国で、国の経済を動かしている金持ちは華僑か華人がほとんどである。さらに、国王シアヌークは生活の基盤を中国に置いているくらいで、中国べったりの国である。東南アジアでは最も広大な国土を持つインドネシアでも経済の核を握っているのは華人である。インドネシアのロックフェラーと呼ばれている華人(名前は忘れた)を筆頭に、人口僅か1割ほどの華人がインドネシアの経済をコントロールしているのである。また、世界最大の米輸出国であるタイでは、重要な権益である米の流通網や輸出権益は全て華人によって握られており、タイ人の入り込む隙間はない。このようにタイでも華人の財力は政治をも左右する大きな力を持っている。マレーシアは人口の3割を華人が占めており、シンガポールのように華人国家と呼ぶことはできないが華人の力は非常に大きい。アメリカと関係が深い東南アジア唯一の英語圏であるフィリピンでも経済面では華僑、華人のネットワークは非常に大きく、政治をも左右するくらいの財力を持っている。このように見ると、東南アジアの国々にとっては華僑や華人の存在はなくてはならないものになっており、彼等の影響力は絶大である。さらに、これらの国々には黒社会とよばれる中国人ネットワークが同時に存在しているのである。中国人、恐るべきである。 (注)華僑とは国籍が中国である中国人、華人とは国籍は在住の国(帰化している)にある中国人のこと、ちなみに、北マリアナ諸島テニアン島のダイナスティ・ホテル&カジノは華僑の客家系資本である。 アホなアメリカ人(04/5/14) 捕虜にしたイラク兵のリンチ写真がアメリカ人の手で公表された。戦争で捕虜にした敵からは拷問で情報を得ると云うのは、古今東西、戦争には付き物であって、今さらヒステリックに騒ぎ立てるほどのことではない。イラク人だって捕らえたアメリカ人を拷問やリンチに掛けて殺している。そんなことお互い様である。戦争は元来そういうものでフェアなスポーツではない。ジュネーブ条約17条(戦争捕虜の保護を定めたもの)はあるが、そんなものが厳格に守られた戦争など過去どこにもない。そういうものも含めて戦争と呼ぶのである。だから、戦争は起こしてはならないと云うのが全世界の共通の認識なのである。 ところが、これを写真に撮って残すと云うのもどうかと思うが、さらに、それをマスコミに公開して、自国政府を叩くというのは「敵に塩を送る」ようなもの、というか、実際に送ってしまっているが・・。これがアメリカの云う「リベラル精神」というものなのかどうかは知らないが、時と場合を考えなければ、「アホ」としか言いようがない。こんなことでヒステリックに騒ぎ立てるくらいなら、最初から戦争などしなければよいのである。どこまでも愚かな国である。 後味悪いイラク武装グループによる人質騒動の顛末!(04/4/21) 多くの国民や政府関係者が憤慨している主な原因は高遠さんの妹や弟のピンボケ発言と今井さんの父親の自己中心的な発言に対してである。国民も政府も誘拐された3人に対してはそれほど憤慨している訳ではない。彼等はやっとイラク武装グループから解放され、自由になったたと思った矢先に、今度は世間から思っても見なかったバッシングの的にされたのである。その間の厚顔無恥な親兄弟たちの発言に対する世間からのスケープゴートにされたのである。可哀想に、体調を崩すのは当たり前である。この親兄弟たちはこの点にさえも気付いていない様子である。 高遠さんの弟は、解放の第一報が伝わった時に、「ボランティア、NGOの皆様、ありがとう」と、さらに、数日後解放された直後には「世界中の皆様、ありがとう」と言うだけで、最も尽力した政府=国民を無視したのである。世界中の皆様は何の努力もしていないし、大部分の皆様はこの事件に何の興味も持っていない。今井さんの父親は避難勧告の出ている戦地イラクに行く未成年の我が子を止められなかった点を反省するでもなく、政府=国民が国策として派遣している自衛隊を自分の家族の為に撤退させろと叫んでいる。こういう奇怪なTV映像を見て国民が憤慨しているのであって、決して、拉致された3人を責めているのではない。今、ここんとこがゴチャゴチャになってしまっている感がある。また、ジャーナリストは危険な地であっても飛び込んで行かなくてはその存在価値がない。 恐るべき「モサド」の情報収集能力!(04/4/20) 3月22日のイスラム過激派ハマス最高指導者アハマド・ヤシンに続いて、今月17日にはその後継者のアブドルアジズ・ランティスがパレスチナ自治区ガザ市中心街で殺害された。そのやり方はヤシンの時と同じくイスラエル軍のアパッチヘリから彼が乗っていた車へのミサイル攻撃で爆殺されたのである。ということは、パレスチナ自治区ガザからランティスの行動をイスラエルに逐一監視報告していた人間がいたということでる。これがイスラエルが誇る世界一の情報機関「モサド」の情報員であり、その恐るべき実力である。特に、中東での情報収集能力は米CIAの比ではない。昔から米国は中東情報はイスラエル(=モサド)から情報提供を受けている。米国とイスラエルとの異常なまでの仲良し関係は、米国内に強大な権力を持つユダヤ人が多く住んでいるということもあるが、このモサドからの情報提供も非常に大きく寄与している。モサド情報なくして米国の中東政策はないと言っても過言ではない。この度のイラク攻撃にもイスラエルからの多くのイラク情報が流れていることは間違いない。イスラエルは1991年湾岸戦争時にイラクから直接ミサイル攻撃を受け、米国以上にフセインの排除を望んでいたという経緯もある。ある意味、この度のイラク戦争はイスラエルが米国を動かした代理戦争と見ることができる。 KFC主催のスポーツイベントに、我々のユダヤ人の友人と米国外交官グループの友人たちが一緒に参加して来ることが多々ある。彼等はホントに仲が良いのである。 第二次世界大戦後、ユダヤ人はヒトラーに迫害されたことを大々的に宣伝し、世界中の同情をかってきた。しかし今は、ヒットラー以上の残虐行為をイスラエルはパレスチナに対して行っているのである。 人質救出にはシリアを使え!(04/4/9) イラクで3人の民間人がイスラム過激派に拉致された。案の定、要求は自衛隊の撤兵である。しかし、これは飲む訳にはいかない。これを飲むと、海外にいる数十万人の日本人がテロの危険に晒されることになる。日本は日本人を誘拐すれば、要求を呑む軟弱な国という烙印を押されてしまう。過去、福田首相(現官房長官の親父)の時代に赤軍派のハイジャックに対してそれをやってしまって世界中から非難されたことがある。それはイスラム過激派にだけではなく、北朝鮮、アフリカ、東南アジア、南米など世界中のテロ集団に悪しきシグナルを発することになる。先月、イタリアが簡単にテロに屈したのがこの日本人拉致に繋がっている可能性は否定できない。 しかし、国家というものはどんな手段を使っても自国民の生命を護らなくてはならない。情報機関の整備が遅れている日本は海外におけるこういう場面には独自で解決する手段もノウハウも情報も持っていないのが現状である。しかし、こうなった以上、あらゆるルート(表も裏も)を使って救出を試みることが大切である。相手が特定できないこのようなケースは表よりも裏のルートを使うのが鉄則である。裏のケース、すなわち、シリアのアサド大統領に救出を依頼するとか、イラクに武器を流しているヨルダンに仲介役を頼むとか・・・である。シリアはイスラム過激派とは昔から繋がりが深い国、かつ、米国とはテロ支援国という烙印を押されており仲が悪い。しかし、幸いなことに、日本とはそれほど関係は悪くはない。過去、日本からシリアへのODAは1500億円くらい実施されており、現在も毎年10億円以上の無償援助を実施している関係にある。ここはシリアのアサド大統領の裏(イスラム過激派)のコネクションを使うのがベストの選択と思えるのだが・・・。昔から『蛇の道は蛇』という諺がある。 要注意、7月、サマーワ!(04/4/1) アルカイダによる日本を標的としたテロ攻撃が起こるとすれば、その時期は参議院選挙の実施される7月、場所は日本国内ではなく自衛隊が展開しているイラクのサマ−ワが最も可能性が強いと考えられる。 スペイン総選挙直前(3月11日)の『列車爆破同時多発テロ』は国民に恐怖を植え付け、合法的に親米政権であるアスナール政権をあっさり交代さてしまった。その結果、テロリストはスペインでのやり方に味を占めたと考えるのは当然である。そうなるとまた同様の手口を使いたくなるのが人情というもの。 北が日本人拉致を認めてからは日本国民のテロに対する意識は急激に強くなった。且つ、日本は四方を海に囲まれれている東洋人の国。こういう状況を考慮すると、テロ実行犯はアラブ人とは限らないが、日本国内でアラブ系の人間がテロをやるのはかなり難しい状況にある。しかし、混乱のイラクではサマ−ワの自衛隊基地に数発のロケット弾を打ち込むことは容易い。そして、これが親米小泉政権にダメージを与えるには最も効果的な手段であることも明白である。要注意、7月、サマーワ! ユダヤ人国家滅亡への序曲始まる!(04/3/29) 3月22日、イスラエル・超タカ派シャロン政権はイスラム原理主義組織ハマスの指導者アハマド・ヤシンをミサイルで爆殺した。かつて、『イスラエル国家存亡の危機(03/11/29)』で書いたようにやっとパレスチナの地にも平和が訪れるかに一瞬見えたが、やはりダメだった。この爆殺の意味するところは非常に大きい。すなわち、この事件がユダヤ人国家イスラエルを滅亡へと導くキッカケになるからである。 かつてのアパルトヘイト政策で世界中から非難され続けていた白人国家南アフリカ共和国に突然黒人大統領マンデラが出現したように、イスラエルでも首相の座にパレスチナ人が選出されることになる可能性が高くなった。なぜなら、近い将来、イスラエル国内のパレスチナ人がユダヤ人の人口を上回るは確実の状態であるからである。そうなると当然イスラエル国家のリーダーの座はパレスチナ人が奪取することになり、その結果「ユダヤ人国家イスラエル」は消滅し、「アラブ人国家イスラエル」が誕生することになる。現時点ではイスラエルの将来にこれ以外のシナリオは存在しない。 スペインの9・11!(04/3/26) 3月11日朝のイスラム過激派による列車爆破テロで米国支持のスペイン・アスナール政権が選挙で破れ、次期首相候補となったサパテロ社会労働党書記長がイラクからの兵士撤退を宣言した。テロリストにとって、かつて、これほど顕著に効果が上がったテロ攻撃は後にも先にもない。イラク戦争の大儀は別として、スペインはこのテロリストに完全に屈した恰好になった。すなわち、テロリストが望んでいた通りの反応を国民も政府も示したのである。これにはテロリストたちも笑いが止まらなかったことだろう。これで、スペインは列車爆破さえやれば、思い通りにコントロールできるチョロイ国と世界中のテロリストに示したことになる。そして、これに味を占めたテロリストたちは世界中で今後益々同様(航空機テロではなく列車テロ)のテロ攻撃を行うであろう。それにしても、イラクからの兵士撤退はその国の自由であるが、その原因がテロというのは何とも情けない限りである。 しかし、国際政治の常として、今後サバテロの宣言通り、本当にイラク撤兵が実施されるかどうかは不透明である。野党と与党ではその立場や責任が全く違う。サバテロにしても首相の座に着けば、野党時代とは違って国益を現実路線に沿って考えなければならない。そうすれば、弱小スペインとしては自ずと米国と仲良くしない訳にはいかない。スペインはドイツやフランスとは国力が全く違う。そんなことはサバテロは百も承知である。今、強気一辺倒に見える彼もイラクから兵士撤退をせず、自国民を納得させる方策を懸命に陰で模索しているのである。それが国際政治の舞台裏というものである。 「週刊文春」の傲慢!(04/3/20) 田中真紀子衆院議員の長女の私生活を掲載した「週刊文春」の販売差し止めなどを命じた仮処分決定に対し、東京地裁は19日、発行元の文芸春秋が申し立てた保全異議を却下し、差し止め命令を支持する決定を出した。この決定は正しい、当然である。巨大な力を持つ週刊誌は政治家でもない芸能人でもない弱者のプライバシーを『メシの種』にするものではない。名誉はお詫び広告等で回復できるが、プライバシーの場合はそうはいかない。 こういう問題が起こる度に、TVやラジオなどのマスコミ関係者は挙って同業者を擁護し、口を揃えて「表現の自由の圧殺とか国民の知る権利を奪うとか」と叫ぶが、これはそういうハイレベルな問題ではない。「週刊文春」が有名人である真紀子の名前を利用して、その娘のプライバシーを『メシの種』にしようとしただけのお粗末な話である。それを巧みに「表現の自由や知る権利」の問題に摩り替えて、自分達は世論を思いのままコントロールできると思い上がっている。これはマスコミの傲慢さ以外の何者でもない。国民は真紀子の娘のプライバシーなど知りたくもない。そこんとこ勘違いしてもらっては困る。まして、こんな低次元の問題をこれ以上高等裁判所に持ち込むのは止めて欲しいものである。「週刊文春」はお気に入りの週刊誌のひとつだったが、今後買うことはない。 太平洋諸島に対する天皇の責務!(04/3/16) もう3月も半ばを過ぎてしまった。「両陛下、太平洋諸島訪問へ!」(2003年7月2日)というタイトルで書いた旧南洋群島への天皇の歴訪は実現しなかった。この情報は2003年6月25日付けの読売新聞の第一面からである。その記事には「両陛下、太平洋諸島ご訪問、来年2、3月 サイパン、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、パラオ共和国の順・・・」との記載があった。そして、現に外務省高官や大洋州局長などがミクロネシア各地を根回しのため訪問している。サイパンには大洋州局長が訪問した。この事実からもこの計画は前向きに進められていたのは間違いなかった。しかし、突然、10月16日天皇が前立腺の摘出手術を受けられた。これによって、このプランは延期、または、消滅してしまったのだろう。 これらの太平洋諸島を第二次世界大戦で戦火に引きずり込んでしまったのは日本国、すなわち、天皇の責任である。だから、最優先でこの計画を実行する責務が天皇(日本国)にはある。中国や韓国と違って、太平洋諸島の人々は天皇を心から歓迎することは間違いない。一刻も早く実現させないと、戦争を体験した人たちは高齢の為、時間がない。これは天皇にしかできない、且つ、天皇がしなくてはならない大切な責務である。 納得がいかない中国へのODA!(04/2/12) ODA(政府開発援助)の主旨は、先進国が発展途上国政府を通じて、その国民の生活向上のために資金援助するものである。だから、日本が中国にODAを与えることはどう考えても納得がいかない。中国はカンボジアやフィリピンのような発展途上国とは全く国際的なポジションが違う。国連常任理事国であり、核兵器も保有しおり、強大な軍事力を保有し、人民軍による軍事目的の有人宇宙飛行「神舟5号」も成功させている。こられの点では日本よりも遥かにランクは上である。生活水準も内陸部は低いが、今では沿岸部の生活レベルは日本に負けていない。 さらに、現在もチベットを弾圧している侵略国家なのである事あるごとに、日本には侵略されたと声高に叫ぶ中国も1950年に人民解放軍がチベットに侵攻して以来、今尚チベットを支配下に置いている。すなわち、侵略行為を正に継続中なのである。このチベット侵略事実を知らない中国人民が多いのには驚く。名称こそ「チベット自治区」となっているが、チベット人に事実上自治権は殆ど与えられていない。だから、チベットの最高指導者ダライラマは、インド領のヒマラヤ山麓ダラムサラという町に亡命チベット政府を作り、中国からの独立を目指して活動をしている。 1979年、時の総理大平が訪中したのをキッカケに、今日まで約25年間に亘って約4兆円もの巨額な資金が中国に援助されている。それなのに、中国政府は反日政策を取り続け、核兵器は常に日本に標準を定めている。また、日本から毎年2000億円以上のODAを貰っていることを国民には積極的に知らせることはしていない。だから、政府関係者や知識人など一部の人はこの事実を知っているが、一般人民は日本から巨額の資金援助を受けていることなど夢にも考えていない。この事実を知れば驚くことだろう。それどころか反日政策の効果で「日本憎し」で凝り固まっている。さらに、日本からのODAの一部を東南アジア諸国に中国政府からのODAとして回している。また、多額の軍事支出の一部にも流用されているのは明らかである。そして、北のキムジョンイル政権存続のために援助をおこなっている唯一の国である。こんな中国へのODAは即刻中止し、感謝の気持ちを持ち合わせている国々にその資金を回す方遥かに有効である。中国よりもっと援助を必要としている国はいくらでもある。日本の政治家は本当に外交が下手クソである。それは政治家の質の低さに問題がある。 SARSと鳥インフルエンザが中国を変える?(04/2/8) 共産主義国家中国は国家による情報操作や情報隠しは昔から日常茶飯事でり、人民の間でさえもそれは常識であった。しかし、政府は昨年のSARS発生時に、これまでのような情報操作は国家体制の存亡に係わるということを学んだ。世界の工場と言われるほど発展しつつある現在、人や物の動きが頻繁になり、インターネット網や携帯電話網も充実し、一瞬にして情報が世界に発信されるため、これまでのように情報操作は困難であることを政府は学んだのである。だから、昨年のSARS発生時の轍を踏まぬように今年発生した鳥インフルエンザに対する情報開示はマズマズであった。昨年のSARS発生がなかったら、情報操作の国家体質は未だに変わっていなかっただろう。これは毛沢東による中華人民共和国建国以来最大の国家体質の変化である。1949年の建国以来55年間変わることがなかった悪しき体質がこれらのウィルス騒動によって一瞬にして一変したのである。こんなことは2年前までは想像すらできなかったことである。世の中、何が起こるかわからないものである。 それにしても、中国での鳥インフルエンザ感染拡大は治まりそうにない。鳥インフルエンザ報道の影に隠れてSARS報道がどこかに行ってしまった感があるが、SARSも未だ治まったわけでない。おそらく、鳥インフルエンザもSARSも中国には昔から存在していた風土病のようなもので、今、新たに発生したのもではないだろう。だから、放っておいても時期がくれば、下火になる。これまでのように国家による情報操作が出来なくなったので、これほど騒がれているだけのことである。 しかし、今、中国で最も懸念すべきはSARSや鳥ではなくエイズである。人民のエイズに対する知識の低さからエイズ感染が爆発的に蔓延している。HIV患者数はすでに1000万人を超えていると言われているが、中国に関する数字には信憑性が低い。実際にはもっと多い可能性が高い。 キレイ事は誰でも言う(04/2/4) 『小泉純一郎首相は2月2日、宮崎県の高校3年生が武力に頼らないイラク復興支援を求める5358人の署名を提出したことについて「よくイラクの事情を説明して、なかなか国際政治、複雑だなあという点を、先生がもっと生徒に教えるべきですね」と述べ、教育のあり方に注文をつけた。首相官邸で記者団に感想を聞かれ答えた。(毎日新聞)』とある。これは小泉首相の言う通りである。 「戦争反対!」「武力に頼らないウンヌン」「話合いで解決を!」と言うキレイ事は誰でも言う。誰でも戦争には反対だし、話合いで解決したいのである。しかし、そうは行かないのが現実である。このような重大なイラク自衛隊派遣問題等に関しては、自分なりに十分に勉強をしてから、賛成・反対を表明しなくてはならない。武力に頼らなければ、では、どうすれば良いのかという具体的な策も示さなくては無責任としか言いようがない。その為には、イラクの現状や宗教バランス、欧州諸国のイラクに対して持つ利権、中東諸国・欧州・米国・中国・韓国・北朝鮮の思惑、日米安保を含む米国と日本の立場等々の諸条件を十分知らなくてはならない。「話せばわかる」というのは決して解決策にはならない。これは世間(世界)知らずの社民党政治家の口ぐせである。 TVのコメンテイターの言うことをそのまま鵜呑みにしてはいけない。彼等も会社の方針があるので、それに沿ってしゃべっている訳で、自由に自分の意見を述べている訳ではないし、それほど国際政治を勉強しているとは思えない。ゲストも都合の良い考えを持った人を選んで出演依頼しているのである。だから、皆判を押したように同じ立場でモノを言うのである。 このようなデリケートな国際政治問題を語るには、長年に亘る知識の積み重ねや、政治・宗教・民族などの歴史的な推移や時代考証なども十分に理解していなくてはならない。だから、若い高校生には的確な判断を下すことは到底無理なのである。売名行為とは思いたくないが、安易にこんな署名運動はするものではない。白黒がハッキリしている北方領土返還の署名運動とは訳が違う。また、普段から国際政治に興味や知識の無い人(政治家も含めて)が、この問題に関して、安易に賛成・反対を表明してはいけない。それは非常に無責任な、且つ、危険な行為である。武器に頼らず、話合いだけで解決できるほど、世界は善人ばかりではない。北による拉致事件の教訓を忘れてならない。 土井(学)ちゃんのカンボジア現地レア情報!(04/2/1) 確かにここはあれですね、マラリア、エイズ、破傷風(日本人の旅行会社の方もこれにかかって大変なことになってましたが)コレラ、色々一般的にあります。会話的にも「あの人エイズらしいよ」「ふ〜ん」程度で終わります。 あと水関係ですがこれが結構怖くて、僕自身全身に発疹あるんですよ、今。まぁ井戸水ですし、ベトナム戦争中枯葉剤撒かれてるかもしれないし、寄生虫居るでしょうし、病原菌あるでしょうしね。ミネラルウオーター飲んどけば大丈夫です。あと生活水は自分で炭買ってきて濾過するとか。 あと交通事故なんかも凄いんですが、車で人はねたりすると取合えず轢いた方は逃げるんです、逃げないと群集に袋叩きにあうし、悪くすれば殺されちゃうし。それで落ち着いた頃に警察に出頭するんです。これは認められてます。警察もその辺のことは当然わかってますから。交通事故で死んでも$3000程度もらっておしまいです。ですから何事もやられ損なんです、自分自身で注意して生きていかないと駄目な国なのです。 恨みを買っては駄目、とにかく人の命は安いので。パンパンパンで何もかもおしまいでございます。けどまぁ。こちらに来て僕のイメージとは全然違いました。元々のイメージが凄かったので。。。手榴弾や銃弾飛び交っているかとてっきり勘違いしておりました(本当)。てことはなく、私も深夜2時までも夜中うろうろしておりますが何も問題はないです。こちらの人早寝早起きですから。安全なのかどうか分かりませんが警察強いのもあるのかもしれませんがシエムリアップは治安は普通です。日本と変わらないです。 カンボジア特に思い入れは無いです。元々なかったから。旅行関係の仕事が好きだし、今も仕事に明け暮れて色々考える時間も無いです。ここがどこだっていいし。ただ日本に帰るとき直行便がないから少し面倒かなと 1月からガイド編成変えましてソイビッチェ、テンラタナ、Ms パーヴィ、ソクヘイアン、ソクワタナー、ダンポン、クンキエ。がうちのガイドです。ダンポン、クンキエも元カンボジア難民、タイキャンプで暮らして居た人達。残りは若いので難民経験ないのですが、カンボジア人てみんな元難民か軍人か警察か位しかないですよね。そんなわけでまたメールします。 P、S 確かに偽札多いすね。銀行のお金もあやしいもんですよ。 「竹島切手」騒動(04/1/24) 日本には領有権を主張している場所が3つある。北方領土(対ロシア)と竹島(対韓国)と尖閣諸島(対中国)である。そして、現在北方領土[歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島、国後(くなしり)島及び択捉(えとろふ)島の四島]はロシアが、竹島は韓国が、尖閣諸島は日本が実効支配している。 北方領土からロシアを、竹島から韓国をと云うように実効支配している国々を排除することは、話合いでは永久に不可能なことなのである。それであっても領有権の主張は永久に続けていかねばならない。これを怠れば、名実共に相手国の領土になってしまう。こういう辺境の地の領有権問題は世界中にはゴマンとある。そして、この種の問題は白黒をはっきりさせずに灰色のままにしておくのが双方にとってベストな政策なのである。はっきりさせようとすれば、武力行使、すなわち戦争、または、金で解決する以外はないのである。北方領土は別として、竹島や尖閣諸島などは人が住めない岩島。逆に人が住んでいれば、領有権問題は起こっていないのだが・・。こんな島自体には何の価値もない。しかし、これがあることで「領海」すなわち「排他的経済水域」が大きく広がってくる。それが漁業資源や海底油田の権利に直結してくる。だから、こんな厄介な問題が起こるのである。 今月から韓国での日本大衆文化の第4次開放が始まったばかり、このタイミングで「独島切手(韓国では竹島を独島と呼ぶ)」を発行すのは韓国にとっては何のメリットもない。記念切手の発行くらいでは領土問題に何ら変化は起こらない。 領土問題が持ち上がる度に頭に浮かぶことが2つある。ひとつは、1978年、日中平和友好条約調印に当たってケ小平が「われわれの世代では、知恵が足りない。この問題(尖閣諸島)は後世の知恵に任せることにしましょう」と話して「尖閣問題長期棚上げ」という妥協策を提示したのである。まさに古の「中国の知恵」を見たという感である。現在の中国には彼のような知恵者は見当たらない。 もう一つは、1867年にアラスカをアメリカがロシアから買い取ったことである。それも720万ドル(約7億5千万円)という唯同然の値段で。これは金に困ったロシアがアメリカに持ちかけたので成立したものである。これを交渉した当時の米国務長官は「ロシアから巨大な冷蔵庫を買わされた馬鹿な男」として国民から非難轟々であった。しかし、この国務長官に「先見の明」がなかったら、アラスカ州は今もロシア領のままである。 江沢民による中国の反日感情政策(04/1/17) 近年、日本の首相が靖国参拝をすれば必ず中国の反日感情が悪化する。中国最後の皇帝であるケ小平の時代にはこのような激しい反日感情は中国のどこにもなかった。これほど反日感情が悪くなったのは江沢民がケ小平の後継指導者っとなった以降、すなわち1989年以降からの僅か十数年前からである。 中国では日本の侵略戦争の記憶がまだ薄れず反日感情が根強く残っている。ケ小平のようなカリスマ性のない小物江沢民はそれを巧みに利用して、経済大国日本からの民主化の波が人民に及ぶのを阻止し、共産主義国家という枠内で己の政権基盤を磐石なものにしてきたのである。共産主義国家の指導者が最も恐れているのは人民に民主化の波が及ぶことである。過去、共産主義国家は皆これが原因で崩壊している。かつての共産主義国家ソ連がアメリカを敵国としたように、共産主義国家や独裁国家の指導者は己の地位を護るためには民主主義国家を悪玉として作り出すことが必要不可欠なのである。さらに、この反日感情を利用して、江沢民は日本を思うがままにコントロールしようとしているのである。「侵略戦争」「反日感情」という言葉に対して、当然のことながら日本は非常に弱い。そこを巧みに突いて、これらの言葉を前面に出して堂々と内政干渉を行っているのである。その恰好のターゲットになっているのが靖国参拝問題である。だから日本としてはこの問題では安易に妥協してはならない。それこそ江沢民の術中に嵌ることになる。これが江沢民流の対日本戦略なのである。この度のイラク自衛隊派遣もアメリカの要請というバックグラウンドがなかったら、中国や韓国や北朝鮮はたいへんな騒ぎになっていたであろう。 胡錦涛(2003年3月〜)時代になってもその戦略は受け継がれている。中国人も韓国人も個々のレベルの付き合いでは非常に友好的であるが、国対国になると俄然反日感情がむき出しになってくる。困ったものである。 中国政府が反日感情政策を転換しない限り、日本との真の友好関係や経済交流は生まれない。また、中国政府が日本からの民主化の波を恐れている限り、反日感情政策を転換することはないだろう。 多すぎる休日!(04/1/12) 以前(「休日と景気」03/11/27)にも書いたが、休みが多すぎる。正月休みが終わったばかりなのに、また3連休(10−12日)である。バブル景気の頃に、日本も欧米先進国並みに豊かになったと勘違いしてしまった。そして、今後は仕事ばかりしないで、余暇を十分に作って人生を謳歌しなくては、と安易に休日を増やしてしまったのである。しかし、欧米の先進国は日本と比べて豊富な資源を持っているので、多くの休日があってもそれが即刻景気には影響しない。日本とは事情が違うのである。例えば、アメリカやカナダは広い国土があり、そこから膨大な量の農産物や木材や食肉を生産し、さらに、鉱物資源や石油などの戦略物資も豊富に持っている。一方、イギリスやフランスは自国の国土こそ狭いが、海外にかつての植民地時代からの利権を今尚も持っている。さらに、これらの国々は世界中の誰もが憧れる由緒ある歴史を持ち、その存在自体がブランドとして莫大な利益を生み続けているのである。日本にはこれら欧米先進国にあるようなアドバンテージ(優位性)がないのである。日本は米国の傘の下、戦後一貫して勤勉さを売り物にして急成長してきたのである。だから、今の多すぎる休日(2日働いたら、1日休みという)は自ら首を絞めるようなもの。確かに休日が多ければ、目先の小さな幸せはあるが、国家としての経済発展は鈍る。 また、この結果、かつて見られなかった新しい現象が見られるようになった。それは職種によって、高収入を手にする「勝ち組」の国民と収入の少ない「負け組」の国民とに明確に二極化したことである。 中国、韓国、台湾などは経済発展を目指して勤勉に働いている。これほど多くは休まない。このままでは、近い将来、日本はアジアのリーダーの座を中国に取って代わられ、先進国の座から降りる日は近い。経済の建て直しには金融財政政策だけでなく、休日を年間数日で良いから減らすという政策も併用するべきである。 KFC的2003年重大出来事!(04/1/1) スポーツイベント的にはロタブルー・トライアスロン大会を10年連続やり遂げたこと、サイパンで第1回エスケープ・フロム・マニャガハ・アイランド大会を立ち上げたことの二つである。そして、いつの間にかこれまでに北マリアナ諸島や地元青梅市で43本ものスポーツイベントをやったことになる。時の流れは速い。 しかし、個人的には何と云っても、産まれて初めてのヨーロッパ・モナコを訪れたことが今年一番インパクトがあった出来事(モナコ紀行はこちら)である。これまではアメリカ文化圏の中にドップリ浸かっていたので、ヨーロッパ文化には非常に新鮮なインパクトを受けた。この貴重な経験を2004年以降の活動に活かしたい。 日本は米国の植民地?(03/12/25) 「Yes!」である。だから、米国(ブッシュ政権)の強い要請で自衛隊をイラクに派遣するのである。しかし、それは日本の将来にとっては決して悪いことではない。日本が実施する初めてのリスクを伴う人的国際貢献である。過去の日本は自国利益のための侵略戦争以外に軍隊を使った経験はない。それが、この度はイラクの水道や学校の整備、物資の輸送などの復旧支援のために行くのである。時代は変わったものである。今のイラクは一種の戦場である。決して平和な場所ではない。だから、民間ではなく自衛隊が行くのは当然である。国際社会の、先進国の一員として、平和を享受するためには日本だけが金を出すことでリスクを免除してもらう時代は終わったのである。 認めようが認めまいが、日本は米国の植民地である。その証拠に、@沖縄でよく問題になっている屈辱的な日米地位協定がある。これなどはその最たるものである。A日本の上空であっても、日本の航空機が自由に飛行でると考えるのは大間違いである。米軍に許された空域しか飛行することができないのである。すなわち、日本の制空権は未だに米国の管理下にある。B日本国内に米軍基地があり、その維持費に日本の税金注入(思いやり予算)を余儀なくされている。C国防に関しては米国に100%頼っている(日米同盟)。例えば、北からミサイルを何発も打ち込まれメチャクチャにされても、自衛隊には北のミサイル発射施設に反撃を加えるミサイルや戦闘機がないのが現状である。北の兵隊が上陸してきて、初めて自衛隊の出番がくるというお粗末な国防体制なのである。よって、北本土への反撃は米国に頼る以外に手段はない。また、自衛隊の武器も米国から与えられた(購入した)ものばかり、後に続く消耗品(弾薬等々)は全て米国から購入しなくては武器として役に立たない。すなわち、米国に100%依存なのである。D憲法にしても、敗戦直後にマッカサーが植民地用憲法として日本に与えたものを、後生大事にその後約60年間も変更もせずにやってきた。これは日本人の中に米国の植民地というポジションを容認する気質が強くあるからである。 学校教科書には日本は米国の植民地とは書いてない。だから多くの日本人は日本は独立国と勘違いしている。こんな情けない独立国は他には存在しない。かと言って、米国と手を切り兵役義務・軍備増強して名実ともに独立国になるほどの覚悟は日本人にはない。また、日本人ほど米国(人)の好きな国民はいない。 追い詰められたブッシュ政権は、自衛隊のイラク派遣要請を拒否すると日米同盟解消、あるいは、米軍の日本駐留撤退という強い態度(脅し)に出てくる可能性が大である。そこまではしないだろうと高を括っている政治家や解説者も多いが・・・それは勉強不足である。現に今、米国は韓国や日本駐留米軍の兵力削減を実施しようとしているし、過去にフィリピンの基地は未練もなく(火山噴火の被害もあったが)アッサリ撤退している。米にとってはグァム島の基地さえシッカリ確保しておけば戦略的には十分なのである。政府首脳はこの辺を敏感に感じているのかもしれない。今、日米同盟解消という事態になれば、イラク派遣問題どころの騒ぎではない。日本政府も、野党も、経済界も、自衛隊も、国民も大パニックに陥ることは間違いない。 日本としては今後も米国の植民地というポジションで生きていくしか道はないのである。戦後、約60年間に日本は米国の植民地という地位を利用して、平和の下で経済活動に専念し、経済大国になることができたのである。それはそれで日本にとって悪いことではない。逆に考えれば、日本ほど米国を上手く利用している国は他にないとも云える。この際、政府は自衛隊イラク派遣は「米国の強い要請に基づいて実施する。だからそこ国益に適う。」とはっきり言った方がよい。自らの汗を流さずして、平和を享受できる時代は終わったのである。 怪しい動き、北朝鮮(03/12/12) 北朝鮮が中国の北京と延吉、オーストリアのウィーン、カンボジアのシュリムアップでそれぞれ飲食店をオープンしている。表向きは食堂や飲み屋でも、実態はその国での工作活動の拠点である。そこのウェイトレスたちは皆若く、例の「美女?軍団」のような化粧で、北朝鮮の元「喜び組」の女たちと考えられる。当然、そこで働いている男たちは目つきの鋭い北の工作員であり、商売人などでは決してない。彼等はキム・ジョンイルの命を受け、これらの国で非合法活動をやっているのである。 中国に関しては、国交もあり、地理的に近いということもあり、脱北者の追跡や物資の調達の外、正規の外交機関で出来ない非合法なことを数多く手がけていると考えられている。例えば、北の重要な資金源である覚醒剤密輸の搬送中継拠点として、などである。北が日本人拉致を認めて以後、日本近海は海上保安庁や自衛隊による警戒が厳しく、これまでのように工作船による洋上取引が困難になっている。だから、これらの拠点を利用して中国ルートで日本に密輸しようとしているのである。その証拠に、中国(出国時)や日本(入国時)の空港で「運び屋」の検挙が急増している。今年に入って、北のモノを所持していた「運び屋(は日本人や中国人である)」の逮捕者数は昨年までの約3倍(約70人)にのぼっている。 オーストリアと北は東西冷戦時代からの長期間にわたる交流があり、欧州における「表の大使館」に対し「裏の大使館」として非常に重要な役割を持っている。核関連部品などの入手やキム・ジョンイルの隠し資産などを取り扱っていると考えられる。地理的にスイスにも近い。また、オーストリアにもスイス銀行と同じシステムの銀行が存在する。独裁者なら誰でもやるように、キム・ジョンイルも必ずこれらの銀行に巨額な秘密資金を隠し持っているのである。 カンボジアとの関係は、カンボジア国王シアヌークが病気療養と称して、長年に亘って、殆どの時間を北京や平壌で遊んで暮らしている。その関係でカンボジアと北とは親密な関係にあり、それが縁で北が飲み屋を出すことになったのである。シアヌークはホントにアホな国王である。その為、現に、カンボジアでは、北から持ち込まれたと思われる米ドル紙幣の偽札が数多く出回り、経済活動にダメージを与えている。おそらく偽米ドル紙幣が闇で売買されいるのだろう。ドル紙幣を受け取った場合は、それが偽札か本物かを疑うことはこの国では常識となっているくらいである。また、当然、覚醒剤も広く出回っている。しかし、これに関しては北のモノが、それとも、中国雲南省辺りのモノか、はたまた、この辺りのモノなのかは定かではない。 自衛隊のイラク派遣(03/12/4) 11月9日の衆議院選挙で自衛隊イラク派遣を唱える自民党(与党)が勝利した。とうことは、国民の大多数の人がイラク派遣を『賛成』もしくは『やむ無し』と考えているということである。イラク派遣に断固反対の人は、自民党には投票していない。また、社民党や共産党がこれほど議席を落とすこともなったであろう。自民党に投票したということは自民党の唱えている政策を支持するということで、選挙とはそういう重要な意味(国民一人ひとりの直接意思表示)を持つのである。9日の選挙の最大のポイントは「自衛隊イラク派遣の是非」にあった。経済政策などは自民党も民主党もどちらに転んでも大した差異はない。 今、マスコミ等で肩書きの立派なアナリスト達が、もっともらしく自衛隊のイラク派遣に反対を唱えているが、それは彼等個人の意見であって、国民を代表している訳ではない。その点を勘違いしてはいけない。彼等は責任のない立場で、いつももっともらしくモノを言っているのである。また、よくTVでおこなっているアンケート調査というものは、公正な選挙と違い、TV局側がいくらでも都合の良いように操作するできる。だから、これを鵜呑みにしては非常に危険である。TV関係者は公正である筈の視聴率だって買収するくらいで、どう見ても良識のある人種とは思えない。彼等は自分達が世論を自由にコントロールできると思い込んでいる節がある。アンケート調査の操作など朝飯前である。現に『やらせ』だって日常茶飯事の出来事である。 自衛隊のイラク派遣は、いい加減なアンケート調査結果ではなく、厳格な管理下で実施された衆院選の結果(国民の意思)として、実施されるのである。大多数の国民はすでにイラクは戦闘状態にあると認識した上で、自民党に投票している。日本人外交官2名の命は尊いが、残念ながら、国家間という観点から捉えた場合は、僅か2名の命なのである。国際政治の舞台裏では、いつの時代もこのような尊い犠牲は付きものである。これにビビってイラク派遣中止を打出したら、日本という国は「やわい国」と世界中のテロ組織に甘く見られ、今後、海外で頻繁に外交官、ビジネスマン、観光客がテロの犠牲になる羽目になる。 今は、自衛隊派遣後のことを考える時期に来ている。すなわち、実戦経験のない自衛隊が戦闘状態にあるイラクで通用するかどうか、である。ちなみに、外国人の認識は自衛隊=日本国軍隊(英語ではJapanese Armyと云う)と考えている。それは当然である。憲法上はどうあれ、自衛隊は紛れもなく日本国軍隊である。だから、イラクでの自衛隊(日本軍)の対テロ戦闘能力は、中国や北朝鮮を始め、世界中の注目を集めることになる。いや、それ以上に、日本国民が自衛隊の実力を知りたがっている。個々の隊員能力は米軍兵士よりは優秀だとは思うが、もしも、自衛隊が富士山裾野演習でしか通用しない『張子の虎』だったら・・・・ イラク支援(03/12/3) 11月29日、不幸にも日本人外交官2人(奥参事官・井上三等書記官)がイラク・ティクリートで銃撃されたが、そのことで、自衛隊派遣を中止にしてはいけない。奥参事官の外務省HP「イラク便り」から「イラクの復興を支援する、テロに屈しない」という強い意思が書かれてあり、尚更彼等の志を汲む為にも自衛隊派遣を中止にはできない。彼のコラム(11月13日付け)はに次のような文で締めくくられている。『犠牲になった尊い命から私たちが汲み取るべきは、テロとの闘いに屈しないと言う強い決意ではないでしょうか。テロは世界のどこでも起こりうるものです。テロリストの放逐は我々全員の課題なのです。』これが現場からの生の声である。 今のイラクは平和秩序を取り戻すためには猫の手も借りたい状況なのである。今となっては、米国の戦争責任や戦争正当性など、後で議論をすればよい。財政支援だけでなく、一刻も早く現地に赴いて、イラク人民が平和に暮らせるための自衛隊による人的支援をしなくていけない。また、自衛隊にとっても戦闘状態にあるイラクでの活動は将来の絶好の実践経験になる。この戦闘状態の中では、NPOの活動などたかが知れている。そして、今のイラク国内は米国だけでは埒が明かない状態になっている。但し、この外交官襲撃事件を教訓に、テロ活動牽制のためにも、また、自衛隊員自身の安全のためにも、十分な武器(重火器)を持って赴かせるべきである。 イスラエル国家存亡の危機(03/11/29) 11月25日付け読売新聞6ページ紙面片隅に「イスラエルが和平交渉団」という10行ほどの小さな記事が載っていた。この小さな記事の意味するところは非常に大きい。「イスラエル・シャロン首相はパレスチナ自治政府との和平交渉を本格的に始めるため、外相、国防省、通産省、法相の4閣僚からなる和平交渉団を23日に組織した」とある。ということは、超タカ派のシャロンもこのまま武力によるテロへの報復合戦を続けていけばイスラエル国家に将来はない、すなわち、イスラエル国家消滅というシナリオしか残されていないと云うことにやっと気が付いたのでる。国内的状況は、テロ対策に力を入れるあまり、その他の凶悪犯罪(麻薬取引、マフィヤ等の組織犯罪等々)に対する取締りが疎かになり、治安が悪化し、海外からの投資は減り、観光業も壊滅状態である。そのような経済情勢の悪化から労働者たちによるストライキも頻繁におこっている。失業率も10%以上で、建国以来最悪の状態にある。現在のイスラエルは米国からの資金援助で何とか国家財政の破綻を免れているという状態にある。国内外のユダヤ人からもパレスチナとの和平を望む声が高まっており、資金面でも、戦闘行為をこのまま続けて行くのが困難な状況になってきている。当然、軍事費も削減されている。また、パレスチナとの終わりなき対テロ報復合戦に嫌気が差し、イスラエルを見捨て、海外移住するユダヤ人の数も増えてきた。さらに、決定的なのは、現在、イスラエル国内にはユダヤ人とほぼ同数のアラブ人が住んでいるということである。そして、出生率はユダヤ人よりもアラブ人の方が遥かに高い。よって、近い将来、イスラエル国内で、アラブ人の方がユダヤ人よりも人口が多くなること明らかな状況にある。現在は一部のアラブ人にしか選挙権は与えられていないが、人口でユダヤ人を上回った時点で、アラブ人は選挙権を要求してくることは間違いない。この時、選挙権を与えず、弾圧でもすれば、国際的な批判が起こり、南ア(アパルトへイト)で起こったのと同じ結果になる。必ず選挙権は与えられることになる。そうなれば、イスラエル国家はアラブ人に選挙という民主的・合法的な形で乗っ取られることになる。その時、ユダヤ人国家としてのイスラエルは消滅し、アラブ国家イスラエルとなってしまう。シャロン首相始め、多くのユダヤ人はこの重大な危機に、やっと今気付き始めたのである。 休日と景気(03/11/27) 今日の日本経済低迷の原因の一つには休日(祝日)の多さにある。土日と祝日で年間約120日(盆休み除く)も休日がある。ということは、3日間で1日、言い換えれば、2日間働けば、1日の休日があることになる。これでは経済が低迷する筈である。経済成長著しい近隣のアジア諸国ではもっと働いている。一昔前は休日は日曜日と年間10日ほどの祝日だけであった。それをバブル最盛期の時期に、目先のことしか考えられない政治家たちが休日をこれほどまでに増やしたのである。当時、政治家にとって、これは最も簡単な人気取りの手法の一つでもあり、また、国民に休暇を与えることによって、経済活動を止め、バブルによる急激な経済成長を抑制する政策でもあった。かつての英国首相サッチャーのように10年先を考えて、政治を行う政治家かいたら、こんな馬鹿なことにはなっていない。もし、祝日返上で、日本国民が平常通り1日働けば、国単位では膨大な利益が生まれる。もちろんこの利益は企業だけでなく、報酬という形で個人にも分配されることになる。さらに、国家にとっては企業と個人から巨額の税金が徴集できるので、財源難の解消にも持って来いである。せめて、景気が回復するまで、年間4〜5日の祝日が返上できれば、この国の経済活性化に与える影響は非常に大きい。しかし、問題は、これを唱える勇気のある政治家がこの国にいるのかどうか?・・・である。 また、学校教育においても同様のことが云える。土曜日が完全休校になったので、年間約120日間の休日に夏、春休み等の長期休暇が加わるので、2日間に1日くらいしか学校に行かない計算になる。これでは学校で学ぶ時間が余りにも少なすぎる。学力低下は免れない。 日本を救う政権交代(03/11/22) 11月9日の衆院選の結果、19日に自民・公明連立による第二次小泉内閣が発足したが、民主党も議席を117議席と大幅に伸ばした。これで日本も自民・民主両党による二大政党体制が強まることになった。近い将来、自民党が政権を手放すという可能性も十分にあり得る。というか、これほど汚れてしまえば、政権交代以外に巨悪の根源を絶つ術はない。政権交代については、官僚、公団、政府外郭団体は自分達の利権(旨味)が侵されるので戦々恐々であろう。現在の日本のシステムは自民党政治家と一部官僚たちの利益のためにあるといっても過言ではない。贈収賄などの金銭絡みで逮捕されるのは殆どが自民党の政治家達である。戦後、約60年の長きに亘り、自民党政権であるというのは、これはもう異常事態である。自民党が良いとか悪いとか云う問題ではない。政権というものは時々変わることによって、新鮮な風が入り、公平な正しい政治が行われるのである。故に、政治家はしっかりした仕事をしなければ次の選挙で「ただの人」になってしまうという危機感を常に持って仕事をするようになる。この意識改革が重要なのである。小泉政権がどう頑張っても、構造改革はできない。本気で構造改革を実施するには政権交代以外に術はない。自民党も民社党も政策やマニフェスト内容など、大して差はない。重要なのは政権交代を実施するということである。 また、二大政党以外では、ついこの間まで北朝鮮労働党の友人を自慢していた社民党が消滅する日は近い。あれほど勉強不足の政治家が集まっている政党も珍しい。また、公明党は、誰が何と言っても、創価学会所有の宗教団体政党である。政教分離ではなく、政教一致である。故に、学会員数と議席数は比例しており、学会員数の増減如何で公明党の議席は正確に左右する。日本共産党は不思議な政党である。本来、その所属議員は共産主義者である筈なのに、その発言内容からは共産主義者の匂いすら感じ取れない。本家本元の共産主義国家ソビエト連邦がすでに崩壊してしまっている以上、それは共産主義が否定されたという証なのである。一刻も早く政党名を変えた方が良い。 話は逸れるが、かつて、米ソ対立が厳しかった冷戦時代には、自民党の後ろには米国が、共産党と社会党(現在の社民党)の後ろにはソ連が控えていた。そして、日本は政権政党が自民党であったが故に、西側諸国に所属していた。しかし、ソ連は、日本を東側の一員に取り込もうとして、日本共産党や日本社会党に巨額の資金、マンパワー、思想教育等々を与えて政権奪取を目指していたのである。一昔前の共産党や社会党はそういう意味合いを持った政党だったのである。しかし、今はどこの国も日本共産党や社民党に資金を与えたりはしない。時代が大きく変わったのである。 土居くんのカンボジア現地情報E(03/11/5) カンボジアですが、公務員は金にならない職業と認知されています。週末にはアルバイトに精を出すので本来の業務よりも実質の生活において大きな部分を占めるのがアルバイト部分です。その他にも色々な利権が発生しますし、またそれが生活の糧なのかもしれません。そして公共サービスもまた無料ではありません。公式には無料ということなのですが、一般的な常識としては、公務員の活動において、サービスを受けた人はその対価を当事者に直接支払うのが一般的なようです。現地に暮らす人々もそれは、やはり本来の給与が低い金額に抑えられている為に起こってしまう現象だとの認識をしております。なので、カンボジアの場合、他の産業が皆無に近いのも手伝って、勢い、国のトップレベルの人間達が観光業界に集まってきます。そして今、それは一番お金になる仕事でもあるのです。土地を持つ人はホテルに地所を売り、一夜にして億万長者です。町の中心部に土地を持つ人はレストランやその他サービス関連のお店を開店しています。また、若い人は色々な国の(観光客が多い、日本語、中国語、フランス語など)言葉を憶える為に毎日、私設、公設のラングウイッジスクールに通い(駅前留学は日本人だけがしてるんじゃないですよ)観光関連の職業に就くための第一段階である言語の習得を目指しています。そして、その中で優秀な人は、現地旅行社にスカウトされ、観光ガイドの国家資格を取るための学校に派遣されます。(授業料は$1000)自費で行く人は少ないようです。$1000の授業料が払える人は少ないので。その、授業内容は遺跡の説明部分だけではなく、観光産業とはどういうものであって、どれだけ国に恩恵があるのかなど、経済学的な側面もあるようです。今現在、ガイドはシエムリアップ市内でも増加の一途を辿り。300人以上はいるそうです。実際に免許を持っている人がそれだけの人数がいても実際に職業としている人の数はかなり少ないようです。専属ガイドにでもなっていないと、ローシーズンは仕事がありませんが専属ガイド契約をしている人は少なく、ほとんどはフリーランスです。フリーランスには、保障は全くありません。いつ仕事がもらえるかただひたすら電話を待つ毎日です。特に今はサーズが深刻だったせいか完全な買い手市場で、いつになく競争が激しいようです。ただ、これはハイシーズンになると立場が変わり、完全な売り手市場に逆戻りします。フリーランスが主流な現状、競争が深刻です。生活の為に自身を向上させようと、1回でも多く仕事にありつこうと必死です。その必死さはまたサービスの向上を育む土壌でもあります。ただ、惜しいのは国情が不安定なだけに、まだ本格的な観光地にはなりきれていない所です。ただそれはまた、いわゆるスレていない、観光ずれしていないという意味ではよいことではありますが。 アラブVSアメリカ(03/10/8) 5日、イスラエルが隣国シリア領内にあるパレスチナ過激派の拠点とされる場所を空爆した。圧倒的軍事力を誇るイスラエルに面と向かって報復するだけの軍事力はシリアにはない。しかし、シリアもこのままで何もしない筈はない。これを機に、シリアは今以上にパレスチナ過激派を資金面でバックアップすることは間違いない。結果、イスラエル対パレスチナの報復合戦がさらにエスカレートすることになる。以前にも書いたが、ユダヤ人かアラブ人かのどちらかが滅びるまで、この地(パレスチナ)での紛争は終わりそうもない。双方の民族がここまで感情むき出しで敵対してしまうと、もうどうすることもできない。 この地とよく似た泥沼状況になりつつあるのが、今自衛隊が派遣されようとしているイラク国内である。毎日のように米軍への襲撃がおこなわれている。そして、新たにイラク国内に「イスラム解放軍」というイラク武装組織が結成され、米軍や米英に任命されたイラク人統治評議会議員を襲撃している。さらに、外国企業などを標的に攻撃を始めると宣言した。今後、今以上に米兵が恐れる自爆攻撃も頻繁に起こるであろう。民衆の中に潜んでいる見えない敵には、流石の米軍もお手上げ状態にあり、前線の兵士達は毎日戦々恐々の日々を送っている。これほど反米感情が大きくなってしまっては米国主導のイラク国家再建はありえない。 パレスチナ、イラク、アフガニスタンはそれぞれ個別の紛争ではなく、イスラム教という根本的な精神部分ではしっかりと繋がっている。すなわち、この3地域の個々の紛争ではなく「中東全域のアラブ国家VSアメリカ」という構図である。イスラエルはアメリカの後ろ盾がなければ、何も出来ない。これら中東地域での紛争を終息に向かわせるための第一条件は、2004年の米国次期大統領選でのブッシュ落選以外にはない。幸いなことに、この様子ではブッシュ再選の目はない。 銀行ショック!(03/9/27) 22日発足した小泉再改造内閣で、予想に反して、竹中金融相が留任した。この人事には、銀行界はさど「ガッカリ」したことだろう。過去の金融(大蔵)大臣は、銀行が経営に失敗し、いくら膨大な不良債権をつくろうとも、銀行員の手厚い給与待遇には手をつけたものがいなかった。この部分に言及することは長年タブーとされてきたのである。すなわち、一般企業なら経営破綻状態であるにも拘らず、トップクラス経営陣の退職金は無能でもウン億円、30歳そこそこで1000万円以上の年収は当たり前だったのである。それは銀行員の意識の中に「政府が銀行を潰す筈がない」という甘えから、取れるだけ取っておこうという姑息な考えや、さらに、破綻状態でも目の前に潤沢な流動資金(客から預かった現金)があるからである。勘違いも甚だしい。これではいくら公的資金という名目で国民の税金を銀行に注ぎ込んでも、それは銀行員の異常に高い給与の財源に回るだけで、経営状態は一向に改善されない。この銀行員のぬるま湯に浸かった体質に初めてメスを入れたのが竹中大臣である。すなわち、金融システム安定のために税金は注入するが、目標が達成されなければ、銀行員個人に目に見えた形(減給、リストラなど)で責任を取らすのである。これでも一般企業からみれば、恵まれすぎている。この結果、戦後初めて銀行員の意識に危機感が芽生え、本気で経営改善に取り組み始めたのである。今、竹中大臣がおこなっている金融再生プログラム(竹中プラン)は的を得た政策であり、これ以外に銀行経営を健全化する手立てはない。銀行員の利権を守る以外、何の政策も持ち合わせていない族議員達たちの妨害に負けずに頑張ってもらいたいものである。また、例え、評論家が何を言ってもそれはあくまで責任のない立場での発言である。我々も本気でよい政治家を選はなくてはならない時期に来ている。 対リビア経済制裁解除(03/9/24) 今月12日、国連安保理事会が対リビア経済制裁を解除した。すなわち、ついにあのリビアがテロ国家リストから消えたのである。世界中にテロが拡大しつつある現在において、これは世界の平和安定にとっては大きな出来事である。また、飛行機をよく利用する我々にとっても非常に良いニュースである。 リビアは今も昔も最高指導者カダフィ大佐の独裁国家であり、経済の基盤はイラクと同様に石油に依存している。国連の経済制裁が続く限り、石油を自由に輸出し、国家の発展に繋げることはできない。宝の持ち腐れ状態にある。カダフィも近頃のアフガニスタン、イラク、北朝鮮の惨状を見て、将来の国益を考えて、過去のテロ活動(2件の航空機爆破テロ)の清算を決断したのだろう。カダフィの行ったテロ活動とは、1989年のUTAフランス航空機のアフリカ・二ジュール上空での爆破(170名死亡)、1988年の英国スコットランド上空での米国パンナム機爆破(270名死亡)である。当時の米国大統領レーガンは報復としてカダフィ暗殺のためリビアにミサイルを撃ち込んだこともある。しかし、砂漠を転々としてテント生活を送るカダフィを暗殺することは最新鋭のミサイルでも不可能であった。その後、ソ連崩壊のよる東西冷戦の終結という大きな出来事があり、十数年という長い時間が経過して、カダフィ本人も、世界の価値観も変わってきたのである。その証拠に、何と今では、彼の息子の一人がスペイン(ポルトガルだったかなぁ?)の強豪サッカーチームで活躍している。その当時には、カダフィ一族が世界中にTV放映されるサッカーというメジャーなスポーツ界で活躍することなど、想像だにできなかったことである。 その清算のやり方は、米国パンナム機爆破被害者には総額3160億円を、UTAフランス航空機爆破被害者には一人につき約12億円を支払って、米仏両国の遺族と和解したのである。そして、同時に、テロ活動を非難する声明をおこなったのである。何はともあれ、テロ国家がなくなることは朗報である。 小泉訪朝から1年(03/9/17) 9.17(小泉訪朝)から北朝鮮を取り巻く環境は大きく変わった。日朝首脳会談でキム・ジョンイルが拉致を直接認めたことは非常に大きなインパクトのある出来事だった。それまで、北による日本人拉致事件など存在しないと一貫して朝鮮総連と一緒になって言い続けていた政治家(野中広務や土井たか子)やNHK、朝日新聞などが、これを機に掌を返したように拉致事件を放送し始めた。そして、平和ボケしていた日本人に大きな衝撃を与えた。それまでの日本政府(特に政権政党の自民党)は自国民が他国家に誘拐されているのに、見て見ぬ振りを通してきた。前首相の中曽根や橋本龍太郎の責任は非常に大きい。この点に関しては、森前総理が先に筋道を付けていたかも知れないが、直接北に乗り込んだ小泉の行動力は評価できる。その結果、僅か5名と云えども、帰国することが出来たのである。現在、その帰国している5人の拉致被害者たちは自分達の子供や家族のことばかり話している(その気持ちは理解できる)が、それ以外にもさらに多くの拉致被害者が未だに北にいることを政治家や国民は忘れてはいけない。拉致問題の解決とは、これらの全ての人が帰国できることである。何も数名が帰国することでは決してない。平和ボケから脱却した日本国民のプレッシャーで、この1年の間に、北の政権は確実に追い詰められている。民衆を喰わしていけない政権は、どうあがいても、必ず崩壊すると歴史が示している。 万景峰号入港拒否ができない理由(03/9/16) 現時点で、財政難で潰れかけている北の政権を辛うじて支えているのは日本にある朝鮮総連の組織である。総連の手配で北に送られていく日本の富(食料、現金、工業製品など)が辛うじて北の政権(特に特権階級の生活)を支えているのが現状である。ちなみに、一般人民用の物資は中国から入って来ている。その証拠に、これほど日本から圧力をかけられても度々新潟に入港しなければならない万景峰号の情けない状況をみても、また、年間延べ1400隻にのぼる北からやって来るオンボロ貨物船をみても、それは明白である。対日工作船しての証拠は山ほど握っているので、日本政府がその気になれば、これらの船舶の日本入港を拒否すること簡単である。言い換えれば、偉大なる将軍様の生命線は日本が握っているのである。しかし、この行為は即刻北の崩壊に繋がるので、日本一国では決めることはできない。現在、ミサイルを日本に向けて「窮鼠猫を噛む」状態にある北に対して、国民の生命と財産を護る義務のある政府としては慎重にならざるを得ない。少なくとも米国と韓国には了解を取らなくてはならない。また、北のミサイル防衛手段を持たない日本では、これらの船舶の入港拒否を実施することはリスクが大きい。これも長年に亘る日本人の平和ボケのツケである。 しかし、政府でなく民間レベルでは日本国内工作活動の拠点である総連に圧力を掛けたり、皆で監視することによって、その活動を封じ込めることはそれほど難しくはない。その一環として、今年から石原都知事が胡散臭い朝鮮総連関連の建物に固定資産税等々を徴集することを決めた。当然である。それに対して総連は北朝鮮の外交機関だから税金は免除にしろと主張している。総連が支払わないので、都は差し押さえという手段にでた。国交のない国同士に正式な外交機関など存在しない。その証拠に、日本は北に政府の出先機関などは置いていない。親北朝鮮派であった元美濃部都知事が固定資産税金免除の特権を与えてしまっていたのである。不思議なことに、訪朝した政治家は皆親北朝鮮派になってしまう。そして、人道支援とか云う名目で将軍様に米を寄贈したり、朝鮮総連に便宜を図ったりする。当然、キックバックはある筈である。確か3年ほど前にも、工作船事件の最中、野中広務が人道支援と称して米を送った。 また、これまでの、総連の北への主な送金手口はこうである。在日朝鮮系の事業主が朝銀に事業資金を借りに行く。10億円の融資を希望すると、20億円を融資して、その内10億円を総連を通して将軍様に貢がせるのである。この時、10億円の現金を運ぶのが万景峰号の役割なのである。つい最近までは万景峰号への荷物はノーチェックに等しかったのである。そして、この結果できた長銀の巨額な不良債権処理には日本国民の税金による公的資金投入が行われたのである。これには納得がいかない。自国民の利益を第一とする政治家を選ぶのは我々の大切な責務である。 グランド・ゼロ!(03/9/11) 9.11NYテロから2年が経ち、世界は大きく変わった。米国によるアフガニスタン攻撃とイラク攻撃で、二つの国はメチャメチャに破壊された。結果、それまでのように、「国家」対「国家」の構図から「米国」対「世界中に散らばる全イスラム過激派組織」という対立構図が出来上がってしまった。「国家」対「国家」の戦争なら無敵の軍事力を誇る米軍も、見えない敵ではどうすることも出来ない。最強の軍隊も宝の持ち腐れである。その証拠に、未だにビン・ラーディンもオマルもフセインも捕まっていない。さらに、イラクやアフガンでの戦後復興に手を焼いている。すなわち、無敵の軍事力を誇る米軍にも限界が見えてきたのである。人間の憎しみや怒りは武器だけではどうすることもできない、と云うことが米国にも徐々に理解できてきたのである。だから、イラク国内の治安回復に国連軍の助けを求め始めたのである。アメリカの基準が世界の基準ではない。「イスラエルの軍事力」対「憎しみの自爆テロ攻撃」と云うパレスチナ紛争の構図からからもっと多くを学ぶべきである。 一方、アジアではブッシュにテロ国家と名指しされた北朝鮮が、それ以降、米国に攻撃されることに脅え、核武装に走り、一気に崩壊に向かって進み始めた。特に、日本では長い間、拉致問題や工作船、朝鮮総連の工作活動など、北朝鮮マターはそれまで政治的にタブーとされていた。しかし、ブッシュの「悪の枢軸」発言で親北朝鮮政治家(野中広務/自民党現橋本派や土井たか子/社民党など)が鳴りを潜め、北の悪事が一気に表面化し、日本国民が広く知る所となった。そして、2002年9月17日の小泉首相訪朝、その結果、僅か5人と言えども、北に拉致された日本人が帰国できたのである。これは平和ボケしていた日本国民に北の実態、すなわち世界の常識を知らしめ、衝撃を与えたという意味においてはインパクトのある出来事であった。平和ボケしていた日本が危機意識に目覚めることが出来たのも、NYテロに端を発しているのである。 北朝鮮崩壊近し!(03/9/8) 北京での北朝鮮の核を廻る6カ国協議の終了直後(9月1日)に、中国は中朝国境地帯の警備に従来の武装警察官に加え、10万人の正規軍を投入した。この地域に初めて友好国中国が正規軍を投入したことの意味は大きい。これの意味する所は、北に核放棄を促すための圧力とキム・ジョンイル政権崩壊に因る大量難民の流入対策である。また、ロシアも極東ロシア軍が8月に北朝鮮崩壊による大量の難民流入に対する難民収容訓練をすでに完了している。このことから、北の2つの友好国はすでに北は崩壊するという確かな情報を持ってるということである。それは以前に書いたように、米国は北に大規模な軍事攻撃を仕掛けることはない。まして、今はアメリカはイラク戦争前の読みが外れ、イラク国内の戦後処理とアフガニスタンでのタリバン掃討で一杯いっぱいの状態にある。極東地域の問題に正面から取り組むことは決してない。キム・ジョンイル政権を倒すのは唯一中国以外にはないのである。しかし、この国境への軍投入を見ると、ここに来て、その中国もそれが出来なくなってきたと考えられる。キム・ジョンイルを失脚させて、中国の傀儡政権を樹立したとても、北の経済がこれほどまでに疲弊していてる状態では、経済的にその傀儡政権をバックアップすることは中国にとっては荷が重いと判断したのである。そうなると、残るシナリオは一つ、自然崩壊の後、韓国に統合される以外に道はないは。しかし、問題は韓国の経済力では北を併合するだけの力はないのである。西ドイツが東ドイツを併合したようには事はスムースに進まない。長期間の混乱や内紛が予想できる。その間の難民流入に備えて中国は10万人の正規軍を中朝国境に投入したのである。外国からの援助なくしては立ち行かない国北朝鮮、食糧難やエネルギー不足等々がピークに達した今、日本国民の反北朝鮮感情が北の生命線である朝鮮総連の動きを封じ込め、キム・ジョンイル政権の息の根を止めることになる可能性が高くなってきた。 鈴木宗男参院議員保釈!(03/8/31) 29日に疑惑のデパートと呼ばれた男、鈴木宗男が437日ぶりに保釈された。その保釈金が何と5000万円!その大金をポンと払ったという。こんな大金、まともな人間にはとても用意できない。ODAの見返りや税金のネコババや袖の下で手に入れた金だろう。ろくでもない奴である。一刻も早く議員バッジを外すべきである。こんな宗男に票を入れた人たちは恥ずかしいことだろう。 北朝鮮の生命線、万景峰92号!(03/8/28) 25日万景峰号が新潟港に入港した。徹底した船の安全検査「ポート・ステート・コントロール(PSC)」の実施や税関の荷物検査を実施すれば、この万景峰号は単なる金正日御用達の贅沢食材運搬船としてしか使えないということが、この度の入港で明白になった。プラスαとして、帰国した親族に物資を持っていく人や在日朝鮮人の修学旅行等々もあるが、それはそれ程重要ではない。過去おこなってきたように、巨額の現金、偽札、覚せい剤、ミサイル部品等々を運ぶ工作船としては使えないのである。これは北にとっては非常に痛い。工作船・万景峰号はキム・ジョンイル政権の生命線であり、それが工作船として使用できないとなれば、そのダメージは計り知れない程大きい。すなわち、政権崩壊が一気に加速することになるのである。この度の万景峰号に対する日本の厳しい態度は、北を恫喝するのに十分な効果があった。そして、日本が北に対して取った初めての強い姿勢とも言える。日本の富の「おこぼれ」で生計をたてている国には、この度の万景峰号のように、年間延べ1400隻もやってくる北の貨物船に対しても同様の厳しい検査で臨めば、流石の将軍様も慌てふためくはずである。 北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議!(03/8/27) 今日(27日)から北の核兵器開発をめくって北京で6カ国協議(日本・米国・韓国・中国・ロシア・北朝鮮)が開かれる。この協議に対する各国の思惑は、北に核放棄させることを除けば、バラバラである。 米は、北に無条件で核放棄をさせたい。現在、混沌としたイラク・アフガニスタン復興を抱えており、現時点で北の核施設をピンポイント攻撃するには米国内の環境が整っていないという事情がある。それに、米にとっても北は対中国・対ロシアに向けた米軍基地を日本国内に保有するための大義名分として必要な国でである。但し、核保有については、北東アジアの安定を揺るがすため絶対に許さない。日本人拉致問題は北へ圧力をかけるための手段の一つとしか捉えていない。 中国は、米が北を攻撃する口実を取り除くために、どうしても核放棄させたい。何故なら、米の北攻撃をキッカケに、北に民主国家ができ上がり、その余波で民主化の波が隣接する北京へ押し寄せることを非常に恐れている。そうなれば、共産主義国家北京政府(中国)の崩壊につながる。だから、北朝鮮は北京政府の存続には欠かせない国なのである。その証拠に、現在も北の崩壊を恐れて、中国だけが重油や食料を援助し続けている。厄介な日本人拉致問題などは取上げたくない。 韓国ノムヒョン政権は、太陽政策という北よりの政策をとっており、核の平和的解決を主張する。韓国人拉致問題でさえ決して持ち出さない。現韓国政権と北は非常に近い関係と見た方が良い。 ロシアは、北問題で米に恩を売っておきたいというのが一番の狙いである。第二には、万一の核使用でウラジオストックやナホトカなどの極東ロシアを核汚染から避けるため、北に核廃棄をさせたい。最悪のケースを想定して、極東ロシアを核の灰から護るため、極東ロシア軍は北の核施設のピン・ポイント攻撃も視野に入れ、すでにシュミレーションは完了している。日本人拉致問題には関心はない。 北の核放棄の条件は、米によるキム・ジョンイル政権の体制保障、すなわち、不可侵条約締結である。時代遅れの通常兵器しか持たない北にとっては不可侵条約締結は絶対に譲歩できない条件。しかし、この協議がどのような結果に終わろうとも、核放棄をするつもりは毛頭ない。それがこれまでの北のやり方である。そして、体制維持のための経済支援の確約である。今夏の冷夏の影響で農作物にダメージを受けているので、一刻も早く食料援助は欲しいところ。それに、重油等のエネルギー援助も欲しい。すなわち、北にはもう後がない、崩壊寸前という状態なのである。 日本は拉致問題の全面解決と日本だけに向けられている弾道ミサイルの撤去、そして、核放棄である。拉致問題の解決と言っても、数名の日本人を還しただけでは解決にはならない。それ以外にも300名以上の拉致被害者が未だに北にいる。そして、結局は核兵器にしても、弾道ミサイルにしても、全て対日本用であって、決して対韓国用ではない。もし、米と北とが不可侵条約の締結にでもなれば、北に対しては日米同盟の効力はなくなることになる。このように、この協議では日本が一番難しい立場にある。北は日本をナメている。日本政府もいい加減に北に対して本気で怒らなければならない。この協議は、そのためのよい機会と位置づけなければはならない。 結論から言うと、こんな協議をいくら続けても埒はあかない。これらの問題を一気にサクッと解決する方法は唯ひとつ、キム・ジョンイル暗殺以外に手はない。すべての原因はキム・イルソン、その後のキム・ジョンイルという一連の独裁者の欲望から生じている。何も北朝鮮国民全てが悪い訳ではない。最も現実的なシナリオとしては、北京政府によるキム・ジョンイルの暗殺である。そして、北京の傀儡政権を平壌に樹立させ、民主化の波が中国には及ばない形で、十分な時間をかけて段階的に韓国に併合させるというものである。ある日、突然キム・ジョンイル死亡というテロップがTV画面から流れるかもしれない。 「14日のNY大停電!」NY在住のKFCメンバーから(03/8/22) 大停電、はじめ起こったときはなにがなんだかよくわかんなくて、みんな、テロだと思ったんですよね。 その後、ラジオとかから停電だって情報が入ったりして、ああそうか、なんていいつつも、いやホントはテロだ、っていう人もいたりして。 とりあえず、街のすべてに電気がないって経験は貴重でした。でもなんとかなるもんですね。テロじゃないって分かったら、あとはみんな冷静なもんでした。家が遠い人は会社にそのまま泊まったりして。 私はまだ明るいうちに一時間くらい歩いて家に帰って、そのあと水とか食料とか電池とか買出しに行って、店はほとんど閉まっていたけど個人商店が、おじさんが店頭に立って、リクエストを聞いて店の奥に取りに行くみたいにしてやっていたので、それで必要なものを買ったりして。でも家に戻っても真っ暗だから何もすることなくって、日が暮れるまでは公園にいて、そのあとうちのアパートの屋上で涼んでいました。マンハッタンで星とか見えちゃったりして。友達とか来ていっしょに話してたりとかしてね。それはそれでしみじみ楽しい夜でした。 それにしても、なにかあったらすぐ「テロだ」って思う習慣がすっかり身についたんだなあ、9・11以降、って感じですね。 そういえば電話もまったく使えなくって、丸山さんにも翌日まで連絡とれず、彼はどうやってサバイバルしたんだろって心配でした。。。。ケイタイとかも死ぬんですよ、停電のときって。やっぱラジオは持っておかないとなあ、と思いました。 土居くんからのカンボジア現地情報D!(03/8/20) カンボジアの二重価格1について 「近くの商店にて」商店主(20代)は日本語をなぜか話す人です。土居「あなたは、僕に今まで高いをしましたね?水がこないだ2500リエルでしたが、他の店で2000リエルです。あなたは悪い人ですか?」商店主「いえ、私は高いをしません。いつも大丈夫です。あなたに高いをしたことはないです。うそじゃじゃない。やすーいです。」土居「いえ、あなたは私に高いをしました。私は、クメールのガイドさんの友達が沢山います。あなたが嘘を言ってもみんなが教えます。さぁこのビールは幾らでしょう?」商店主「このビールは、、、何本飲みますか?高いじゃないよ。クメール値段あります。外国ひとは値段少し違うですね?」と、中々値段を言わないこの時、偶然、僕の会社の同僚が店に入ってきた。土居「さぁ、この人は、私のクメール人の友達です。あなたはうそを言ってもだめですね。この人をしっていますか?そしてビールは幾らですか?」商店主「う〜ん、この人は知っています。よくここでビールを買います。」土居「そうです、これであなたは安いをします」商店主「はい。あなたはこれから安くなります」(本当にこいつはこう言いました)この国では、いや、東南アジアでは外国人に対して高く売るのが当たり前の商習慣らしいのです。ベトナムでもそうでしたが、このクメール国では通貨が弱いので、ぼる金額もわずかです。50円を100円に、100円を120円にする程度です。ちなみにビールは350CCで60円、たばこは120円(マルボロ)マッサージ1時間360円です。 「あるインド料理店でも」 インド人店長(女性)「あなたは、日本人?中国人?」土居「日本人ですが。私は商社マンで、とてもエリートですが、何か?」インド人「いや、そうじゃなくて、ここで働いてる?それとも旅行者?」土居「そうですね、僕はここで働いています。だからこのカレーも安いをするべきですね?」インド人「うん、わかったわ。次は安いをするから、また来てね」土居「そうですね、来てもいいですよ。けど僕はトヨタとか、ホンダですので、忙しいですから、とても安いをするなら来てあげますよ」こんなこともありました。この店は高いのでカレーが$3位します(量も少ない)中々行かないと思いますが、けど安いが本当なら通うつもりです。 先進国以外、すなわち、発展途上国では、何処の国でも観光客に対する二重価格はあります。カンボジアだけに限ったことではありません。一般的に2〜5割程度高めに価格が設定されています。数年前に、マスコミ等で話題になりましたが、香港での日本人レートは他国の観光客と比べて、日本人だけが2倍〜3倍と非常に高い価格設定なっている。これが公になり、問題になったこともあります。 サイパン、テツオの想い出!(03/8/14) サイパンを初めて訪れたのは約20年程前のことである。それも、日本から直接行ったのではなく、グアム島に20日間ほど滞在していた時に1週間ほど遊びに行ったのである。そのキッカケはサイパン在住のテツオ(Tetsuo)という名の60歳くらいのパラオ人が、グアムの友人のパラオ人宅に遊びに来て、ヒョンなことから一緒にサイパンに行くことになったのである。 その頃のサイパンは、飛行場の建物も椰子の葉葺きの南洋っぽい建物が一つあるだけ、飛行機から降りる時も、タラップで滑走路に直接下りて、入管まで歩いて行くのである。ノンビリしていた良き時代であった。道路に関しては、舗装路は殆どなく、飛行場から繁華街ガラパン地区までへの道路も未舗装で、車が走ると埃が濛々と舞っていた。車も少なく、信号機などは当然ない。ホテルもアパートに毛が生えたような粗末な造りのものが4軒くらいしかなかった。当時の第一ホテルもアパートのようだった。現在のものは建替えらたものである。しかし、その頃の海は美しかった。水は非常に澄んでおり、スマイリング・コープにも魚がたくさんいて、泳いでいるのがよく見えた。第一ホテルの南側を流れている小川も水が澄んでいて、小魚が海から川底が見えないほどたくさん上って行くのがよく見えた。しかし、今はドブ川と化している。 その頃、ガラパン地区にすでに日本食レストラン「東京苑」はあった。今はロタに移転している。そこの主人の名前がババウタと言って、現ジュアン・ババウタ知事のお父さんである。で、テツオのサイパンでの仕事はというと、日本語が流暢(パラオで日本教育を受けているため)なので、日本向けのシューティング(撮影)・コーディネーターをやっていた。昔から、パラオ人はミクロネシア一商才に長けていると言われており、優秀である。そのテツオの唯一の弟子が東京苑の主人ババウタ(同じくパラオ人)さんだった。小柄な親分テツオに大柄で従順なババウタという名コンビであった。 そして、丁度、その滞在中に加山雄三を起用した「デンター・ライオン歯磨き粉?」のコマーシャル撮影があって、このサイパン・ロケのコーディネートをテツオが請負っていた。そして、ババウタさんと私とで、それを手伝った。それは「ススペ地区のビーチにある使用していなかった突堤を船着場に見立てて、そこへフィッシング・ボートが帰って来る、というシテュエーション。そして、獲物の巨大なマグロをその突堤に仮設置された量りにぶら下げて、その下で加山雄三が、何故か歯を磨く」と言う笑えるものであった。当然マクロは前もって用意していたものである。三人で、その巨大な量りを仮設置したり、雑草を毟ったり、突堤の壊れた部分をセメントで補修したりした。この突堤は今もそれほど変わらず存在している。ここへは一般の観光客は余り行かない。サイパンの古き良き思い出であり、今にして思えば、これはサイパンとの長い付き合いの始まりにだったのである。 そして、テツオはこの5年後に呆気なく亡くなってしまった。ビールが好きで、メシは喰わず、四六時中片手にビール缶を持ちってチビチビやっていた。要はアル中である。可哀そうに、ある日の早朝ビール缶を持ってビーチで倒れているのが発見されたのである。しかし、このテツオがいなかったら、サイパンと付き合い方は今とは違ったものになっていたのかもしれない。そして、その後、サイパンを始めとする北マリアナ諸島でスポーツイベントを自らの手でやるなんて・・・・。「人生、何が起こるか分からない」ものである。 土居君からのカンボジア現地生情報C「恋愛編」!(03/8/8) ある、ガイドさん(23歳)の言葉「カンボジアでは、、恋愛は自由ではあるんですが、婚前交渉は駄目なんです。デートは親もついてきますよ。仮に、夜まで仕事してる女性がいても、毎日親戚や、親兄弟が迎えに行くんです。もし、婚前交渉があったとして、別れたとしましょう。どうなると思います?その女性はおじいさんとしか結婚できなくなるんです。大変なんですよ。それに女性は夜6:00以降外で遊んではいけません。もし、夜に女性が外にいると近所で悪く言われます。」 要するに恋愛とは、100%結婚を前提としない限り成り立たない、と彼は言っているんです。これが原則のようです。 僕は36歳独身です。とても困りました。そしてある友達に依頼をしました。それは日本人の男性(36)が彼女を探していることを、市内の人に告知するようにということです。又、ある程度、絞り込んだ特定の女性に対する身元調査依頼もしました。そしてその回答です。電話でした。 クメール友人「あ、土居さん?」 土居 「はい、そうです。三菱商事の土居です。うそだけど」 クメール人「あのですね、こないだのことだけど、そうあの彼女の」 土居「どうでした?」 クメール人「だから、あの彼女はおとうさんとお母さんうるさいから。だめですと思います。結婚するならいいかもしれないし、それはわからないけど」 土居「はぁ、なるほど」 クメール人「今、ちょっと仕事がない人います。彼女は25歳ですよ。けど、月に$150欲しいって言ってます。会っても良いって言ってるけど」 土居「はぁ?(援助交際じゃないんだからとびっくり)」 クメール人「まぁ、土居さん、結婚しないと駄目ですね。それじゃ」 と、何て言いますか、文化の違いです。恋愛をして結婚をする。そして、また結婚の年齢が遅くなっている晩婚の日本の文化とこことではかなり考え方が違うということがわかってきました。恋愛ってのが無くて、実生活に結びつくことしかないのです。遊びが無いというか。自動車のハンドルでも遊びってものがありますが、ここではきっぱりと100%結婚か、100%の金銭で恋愛を買う(かなり少数の人)しかないようなのです。ここで結婚をしてカンボジア人になることにまだ決断ができないのです。だって、まだこっち来て1ヶ月だし・・・。 「悪魔の詩」暗殺事件/続イラン・アザデガン油田問題(03/8/5) 1989年2月14日イランの最高指導者アヤトラ・ホメイニ師(同年6月死亡)は小説「悪魔の詩」がイスラム教の預言者マホメッドを冒とくしたとして、その作者サルマン・ラシュディ(英国籍インド人)とその翻訳者に死刑を宣告した。このホメイニの処刑宣告を受けてイランから英国へ暗殺のためヒットマンが侵入した。しかし、英国はラシュディの身柄を警察の保護下に置き、暗殺から護り通した。一時英国は駐イラク大使を召還するなどして、国交断絶まで行った。 1991年7月12日、この本の日本語翻訳者である筑波大学助教授五十嵐一氏が筑波大学構内で刺殺された。犯人は分かっていないが、警察が捜査を始めた段階で、すでにそれらしきイラン人が国外に脱出してしまっていることが分かった。この事件はホメイニの処刑宣告を受けて、イランからのヒットマンによって殺された可能性が高いと考えられている。と言うのは、この事件のすぐ後に、イランの新聞「サラーム」紙がこの事件について「全世界のイスラム教徒にとって朗報である」という評した。お釈迦様や仏教を冒とくした本を書いたと言って、日本政府がその作者を暗殺しようとするなど考えられないことである。宗教の違いと言ってしまえば、それまでかもしれないが、このような考えを持つイランと日本とが相互理解できる訳がない。 かつて、このような体験をしたことがある。日本に住んでいるイラン人の友人が「もし、ホメイニ師からあなたを殺せと指示があったら、いくら親しい友人であっても私はあなたを殺します。それがイスラム教です。」と話した。その時は返り討ちにしてやるが、それにしても理解しがたい国である。このような国の油田開発に巨額の投資をすることは非常にリスクが高いと思える。止めた方よい。 結局、英国政府は作者ラシュディを護り抜いたが、日本政府は翻訳者五十嵐氏を護ることができなかった。北朝鮮による日本人拉致事件のケースと同じように、自国民が他国政府に殺されているのに日本政府はイランに対して何の報復処置も取らなかったのである。いつも思うが、日本政府、及び、在外日本大使館はマスコミが騒がなければ、日本国民を護ろうとはしない。 土居君からのカンボジア現地情報B!(03/8/2) 【あるカンボジア人Aさん(31歳)の今までの人生】。『僕はプノンペン生まれです。小さいころのことなのですが、ある日ポルポト派の兵隊が来て、僕たち家族は田舎に強制移住させられました。シソポンという、タイに近い村でした。そこには1000人ほどの人がいましたが皆都会から強制移住させられてきた人ばかりでした。そこには家族5人で行ったのですが、私と兄以外はそこで亡くなりました。餓死ですよ、食べるもの無かったから。たまにポルポト兵が公開処刑みたいなことをしていました。ナタとかで首切るんです。たまに棒で頭を殴って殺す事もありました。裏切り者、いわゆる、反革命主義者、元敵軍派兵士の子供や知識人の子供は赤ん坊でも足を持って振り回して投げ捨てて殺したりした。最初1000人いたんですが、1979年にはその村は100人に減っていました。ほとんど餓死とか病気です。みんな朝から夜まで働かされていたし。薬も何もなかった。その後、ベトナム軍が来て解放されました。僕もあと3ヶ月ベトナム軍が来るのが遅かったら死んでたでしょうね。その後、内戦が続いたのでタイの国境で難民として生活をしていました。帰ってきたのは、1993年のことです。最初に選挙が行われた年です。だから、僕はタイ語も話せるんです、けどタイの人はカンボジア人のこと見下していますけどね。それからプノンペンに帰りました。けど、未だにポルポトがなぜ自国民を虐殺したのか誰も分からないんですよ。他民族や宗教が違う人を殺した例は過去に人類の歴史としてあるんですがなぜポルポトは自国民を殺したのかわからないんですよ。』 この人は冷静にそして、辞書を引きながら自分の過去を時間をかけて語ってくれました。悲壮感って感じではありません。淡々と話していました。それは彼に言わせれば「いや、なぜかというと、カンボジアの人の全てが僕と同じ経験があるからです。僕一人の問題ではない。全員がそうだったんです」とのことでした。 (このレポートはポルポト時代のカンボジア国民の状態を非常によく表している。現在生きているカンボジア人の大部分はこのAさんと同じ虐待された験を持っているか、あるいは、ポルポト兵として殺す側に回った人かのどちらかの人間である。 では、何故ポルポトが国民の1/3に当たる約300万人もの自国民を虐殺したかというと、これには中国毛沢東が大きく関係している。ポルポトが自国民を殺した理由は毛沢東の指示(策略)の可能性が非常に高い。ポルポトの武器は全て中国毛沢東から供給されていた。さらに、ポルポトは毛沢東を非常に崇拝しており、毛沢東の言い成りであった。そして、毛沢東は共産主義者で欲の塊のような人間。同じ頃、毛沢東は粛清という名の下に、理由なく自国民を殺戮しまくって、独裁国家中国を作り上げていた。そんな毛沢東はポルポトを利用してカンボジア人を全滅させて、カンボジアを中国の領土に取り込もうと考えたのである。それはカンボジアが三期作(1年間に米が3回収穫できる)が可能なほど豊かな農業国だから、手に入れる価値は十分あった。その上、カンボジアにはしっかりしたリーダーが不在であったことも都合が良かった。だから、毛沢東の策略に乗って、ポルポトは自分の兵士とその食料を生産するための農民だけを残して自国民を皆殺しにしようとしたのである。) 土井君からカンボジア情報A/何と、カンボジアに北朝鮮「喜び組」が!(03/7/30) 『大西さんこんにちは。僕はだいぶこちらに慣れてきました。少し治安をなめてますが、今は国政選挙中で、また、戦闘がはじまる可能性があるので、ちょっと心配です。1997年の選挙の時は戦車も出て大分と派手に政権争いをしたみたいです。 >今、僕は北朝鮮の「喜び組」がいる飲み屋とかに行って遊んでいます。けど、工作員が沢山いるし、住所ばれちゃいましたので少し自粛しています。シアヌーク殿下は亡命中北朝鮮にいたので、割と仲良しみたいです。 8月に何も事件が起きなければ、カンボジアも大丈夫でしょう。人民も戦争に飽きていますし、経済活動が大事だとわかってきたみたいです。これから、ここは、伸びていくでしょう、ただ、今回の政変に権力者の人たちが冷静に対処できるかが今後のカンボジアの将来に大きく関係して来ると思います。』 北朝鮮「喜び組」がカンボジアにまで外貨獲得に来ているようだ。中国と関係の深い北朝鮮が北京に亡命しているシアヌーク殿下を介してカンボジアに入って来ているのであろう。これから推察すると、カンボジアに傭兵として北の兵士も外貨獲得のため派兵されている可能性が高いと考えられる。昔から北は東南アジア、中東、アフリカなど紛争地帯に傭兵として多くの兵士を派兵している。当然、外貨獲得が目的である。北の兵士は優秀らしい。古くは、ベトナム戦争に多くの兵士が北から送り込まれたのは有名な話である。 土居君からのカンボジア現地情報@!(03/7/29) 昨日、カンボジアで総選挙が行われ、今日の開票の結果、フンセン首相率いる与党第1党が勝利した。1993年の国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)下で行われた初の総選挙からすでに10年が経った。そして、この度の選挙にはあのポルポト派はもういない。このカンボジア総選挙というタイミングで今日、土居君からカンボジア現地最新情報が送られてきた。 『カンボジアの歴史について大西さんの文を読んで改めて考えました。確かにリーダーがまともではなかった為に歴史的な悲劇が起きたのだと思います。ここはずっと植民地でフランスは教育について熱心ではなかった。統治の仕方に問題があったのだと思います。その反動なのか、皆熱心に勉強しています。2カ国語を話せるのは当たり前みたいな感じですし、他に産業がないので旅行業界といいますか、観光業界にトップエリート達が集まっているのでしょうけど皆熱心で、勉強に必死です。「将来の為に勉強してるんだ、僕たちは明るい未来を信じてるし、その為に努力しないといけないんです」みたいなことをカンボジア人はよく言います。 今、この地はちょっとしたバブルです。急速にホテルが次々と建築され、それにより、土地成り金が発生し、お金を掴んだ人間が新たに商売を始め、儲けていき、持たないものは元のままの食うや食わずの生活をしている、といった感じで、貧富の差が目にみえて広がっている感じです。あと、事件が多いのはプノンペンです。未だに銃撃戦をしていますし、日本人住宅も襲われています。あと、タイとの国境です。この辺はまだ武装ゲリラみたいのが居るみたいです。ここは、毎日、選挙だからかもしれませんが、警察が検問をして武器をもってないか調べています。なんとか、主要産業である観光業、そして唯一の観光資源である、この町(アンコール・ワット)を守ろうとしているみたいです。 ある日、僕が聞きました。 「カンボジア人って、なぜ米ばっか食べてるの?一日のカロリーの75%を米から摂取してるって本に書いてあるんだけど。」 すると、カンボジア人スタッフが「違うんですよ。米でも食べられたら良いほうなんですよ。まなぶさんは本当の貧困を知らないだけだ。田舎の方に行ってごらんなさい。満足に食べれない人が沢山いるんです。それに家だって屋根なんかないんですよ。この町しか知らないまなぶさんに、一度本当のカンボジアを見て欲しいです。週末にでも田舎に連れて行きたいですね。けど、そうやって我々を理解して貰えたらいいです。」と言っておりました。確かに僕はこの観光の町シエムリアップしか知らない。それもほんのちょっと垣間みただけであって、彼らのカンボジアは外国人や観光客の人に見せる顔とは全然違う本当のカンボジアなのであろう、ということは想像がつく。けれど、僕はそれを見たいとは思わないのです(本当に)。』 イラン・アザデガン油田問題!(03/7/28) このアザデガン油田は中東でも最大級の油田で、その埋蔵量は約260億バレルと推定されている。そして、2000年11月にイラン・ハタミ大統領が訪日した際、日本がこの油田の開発優先交渉権を得ることで合意した。同年、サウジアラビア・カフジ油田における日本(アラビア石油)の権益が失効したので、新たな石油供給源として、この油田が期待されおり、この油田の自主開発は日本のエネルギー事情を考えれば、国益に適う、と評されている。しかし、この油田には問題も多い。採算面では地表が石灰岩質で覆われており効率的な採掘が困難なことや、イラン憲法が国家資産の権益を外国に譲渡することを禁止しているため、この油田の権益はいくら投資しても日本のものにはならない。政治面でも保守派が石油省の油田開発で外国企業(トーメンを始めとする日本企業連合)と不正な契約を結んだとして、改革派ハタミ政権の経済政策を非難している等々である。一方、このアザデガン油田開発は2000年のサウジアラビアとの石油採掘権益の更新をめぐる交渉失敗の挽回を狙う経済産業省と石油公団が生き残りを掛けた事業という見方もできる。当然、この油田開発には巨額の資金(約3千億円)がイランに注入されることになる。しかし、これほどの資金を投入する価値がある油田なのかは甚だ疑問である。石油ならロシアにもたくさんあり、イランに拘る必要はない。日本道路公団が藤井総裁個人と族議員の利権のための不良債権製造機に成り下がっているのと同じく、官僚天下り集団である石油公団もやっていることは五十歩百歩、到底信頼できない。このアザデガン油田開発も国民のためではなく、公団トップ個人や族議員の利権のためではないか、とつい勘ぐってしまう。 また、1991年の「悪魔の詩」日本人暗殺事件からも推察できるように、イランと日本とは価値観が違い過ぎ、相互理解は非常に難しい。確かにイランへは巨額のODAを行っているので、それなりの国交はあるが、信頼関係があるとは思えない。 折しも、6月30日に米ブッシュ政権が日本のこの油田への投資に「イラン・リビア制裁強化法」を盾に「待った」を掛けて来た。理由は、イランに核開発疑惑があることや北朝鮮と同じく「悪の枢軸」テロ支援国家であるという理由からである。日本としては米国との同盟関係を取るか、エネルギー資源の確保を優先するか、二つにひとつの選択を迫られていることになる。日本の選択はこれまで同様に米国との同盟を取るであろうし、イランもそうすると考えているであろう。イラン・アザデガン油田への投資は、米国の横槍がなかったとしても、リスクが高すぎるように思われる。 *「イラン・リビア制裁強化法」とは1996年米国で制定さた法で、その内容は「イラン、及び、リビアの石油開発に年間2千万ドルを超えて投資する企業は、たとえ外国企業であっても米政府が制裁を加える」というものである。 我が友、与一(Yoichi)!(03/7/19) 古い友人にグァム在住の年配のパラオ人がいる。この友人の名前は与一(Yoichi)、この名前は弓の名手「那須の与一」から名付けられたという。名付けの親は当時の学校の先生(日本人)であると言う。 パラオは太平洋戦争勃発前の30年間は日本のミクロネシア統治の中心として南洋庁が置かれ、学校では日本語を使い、日本の行政システムが敷かれていた。彼はパラオで日本統治時代を過ごした一人である。そこでは日本式の小学校で日本人の先生から、日本語で多くのことを学んだという。そして、太平洋戦争末期には日本軍の一人として米軍と直接交戦したそうである。終戦後、グァムに移住して来たと言う。 彼がよく口にする言葉に「日本は山椒みたいだね」と流暢な日本語で言う。その意味を尋ねると「山椒は小粒でピリリと辛い」と応える。流石、日本式の教育を受けただけのことはある。すなわち、日本は国土が小さいけど優秀な国であると言う。日本を非常に尊敬しており、日本のことを親しみを込めて内地と呼んでいる。そして、「グアムは米国より日本に統治して欲しい」とも話していた。日本のことをこれほど良く話されると非常にこっ恥ずかしい。今の日本の政治家に聞かせてやりたいものだ。 それでは何故、彼がこれほどまでに親日派かと言うと、パラオで過ごした日本時代に、日本人はパラオの人たちに非常に好感を持って接し、仲良く助け合って暮らしていたという。そして、日本人から多くのことを教えてもらったという。それが今でも非常に役に立っており、感謝しているとのことである。教えてもらったこととは、学校での教育だけではなく、橋や飛行場を建設したり、町や道路を建設したり、電話を敷いたり、農業や漁業を指導したり等々のことであるという。日本統治以前はこのような文化的なものがパラオには全くなかったのである。 ちなみに、この時期、日本政府が取っていた政策は、日本(北海道・本州・四国・九州)国民を1等国民、沖縄人は2等国民、ミクロネシアは3等国民、中国・韓国は4等国民と位置づけていた。だから、ミクロネシアに人たちに対するのと、中国・韓国に対するのとはその接し方が違っていたのでる。それがそのまま現在の対日国民感情に表れている。 少年法は加害者保護法?(03/7/13) ビルの屋上から4歳の子を投げ捨てた少年は、少年法で手厚く守られ、写真はおろか、名前すら公表されない。12歳だから、罪にも問えないらしい。そして、家庭裁判所で取られた調書も極秘にされ、誰も真実を知ることは許されない。だから、この調書を将来の少年犯罪防止に役立てることはできない。殺された子供やその両親にすら知らされないのである。おかしな法律である。鴻池防災相が「犯人の親を市中引き回し、打ち首にすればよい」と言ったが、その言わんとする気持ちはよく理解できる。 では、4歳児を殺した責任は誰が取るのか?少年でなければ、その両親が取るのが妥当ではないのか・・、釈然としない。現行少年法には将来の犯罪防止のための「見せしめ」という部分が全く欠落しているのである。非常に偏った無責任な、時代遅れの法律である。米国や英国のように改正しない限り、同じような事件は何度でも起こり得る。 「英雄たちの夏物語/ツール・ド・フランス」スタート!(03/7/5) 『青い空、風にそよぐひまわり、走り去る一陣の風・・・、今年もあの暑い夏がやってくる。私たちの心を波立たせる”男たちの3週間の冒険旅行”、ツール・ド・フランスのすべてがここに。』フジテレビの放映は毎年このナレーションで始まる。それ以外にも『ツールで始まり、ツールで終わる男たちの熱い夏』『198人の男たちがフランス一周の旅に出た。自転車1台、体ひとつで3400キロ走り切る』等々、窪田等さんによる多くの名ナレーションあって楽しい。 今日から世界中で10億人が観るという世界最大の自転車レース「英雄たちの夏物語 ツール・ド・フランス」がスタートする。このレースは、オリンピック、サッカーワールドカップ とともに世界3大スポーツイベントの1つに数えられている。残念ながら、日本ではその地位は低いが・・。 毎年、この時期に「ツール」をテレビ(地上波しかない)で観るのを楽しみにしている。フジTVのナレーションの語り口が絶妙である。まるで、本人が自転車乗りであるかのように、実にこの「ツール」のことを熟知している。だから、聞いていても、観ていても楽しい。どこかのトライアスロン番組の解説で同じことばかり繰り返しているアナウンサーとは違う。また、ランス・アームストロングやヤン・ウルリッヒのレース展開以外にも、フランスのさまざまな地方の豊かな美しい風景を世界中の人々に伝えるというイベントでもある。映し出される田園風景や山の景色は本当に美しい。実は、今年モナコとニースに行くチャンスを得た。そして、この「ツール」のコースの一部を実際に見る機会に恵まれたのである。コース脇の景色は美しいが、勾配のキツさや長さは半端ではない。MONACO紀行(モンテカルロで乾杯!)はこちら 1903年に始まり、100周年(第90回大会)を迎える今年の「ツール」は、スタートもゴールもパリ・シャンゼリゼ通り。前半と後半に設定されたアルプス、ピレネー山脈を含む3360キロをプロローグ+20ステージ(休息日も含め23日間)で駆け抜け、フランス全土をほぼ1周する。毎日の平均走行距離160キロ、高低差2600メートルである。尚、フジTV放映は7月14日、20日、8月3日の深夜である。 両陛下、太平洋諸島訪問へ!(03/7/2) 太平洋戦争末期までの約30年間の長きに亘って、日本が統治した太平洋諸島のマーシャル諸島、ミクロネシア連邦、パラオ共和国の3か国を天皇皇后両陛下が初めて公式に訪問されることになった。これは画期的な出来事である。宮内庁と外務省の発表では、時期は来年2月27日頃から3月7日頃までの約10日間の予定。そして、先ず最初はサイパンに立寄られる予定という。その当時、南洋庁(ミクロネシア統治時代の行政の中心)が置かれていたパラオ共和国では、戦没者慰霊碑への供花も検討されているという。戦後約60年間が経ったが、かつて日本が統治した太平洋諸島地域への皇族の訪問例は今まで一度もない。その意味で、この度の天皇皇后両陛下の訪問が計画通り実現すれば、太平洋諸島の人たちにとっても、日本兵戦没者にとっても非常に大きな意味を持つことになる。これで漸く、戦後にひとつの区切りが付くことになるのである。これは天皇がしなくてはならない大切な責務である 土居君がカンボジアに!(03/6/26) 昨年ロタ・ココナッツ・ビレッジを辞めて日本に帰って来ていた土居(学)ちゃんがカンボジアに赴任する、と突然連絡してきた。東京の旅行会社に就職して、カンボジアのシェムリアップ事務所に赴任するので、ぜひ遊びに来て欲しい、とのことだ。元来、日本のような管理社会が肌に合わない彼は、混沌とした発展途上国で働きたいがために、カンボジア駐在員を募集していたその旅行会社に就職したのであろう。 カンボジアといえば、一人の狂人ポルポトによって国の文化遺産、歴史、貴重な書物、宗教、そして、優秀な頭脳諸とも破壊された悲劇の国ということが頭に浮かぶ。現在、残っている遺産と言えば、12世紀のクメール王朝時代のアンコールワット遺跡くらいのものある。 1975年、アメリカの傀儡政権であったロンノル政権を倒し、中国から武器の供給を受けていた共産主義者ポルポトが政権を握った。この時、当時のカンボジア人口の約1/3に当たる約300万人もの同胞を虐殺した。この数字には驚く。国中の至る所に死体が転がっていたという。さらに、教師、医師、技師などのインテリ層や金持ち、商売人、僧侶等々を全て虐殺し、ポルポト派の食料を生産させるための農民だけを生かせようとしたのである。さらに、元宗主国であったフランスに留学中のエリート学生約200人も言葉巧みに呼び戻して皆殺しにした。このやり方はこうである。新国家建設のためにはエリートや知識人が必要だから、ぜひ知恵をを貸して欲しい、と言葉巧みに名乗り出るように仕向けたのである。その言葉を信じて、国家建設のため嬉々としてポルポトの許に集まって来たこれらの人々を一網打尽にして、即刻皆殺しにしたのでる。悪魔のような男である。そして、ポルポト政権に刃向う者の出現を恐れ、カンボジア全土を「強制収容所」化したのである。映画「キリング・フィールド」もこの当時の話である。 ポルポトによる大虐殺はナチス・ヒトラーや北朝鮮金日成・金正日親子等々の比ではない。さらに、都市住民の農村への強制移住、私有財産の没収、移動自由の禁止、貨幣の禁止、学校等の教育機関を廃止、寺院・仏像・美術品の破壊、民族舞踊や音楽の禁止、インフラの破壊等々をおこない、さらに、鎖国政策を取った。アフガニスタンを実効支配していたタリバンの政策によく似ている。 その後、このポルポト政権は、1979年にベトナムが首都プノンペンに侵攻して来るまで4年間弱続いた。敗れたポルポトはタイ国境のジャングルに逃げ込んだ。その逃走直前に、全人民数百万人を共同農場を利用して毒殺しようとまでしたのである。まさに狂気としか言いようがない。 その後10年間くらいは諸々内紛があったが、1991年「パリ和平協定」以降、議会選挙終了まで、国連の監視下に置かれ、UNTACが設置された。この時期、1993年の議会選挙の際、国連から選挙監視員として派遣された中田さんとPKOに参加した文民警察官高田さんも選挙を妨害しようとしたポルポト派に殺されたのである。 さらに最悪なのは超風見鶏の国王シアヌークである。シアヌークは1970年ロンノル将軍のクーデターで北京に亡命し、身の危険がなくなった現在でも、復興に苦労しているカンボジア国民を余所に他国北京でぬくぬくと優雅な亡命生活を送っている。その間、都合のよい時だけカンボジアに舞い戻るという無責任な国王である。この国の悲劇はリーダーに恵まれなかったことに尽きる。 それにしても、なぜ土居ちゃんはよりによって未だに法整備すら整っていない、すなわち、国家の基盤である憲法すら構築できていない国に赴くのだろうか?まあ、彼としては、反ってその方が居心地がよいのかもしれない。 今夏の電力不足!(03/6/23) 今夏の大都市東京の電力不足は深刻になりそうだとマスコミは伝えている。東京電力筋がそのように発表しているらしい。しかし、この原因は東京電力所有の原子力発電所の相次ぐトラブル隠しに端を発したものである。何だか、原発の再稼動を早く認めないと電力が足りなくなって、企業や家庭に悪影響がでるぞ、と東電に脅迫されているように感じる。 もし、原発からの電力供給なしで今夏を過ごせたら、少なくとも現時点では危険な原発の電力は不要という結論になる。その時、東電や政府はどうするのだろうか?それとも、無理やり停電や電力危機を演出するのだろうか? 第10回ロタブルー・トライアスロン記念大会!(03/6/9) 手塩に掛けて育てて来たこの大会も今年で10年目を迎える。今でこそロタ島という名前は多少知られているが、10年前は殆ど誰も知らなかった。1991年から仲間たちと共に参加していたフレンチポリネシア(タチヒ)のモーレア島で行われていたトライアスロン大会が、フランスによるムルロア環礁(南太平洋)での核実験の放射能の影響で1993年に突然中止になってしまった。すでに皆行く予定で休みも取っていたので、代替地として以前から頭の片隅にあったロタ島に行ってみようということになった。それは一大観光地サイパン島とグァム島の中間にありながら、現在から取り残されたような、開発の手がほとんど入っていない南洋の自然が色濃く残っている美しい島だった。自転車で走ったら気持ちよさそうだなあ、と思える道路と蛍光色に輝く海の色の素晴らしさに、日本の近くにこんな島があったのか、と驚いた。そして、4日間の滞在後、帰りの飛行機の中で、中止になったモーレア・トライアスロンの変わりに、この島でトライアスロン大会をやってみたくなった。帰国後、直ちにロタ島政庁にトライアスロン大会を開催したい旨のファックスを送った。この突然のファックスには市長以下役所の人達も驚きと同時に半信半疑だったらしい。トライアスロンという競技を全く知らない島の人達に、先ずこの競技の説明から始めなければならなかった。それから、打合せやコース作りのために数回ロタに行った。その過程でいくつかの面白いエピソードがある。道路上に「コーン」を並べる必要がある、と言うと「トウモロコシを1本ずつ並べるのか、それとも、粒を並べるのか?」、「泳いで、漕いで、走るのを何日でするのか?」「なぜ1日にそんなにたくさん(スイム・バイク・ラン)のことをしなくてはならないのか?」等々、今となっては笑い話だが、当時は真剣であった。コースを作る時、東港沖を試泳してみた。その時の感動は今も鮮明に覚えている。周りの海水が蛍光の青色に輝いている。透明度が抜けるように高く、約40m下の海底の白い砂模様がクッキリ見える。まるで、大空に浮かんでいるような、宇宙遊泳をしているような感覚になった。そして、この海を出来るだけ多くの人に体験してもらいたい、と強く感じた。そして、1年後の1994年4月に予定通り第1回大会を開催した。 日本ではトライアスロン大会の主催は市町村が殆どで、一クラブが企画運営することは考えられなかった。そんなこともあって、最初は何処の誰だか分からぬ無名クラブが作る大会ということで、世間から認知してもらえなかった。だから、日本からの参加者は僅か約25名(その内、KFCの関係者が約10名)、サイパン・グァム・ロタから約20名の総勢45名くらいに小さな大会であった。この時、KFCの言うことを信じて、第1回大会に参加してくれた人には今も非常に感謝している。もし、この第1回大会に参加者が集まっていなかったら、今年の第10回記念大会も存在していないのである。有難いことに、何と、この第1回大会から毎年ずっと参加してくれている日本人が2人いる。名古屋の伊藤芳夫さんとプロの白戸太朗選手である。今年も参加があれば、10年連続ということである。これはスゴイことであり、ロタ政庁と共に何か感謝のセレモニーをしなくては、と考えている。他に7〜8回参加の人は、岩崎浩通、溝口順敬、鎌形信之、峰尾一美・洋子、浜崎勇さんの6名である。この人達にも何か感謝の気持ちを伝えたいと思っている。プロでは宮塚英也選手がスポンサーの関係で1回不参加になっているが、彼はプロ最後のレースに昨年のロタ大会を選んでくれた。 最初の願い通り、今ではこの大会はKFCのイベントからロタ島民のイベントに定着した。そして、ロタ島民とKFCの間には国を超えて強い信頼関係が出来上がった。 自衛隊は軍隊?(03/5/29) 「イエス」である。誰が何と言おうと、近隣アジア諸国始め同盟国の米国でさえも自衛隊は日本の軍隊と考えている。米軍兵士たちは自衛隊のことをストレートに「ジャパニーズ・アーミー」(日本軍)と呼ぶ。自衛隊は世界的にもトップクラスの兵器を保有しているのだから、一刻も早く憲法を改正して正々堂々と軍隊と呼べるようにする方が良い。例えば、北朝鮮がミサイルを撃ち込んできても、防衛だけで相手に反撃できないような憲法(9条)は絶対におかしい。だから、武装工作船が自由に往来し、平気で国民を浚って行くのである。これではまるで自国の利益の為ではなく、北朝鮮を含む周辺国の利益のために存在しているような憲法である。そもそも今の日本国憲法は終戦直後に独立するまでの間のテンポラリー(仮)としてマッカーサーが日本(吉田茂総理)に無理やり押し付けたものである。要は米の植民地用憲法である。それを戦後50年以上も経ち、ソ連崩壊など、世界が大きく変わった今も後生大事にそのまま使っている。これには故マッカーサー本人が一番驚いているだろう。ついこの間まで、北朝鮮労働党と友好党であることが自慢だった社民党が、社会党の時代から憲法改正にはずっと猛反対を続けている。世間(世界情勢)知らずのアホとしか言いようがない。少しは勉強して欲しいものだ。それとも周辺国から憲法改正に反対するようにと献金を貰っているのだろうか・・・・? 他国の政党や政治家個人に外国から外国の利益の為に政治献金が行われることは決して珍しいことではない。イスラエルからは米国議会へロビー活動費として毎年多くのお金が渡っているのは常識である。また、あの北マリアナ連邦ですら億単位の資金が米国政治家にロビー活動費して渡っている。ブルネイ王国やナウルのように米国大統領に選挙資金を献金した場合もある。日本では、40年ほど前、学生運動として「(日米)安保反対デモ」が頻繁に起こっていた時期に、ソ連邦から日本共産党に政治資金が渡っていた。このことはソ連邦崩壊後の情報公開で初めて明らかになった。最近では、北朝鮮へのコメ支援活動等に積極的だった与野党の親北朝鮮政治家達に北朝鮮から金が渡っていたと考えられている。 銀行への公的資金注入(03/5/24) 突然「りそな」に2兆円もの税金が注入されることになった。過去にも多くの不良債権で破綻した(しそうな)銀行に公的資金と称して、国民の貴重な税金がつぎ込まれた。しかし、ほとんどの不良債権は消滅せず、銀行員の人件費へと消えてしまった。一般企業であれば、このような税金の注入などは決してない、即倒産である。そして、当然、社員は全員失業することになる。しかし、この点、銀行は大きく違う。当然トップの数人は責任を取って辞めるが、それ以下の管理職を含めた大部分の行員は、多少のリストラはあっても、世間一般常識を遥かに上回る高給を取り続ける。例えば、公的資金の注入を受けておきながら、未だに30歳そこそこの銀行員(但し、以前都市銀行と言われていた大手銀行の行員)が1000万円以上の年収を得ているのが現状である。これらの銀行員の人件費を世間一般並み(公務員レベル)に下げれば、税金を注入しなくても、その差額で大部分の不良債権を消滅させることができる。しかし、これを声を大にして言い出す与党の政治家はいない。なぜなら、これを言い出すことは昔からタブーになっており、このタブーを破ると銀行からの政治献金や票が集まらなくなるから怖いのである。この点、竹中蔵相は政治家(彼は民間人)ではないので、票も政治献金も関係ない、だから、遠慮なく銀行に厳しい政策が取れるのである。しかし、その竹中案を自民党の族議員たちは潰そうとするので、いつまで経っても埒があかない。やはり、政権交代が必要な時期に来ているような気がする。 本をただせば、アホな銀行が二束三文の土地や絵画等を担保に数億円もの価値があるように過大評価して、金を湯水の如く貸し出したのがソモソモのバブルの発端である。その金が市場に溢れ、物の価値を異常に上げ、さらに、世界中の不動産を買い漁り、ひんしゅくをかった。そして、90年代初め、日銀はこれはまずいと気が付いて金融引締政策を実施した。その結果、バブルが一気に弾けたのである。そして、銀行には不良債権(担保物権の価値がないから処分して融資の返済はできない)が残ったのである。それが10年以上経った今も処理できていない。要は、全ての責任は無責任な銀行、すなわち、銀行員(経営者)の質の低さにあるのである。 確かに政府としては、資本主義経済の根幹である銀行を潰す訳にはいかないことは理解できる。銀行が潰れると国内的にも、対外的にも、パニックか起こり、日本国の対外的な価値や信用は一気に下落して三流国の仲間入りをしなくてはならない。それはどうしても避けたい。 ベストの政策は、安易に税金を銀行に注入せず、先ずは銀行員の人件費削減を実施し、その差額を不良債権処理の財源に充てるべきである。 拉致被害者とSARS!(03/5/11) 「拉致被害者家族連絡会」は日本政府だけに頼っていては解決できないとして、イラク戦争が一段落した後、国連やアメリカ政府に直接出向いて、北朝鮮による拉致被害者の実態を説明して、助けを求めている。また、今月7日には東京で「国民大集会」を開き、約5000人もの人が集まった。これらの行動は北朝鮮のみならず、北朝鮮を支援する在日の個人や企業、朝鮮総連などに予想を超える大きなプレシャーを与えている。 今も北に捕らえられている日本人は100人以上、そして、韓国人を合わせれば数百人規模の拉致被害者がいることになる。世界がいくら騒ごうとも、北が自ら拉致被害者を返還することは決してない。彼らを救出すためには、実際に北朝鮮に行って、束縛なしに自由に探し回るより手はない。そのためにはキム・ジョンイル政権の崩壊が前提となってくる。 そして、今、これまで予想も出来なかったシナリオが出てきた。それはSARS感染を発端とするキム・ジョンイル政権の崩壊である。SARS感染は、まともな病院施設すらない最貧国北では中国とは比較にならないくらいのダメージを政権に与えると考えられる。過去にもペストやコレラなどの伝染病が一国の歴史を変えてしまったということは多々ある。 中国のSARS禍!(03/5/10) 北京を中心とした中国のSARS蔓延は一向に止らない。その原因は、SARS発生を対外国どころか、対国内、すなわち、政府内各省庁や各行政区の間でも、役人たちがその感染拡大の実態や正確な情報を公表しなかったことにある。共産主義国家や独裁国家では、役人が保身のために情報を隠すと言うことは日常茶飯事である。さらに、公正な情報を伝えるマスコミと言うものがない。現時点でも全ての情報が公開されているとは思えない。日本人的な感覚で捉えるのは危険である。この度のSARS問題で、改めて共産主義国家の怖さを思い知らされた。今、この国に投資している企業は非常に困難な状況にある。 現在、世界では感染者が7000人(その内、中国は4000人強)を超えた。中でも中国では、ここ数日間日々100前後の感染者が増えている。当面の間は、このまま鼠算式に増加していくであろう。中国経済の中心地上海に感染が広がれば、経済的打撃は計り知れない。現状から見て、外国の援助なしに、SARSを沈静化させることは難しい。 SARSの脅威!(03/5/4) 人々の関心はイラク戦争終盤から一気にSARSに変わった。感染者は「あれよあれよ」という間に5000人に達してしまった。中国(北京)政府は香港政庁から非難されるまで、外に対して、この病気の発生を隠していた。この行為が現在の感染者増大の原因である。今公表している数字だって疑わしいものである。共産主義国家であるが故に、過去幾度となくやってきたように、都合の悪いことには蓋をしてしまう。共産主義国家や独裁国家ではこれが出来るのである。この度も安易に蓋ができると考えたのであろう。これが外に知れたら、中国発展の生命線でもある海外からの投資はストップするでろうし、観光客は来なくなる。中国建国以来の最大イベントであるオリンピックも中止(オリンピックが開催できると事実上先進国の仲間入りが出来る)、さらには国のイメージダウン等々を考えての決定であろうが、北京政府上層部の時代遅れの幼稚な判断である。一昔前とは違って、現在は航空機やインターネットの普及によって瞬時に物や情報が世界中に拡散して行く。 また、十数年前の天安門事件の時に自国民に軍隊を差し向けたように、北京政府にとっては「自国民の生命など屁とも思わない」という考えは昔も今も何ら変わっていない。SARSで自国民の生命が失われることより、外に隠すことの方が大事だったのである。それがまさか身内の香港政庁から叩かれるとは思っていなかっただろう。 民主国家であれば、このような国民の生命に関する重大事を隠したら、直ちに、その政権は吹っ飛んでしまう。それが起こらないということは、やはり、この国に投資してビジネスするのは非常にリスクが高いということである。 また、あの北朝鮮を唯一バックアップしている国家が中国すなわち北京政府である。北京が重油の供給さえストップすれば、あの将軍様の軍隊はガラクタ化するのである。そして、北朝鮮崩壊、そうすれば、いよいよ日本人拉致被害者約100人全員の救出が現実味をおびてくることになる。拉致被害者全員を救出する方法はキムジョンイル政権を崩壊させる以外に術はない。 あの偉大な孔子や孟子を輩出した素晴らしい国はどこへ行ってしまったのだろうか?今の中国からでは想像すらできない。 このゴールデンウィークにSARSの都市北京から約3000人の人が帰国する。この人達は北京で蔓延が終息するまで渡中しないで欲しい バグザット陥落!(03/4/12) 3週間でイラクの首都バクザットが陥落した。この戦争の先が見えてきた感がする。これからは世界第2位の埋蔵量(現在ある油田以外に、衛星写真で米国だけが掴んでいる未発表の巨大油田がイラクの地下には眠っている可能性がある)を持つイラク石油利権を巡って、米国とヨーロッパとの間で外交上の熾烈な戦いが繰り広げられることになる。 米国にとって、この戦争は造り過ぎたミサイル等々を処分することと同じくらいイラク石油利権確保は重要な戦争目的の一つである。だから、盟友英国以外においしい所を渡す訳がない。国連は米国が作った機関、その国連が何と言おうと、米国は自国の国益に関しては譲ることは一切しない。結局は米国企業が石油施設の運営管理をすることになるであろう。 そして、フランスやロシアはフセイン政権時代に持っていたイラクにおける石油利権は全て消滅することになる。フランスが最後まで強行にイラク攻撃に反対していたのもこの石油利権のためで、イラク人民のためでは決してない。フランスは1860年頃から現在に至るまでニューカレドニアやタヒチ(フレンチ・ポリネシア)を植民地化している。そして、世界第2位のニッケル鉱埋蔵量を誇るニューカレドニアでは、フランス企業がこのニッケル鉱利権を独占し続けている。これに反発して、過去何度となく立ち上がった現地人に対して軍隊を送って武力鎮圧を続けてきた。 一方、タヒチでは、国連決議を無視してムルロア環礁で核実験を繰り返してきた。その結果、放射能汚染の影響で今日も白血病で苦しんでいるタヒチの人達はたくさんいる。フランスという国は日本ではイメージが良いが、南太平洋諸島の人達にとっては最悪の国である。これらの行為は米国のイラク攻撃と何ら変わる所はない。 我が友、スチュアート・スミス(03/4/1) 一昨夜、スチュアート・スミスから電話があり、4月3日にオークランド(ニュージーランド)に移住すると電話してきた。彼との初めての出会いは1994年4月の第1回ロタ・トライアスロン大会である。それがトライアスロン初挑戦の彼は錆びた荷台付きのMTBで参加した。未だ、ロードバイクは持っていなかったのである。しかし、その身体能力の高さ故、10位くらいでゴールした。これを機に、このスポーツにのめり込み、同時にKFCサイパンの一員として活動するようになった。以後、食事から練習時間の確保に至るまでプロ顔負けのトライアスロン中心の生活を送るようになった。その結果、ハワイ・アイアンマンにも出場したり、日本のオロロン大会で優勝したり、メキメキ実力を付けてきた。 彼の夢は大好きな日本で仕事しながら暮らすことだった。米国では超エリートである会計士という職を捨ててまでも、である。十数年前に富士吉田市の英語教師として来日して以来、日本人や日本文化が好きになり、2年間の富士吉田市との契約終了後も、もう一度何とか日本で生活したいと願った。その後、故郷コロラド州に帰らずサイパンに移り住んだのも、好きな日本に近いから、という理由である。また、サイパンでも、その日のために日本語の勉強に打ち込んだ。その後、紆余曲折はあったが、2年前に来日(長崎)し、日本語学校に入学して本格的に日本語の勉強をした。目的は日本で就職するための語学力をつけるためである。しかし、日常会話程度は習得できたのだが、仕事に使えるレベルまでは上達しなかった。それで、仕方なく日本を離れる決心をした。仕事ができないと収入はないし、日本で滞在するためのビザも取得することもできない。だから、日本に留まる事は不可能なのである。 彼とは、95年と99年に苦労してサイパンで一緒にトライアスロン大会を開催したり、富士登山競争に参加したりした。青梅丘陵高水山岳マラソンの立ち上げにも手伝いに来た。また、ロタ、テニアン、サイパンのKFCイベントにはいつもよく協力してくれた。日本に遊びに来た時には、ここ青梅の我が家にもよく泊まったものだ。そして、彼の一風変わった家族構成や生立ちなどを話してくれた。 性格は馬鹿が付くほど几帳面で正直、全く融通が利かない。それ故、数多いるアメリカ人の友人の中でも最も信頼できたのがスチューである。おそらく、彼も日本人では私のことを最も信頼していた、というよりも、その行動に非常に興味を持っていたのだろうと思う。悲しいことや嬉しいことがあった時にはよく片言の日本語で連絡をしてきたものだ。また、南米エクアドル、中東オマーン、タイ等々、いくら離れた所にいても、メールとは別に必ず定期的に電話をして近況を報告してきたものだ。ここ2年間は全く会っていないが、これらの関係は変わっていない。 この度のイラク攻撃に嫌気がさして米国市民権を捨て、ニュージーランド市民権を取得したいとも話していた。 少し寂しくなるが、時間ができたらニュージーランドに遊びに行ってやろう。バイクでも持って。 イラク攻撃と北朝鮮(03/3/27) TVを通して、米国の桁外れの最新式兵器を目の当たりにして、一昔前の兵器しか持たない北は腰が抜けるほど驚異に感じたはずである。また、北以上に中国やロシアも改めて米国のハイテク兵器に驚異を覚えたはずである。この結果として、中国が北のキム・ジョンイル政権を潰すというシナリオが考えられる。今、イラクの次は北かも知れない、と誰もが考えている。中国としては、隣接した国に民主主義親米国家ができるのはどうしても避けたい。北京は民主化の波を最も恐れている。それを避けるためには、米国が攻撃する前に、キム・ジョンイル政権を中国の息のかかった扱い易い政権に変えてしまおうとしても不思議ではない。これは日本の国益にも叶う。今後の中国の動向に注目である。 戦争反対!(03/3/25) 大切な仲間や友人たちが戦うため戦地イラクに行っているKFCにとって、この戦争は他人事ではない。しかし、始まってしまった今となっては、米・イラク双方ともに、できるだけ死傷者が少なく、そして、一刻も早く終わることを祈るしかない。また、戦争には反対であるが、始まってしまった以上、日本政府の米国支持は間違っていない。何故なら、日本は米国の植民地みたいなものであり、支持することが国益に繋がるからである。この点に関しては、認めようが、認めまいが、北マリアナ連邦(米国の植民地みたいなもの)と何ら変わるところはないのである。 KFCニューヨーク特派員から(03/3/20) とうとう始まりましたね。 ブッシュのバカ、ほんとにバカだったなあ。。。 日本のニュースとかで「米国民が7割以上戦争を支持している」ってのを見たけど、ぜんぜんうそでしょ。 一般市民は戦争に反対の人が51%だってっていう別のリサーチではいっていたし、NYでは確実に反対の人が大半です。今度の土曜日にも10-15万人が反対デモをすると言われているし、小規模な活動はいまもあちこちでやってます。メディアだって、ブッシュの決断に批判的なモノが多く「正当性がない」ってずっと言ってます。そこまでして、自分の政治生命までかけてやらなきゃいけない戦争なんですかねぇ。。。あたま悪。でも始まってしまったモノはしょうがないので、早く終わることを願うしかないですね。テレビでも市民の声として早く終わって欲しい、とかいってるし。 友の無事を願う(03/3/19) 昨日、ブッシュがフセインに最後通告を突きつけた。今、中東に約30万人の米英兵士たちが展開していると云われている。この中には、KFCのメンバーや友人たちも含まれている。彼らは、アフガンでのアルカイダ掃討作戦の時と違い、このイラク攻撃を「善し」としていない者が多い。彼らはいつも「ブッシュ、ノーグッド!」と叫んでいた。だから、この戦いに対するモチベーションが戦闘モードに切り替わっているかが心配である。 戦場において中途半端は危険である。また、いくら米軍優位と云えども、前線で命を張って戦うのは「小便をチビるほど」に怖いのである。口にこそ出しては言わなかったが、思っていることは伝わってくる。そして、その兵士たちの家族は心配で泣いてばかりいる。一刻も早く、友が無事に帰って来ることを祈りたい。 日米同盟とイラク攻撃(03/3/10) 誰もが皆、戦争を「善し」とする人はいない。よって、「戦争反対」と叫ぶのは誰からも「善し」と見なされ、批判を受けることはなくイージーである。しかし、個々の戦争となると話は別である。この度の米国によるイラク攻撃がそうである。フランスとロシアはイラク・フセイン大統領と間で巨額な石油権益に関する契約を交わしている。そして、近い将来実施されることになっている。よって、今、フセイン政権が倒れると、この契約は消滅してしまう。だから、イラク攻撃には絶対に反対なのである。自国の国益のための「戦争反対」であって、平和のための「戦争反対」では決してない。 イギリスは米国と同調することによって、戦後、イラクの巨額な石油利権を米国と共に手中に入れることができ、以後、さらに米国に強い発言権を持つことができる。過去の歴史を見ても、国家間の戦争というものは国益のためであり、平和や正義は関係ないのである。個人レベルでは正義が大切であるが・・・。日本は対北朝鮮カードとして日米同盟は絶対に必要であり、国民の生命と財産を守る責任がある政府としては、米国支持は正しい選択である。首相だって、誰だって個人的には「戦争反対」なのであるが、政府としては国益が最優先であるのは当然である。 野党や国民の一部はイラク攻撃反対(すなわち、米国不支持=日米同盟破棄)を訴えているが、では、国策の機軸である日米同盟は不必要なのか。狂犬国家北朝鮮対策はどうするのか。今後の国防軍備や徴兵制度はどうするのか。後先を考えずに、個人レベルで「戦争反対」を叫ぶのは容易い。これまで日本に徴兵制度も核もなく、自衛隊だけでやってこれたのは、米国の傘の下にいたからである。もし、日米同盟がなければ、領有権問題で争っている尖閣列島は中国に脅し取られていたであろうし、北方領土問題もロシアは「そのような問題は存在しない」と主張するであろうし、北だって遠慮なくチョッカイを出してくるであろう。周辺国にとって、反撃できない日本の平和憲法ほど好都合なものはない。日本がイラク攻撃に不支持を表明したら、日米同盟は崩壊することになる。日米同盟があっても、有事の際に必ず米国が日本を守ってくれるとは限らないが、少なくとも周辺国はそう信じている。それによって今まで平和で発展して来られたのである。 日米同盟とは、日本が他国から攻撃を受けたら、米国が日本を守り、その他国に反撃してくれるという取決め。この同盟のお陰で、日本は軍隊も持たず、攻撃されても「やられっぱなし」の平和憲法でも発展してこれたのである。 可愛そうなジョー!(03/2/28) 我がKFCトライアスロンクラブのロタ支部リーダー・ジョー(ジョセフ・サントス)はテニアン島でのレース(22日)終了後、直ちにハワイ米軍基地に赴いて兵役に就かなくてはならい、と出会うや否や告げた。だから、レース後、アワードパーティにも出席せず、グアム基地に直行し、そのままハワイに行かなくてはならない、とこぼしていた。 米陸軍予備役である彼にとっては「ブッシュはクレージーだ!」と叫びながらもブッシュの命令には逆らえない。一昨年9月11日勃発したNYテロの影響で日本の横田基地に派兵され、昨年8月に任務が解けてロタに帰ったばかりであった。そして、今またイラク攻撃で徴兵されるのである。ジョーは行きたくないのである。怖いのである。ジョーの母親は心配で泣いてばかりいると聞く。 今イラクに派遣されている米兵士のほとんどがジョーと同じ気持ちであり、家族は心配で居ても経ってもいられない。サイパン、ロタ、テニアンからはすでに多くの予備役(予備役は警察官に多い)が徴兵されていると聞く。テニアン観光局のスタッフの夫も今月徴兵された。KFCメンバーのエド・バルシナスはすでに兵役に就いている。敵対するイラク兵士も本心は戦いたくはないのである。どちらの兵士も死ぬのは怖いのである。我が友たちのためにも、何とかこの戦争を回避してもらいたいものだ。この戦争にジョーたちが命を賭ける値打ちも道理もない。 今、この戦争を止められることができるのは、フランスでもロシアでもイラクでもない。ブッシュの票田であるアメリカ国民だけである。彼らが戦争反対の抗議行動を強烈に起こす以外に方法はない。 イラク攻撃に対する日本の立場(03/2/12) 野党は米国のイラク攻撃には正当性が無い、納得がいかないとし、日本政府は同盟国である米国支持の立場を鮮明にしている。マスコミを始めとして、文化人や評論家たちも米のイラク攻撃には批判的な立場をとっている。過去の歴史を見ても、戦争には正義は要らない、必要なのは国益だけである。米国という国は軍事産業や石油業界などを始めとする巨大軍産複合体に飯を喰わせなくてはならない。そのために戦争は必要不可欠なのである。そして、イラクも北朝鮮と同じくフセイン一人のための独裁国家であり、この度の疑惑に対しては真っ白ではない。 現在、日本の置かれている立場は、憲法で自分の両手両足に手錠を掛けているのと同じ状態、北朝鮮にとっては日本の平和憲法はこの上なく好都合と考えており、その身動きの取れない日本に核ミサイルという銃口を向け、引金を引く準備をしている。その攻撃が行われた場合、日本政府は同盟国である米国の助けなしに、北朝鮮のミサイルから国民の生命や財産は守れないのである。情けないが、それが現実である。だから、自ずと日本政府は米国のイラク攻撃を支持しなくてならい。それに正当性があろうが無かろうがそんなことは関係ないのである。日本はすでに北に「ロックオン」されているのである。反対を表明しているドイツ、フランス、ロシアなどとは置かれている立場が全く違う。この辺が理解出来ていない日本人が多すぎる。今、キム・ジョンイルは政権維持のために日本を攻撃するか、さもなくは、クーデターによって失脚するか、どちらかの選択しかない状態にあると考えた方がよい。 ロタ島出身プロボクサー、キッド・ゴアさんと日本(03/2/10) 20年ほど前、東京でボクシング世界タイトルマッチが開催された。ヘビー級王者ジョージ・フォアマンとローマンの試合である。これは1ラウンドでフォアマンのKO勝ちで予想通りあっけなく終わってしまった。ところが、何とその前座試合にロタ島出身のボクサー、キッド・ゴアさんが出場していたのである。これを知った時は非常に驚いた。というのは、当時、その試合を熱心に見た記憶が鮮明に残っていたからである。人生何が起こるか、どんな出会いがあるか、分からない。 そのゴアさんと初めて出会ったのは数年前のロタでのこと、島の自然保護を監督するガバメントに勤めておられた。非常に流暢な日本語をしゃべられるので、いろいろ話をしていると日本のジムに所属していた若かりし頃のボクサー時代のことを懐かしそうに話してくれた。ジョージ・フォアマンの前座試合に出たこともこの時初めて知った。そして、話の端々から日本や日本人を非常に尊敬してくれているのがよく分かった。 先日、そのキッド・ゴアさんが亡くなられたと聞いた。ご冥福をお祈り申し上げます 情報公開のリスク(03/2/9) 2月6日国連安保理で米国務長官パウエルが「イラクが大量破壊兵器を隠し持っている」という証拠を電話盗聴や衛星写真等で列挙したが、説得力はイマイチなかった。これが米国の持っている情報の全てなのか、それとも、公表できない決定的な証拠を持っているのか、それは分からない。 自国の持っている敵国情報を公表するという行為は、自国の情報収集能力と手段とを敵に教えることであり、どこまで手の内を公表するかということは非常にデリケートな問題である。例えば、一部の人間しか知りえない精度の高い情報を公表すれば、誰が情報提供者(スパイ)であるかを敵に教えるようなものであり、多くの時間と膨大な費用を投じて育て上げてきたスパイの存在を悟られ、処刑されてしまう。だから、出す情報の如何では、逆に致命的なリスクを被ることになる。また、電話の盗聴や鮮明な衛星写真を目の当たりにすれば、今後それらに対して防衛策を講じられ、情報収集に支障を来たす。このように国家機密の情報公開というのは非常にデリケートであり、公表された情報のみを鵜呑みにすることはできない。その裏では危険な駆け引きが行われているのである。 米国の情報収集能力は世界でもピカ一である。精度の高い衛星写真で世界中を網羅している。且つ、世界中に張り巡らされた「エシュロン」という盗聴システム、これは米英豪加の4カ国で運営しており、1分間に300万件のメールや電話の盗聴解析ができるという優れもの。この度のイラクの電話盗聴もこのシステムを使ったのであろう。現在、欧州各国はこの「エシュロン」の盗聴行為を産業スパイ等の罪で米国に対して訴訟を起こそうとしている。 きな臭い世界情勢!(03/2/4) アメリカによるイラク攻撃のXデーがいよいよ近くなってきた。北朝鮮も背水の陣で核兵器の製造を始めた。アフガニスタンでは今もタリバン・アルカイダ掃討作戦が続いている。インド・パキスタンは核を持って対峙している。イスラエルの選挙では与党リクードのシャロンか勝ち、今後もパレスチナとの報復合戦が続くことになった。これらは南米やアフリカの小競り合いとは違い、世界の平和や経済にも大きな影響を与える。 例え、安全な北マリアナ連邦と言えども、海外でイベントを開催していると、きな臭い世界情勢には非常に敏感になってしまう。その結果、これらの情報収集のために色んな所にアンテナを張り巡らせてることになってしまった。幸い、人種の「るつぼ」であるサイパン・グアムをベースにアメリカ人、韓国人、中国人、イスラエル人、イラン人、インド人など様々な国の仲間や友人がいる。また、職業も様々で、その中には米軍関係者や政府機関の者も多くいる。この人脈はこれらの情報収集には非常に都合がよい。そして、インターネットという便利の良いツールがある。だから、日本の新聞やTVなどのマスコミからとは一味違った角度から情報が入ってくる。「平和あってのスポーツイベント」なのだが、9・11以降、世界は本当に危険な状態にある。 ついに万景峰号にメス!(03/1/31) 1992年、トライアスロン佐渡大会に行く時、新潟港で北朝鮮の国旗を掲げたこの船が目に入った。なぜ、国交の無い北の貨物船が新潟港にいるのか、不思議に思ったものだ。そして、10年経った今日、やっとこの船が北のスパイ活動をしている工作船であると日本の公安が公表(1月29日付け)した、いや、できた。そんなことは昔から分かっていたことなのだが、親北朝鮮派の政治家や政党などの圧力でその事実が公表できなかっただけである。今やっと世論がそれを許さず、公表できるムードが国内に起こって来たのである。 例えば、人道的支援という名目で米を北に送ると、それを主催した政治家にキックバックがあるのである。これで儲けた政治家は昔から多々いる。本当に貧しい民衆にその米が分配される、などと思って支援している政治家など、日本にはいない。キックバックを将軍様から貰うためである。 また、約40年前、「地上の楽園」と称する「北への帰還事業」作戦で、罪も無い約10万人もの在日朝鮮人や日本人妻を安価な労働力のために騙して北に運んだのもこの工作船である。これは明かな拉致行為であり、現在の騒がれている拉致事件と何ら変わりは無い。当時も愚かな日本の政治家や文化人やマスコミはこのキム・イルソンの拉致作戦を礼賛し、協力までしたのである。 北の生命線とも言える万景峰号がこれを機に入港禁止になれば、北や朝鮮総連は計り知れないダメージを受けることになる。キム・ジョンイル体制崩壊に繋がる。この度の公表には日本政府(ブッシュ政権?)の思惑が見え隠れする。これは交渉カードとしては最高の切り札になる。 格安航空券の不思議(03/1/29) 時として、驚くほど安い航空券が売られている。あの値段で、ジャンボ機の整備費が捻出できるのだろうか、と心配してしまう。 例えば、サイパン往復には、燃料費、機材整備費、パイロットやスチュアーデスの人件費、機内での食事、サイパン国際空港や成田空港の着陸料等々は絶対に掛かかってくる。成田空港や関西空港への着陸料は世界でも最も高い部類に入り、1回につき約100万円も掛かる。ちなみに、アメリカなどでは国際空港でも30万円くらいの所は多々ある。驚くのは、あの設備の貧弱なサイパン国際空港が成田ほとんど同額の着陸料を取っていることである。これらのことを考えると、乗客から目に見えない所で節約できるのは、機材整備費だけということになるから怖い。 しかし、聞くところによると、超格安航空券は客寄せ目玉商品で一機に僅か数%の座席しか売られていないらしい。全席超格安航空券で占められている訳ではないらしい。これを聞いて安心して乗ることができる。「もの」には適正価格というものがる。 北緯38度線(03/1/24) ホットゾーンの一つ、韓国と北朝鮮との軍事境界線北緯38度線。この地域の警備に派遣された米兵士は、この寒い冬の時期、銃を手にするのが非常に辛いという。何故かと言うと、厳しい寒さで銃の金属部分が冷たくて持てないらしい。韓国の兵士ならいざ知らず、暖かい所から派遣された兵士にとってはそれは大変な苦痛らしい。理解はできるが、それを真剣に訴えるのを聞いていると、つい笑ってしまう。 地球温暖化と小さな島々(03/1/9) 先月9日未明、最大風速80kmというスーパー台風「PONGSONA」がグァムとサイパンを襲った。もし、海抜数mの島なら消滅していただろう。また、年末29日から2日にかけて、南太平洋ソロモン諸島で同程度規模のサイクロン(台風のこと、地域によって呼び方が違う。米国地域ではハリケーンという)が発生して、2島15集落が島外(すなわち海洋)へ住民数百名と共に全て吹き飛ばされてしまった。しかし、住民約1300名は洞窟に非難して無事だった。幸運にもそれだけ大勢の人たちが非難できる洞窟があったからよかったものの、もし、無かったら・・・・。 風速80kmを記録したロタ島では、車やボートは空に舞い上がり、海の魚が空から降ってきたという。鉄筋コンクリートの建物以外は全て吹き飛ばされてしまった。椰子の木や電柱も折れてしまった。何と言っても不気味なのは海水位が数mも上昇し、道路が水没したことである。 (8/21)でも書いたが、海抜1〜2mの小さな島々にとって地球温暖化による海面上昇は身の毛もよだつ恐ろしいものであろう。特に台風時など、暴風雨や満潮などで海水位が異常に上昇することがある。すなわち、その時間帯は完全に水没してしまうのである。 北朝鮮の脅威(02/12/27) ついに北が核施設の封印を破った。ということは、キム・ジョンイル暴走の第一歩である核爆弾製造に着手したと捉えるべきである。隣国に北という脅威が存在するのに、最初の一撃を食らうまでは反撃できないような日本国憲法は早く改正して、自国民の生命や自国民の財産は自国の手(自衛隊)で守れるようにするべきである。自分の身は自分で守るのが当然である。核を日本に向けて発射するというシグナルを掴んだら、かつてイスラエルがイラクに対してやったように、即発射施設を先制攻撃して破壊しなくてだめだ。そして、そのシグナルを察知するための情報機関を早急に構築しなくてはならない。 情報に関して、CIAやKCIAにいつまでも頼っていては取り返しのつかない事態になる。自国に情報機関を持たない先進国は日本だけだ。現に、テポドンが日本国上空を通過するまで気が付かないようでは余りにもお粗末過ぎる。もし、核の最初の一撃で、東京が壊滅したら、パニッてしまい、その後、反撃など絶対できない。 過去の歴史から、米国は自国の利益に繋がらなければ、他国を守ったりは決してしない。24日、北の炉の封印撤去に対して、米国防長官ラムズウェルズが、米国は対テロ戦争(アフガンなどで継続中)、対イラク戦争(準備中)、対北朝鮮戦争の3つの戦争を同時に遂行できる軍事力がある、と力説していた。しかし、東西冷戦時のレーガン大統領時代ならできたであろうが、その後、ブッシュ(親父)、クリントン政権の間に軍事費を大幅に削減してきた。現在では対テロ・イラク戦が限界、対北までは不可能である。現に、対テロと対イラク戦用に正規の兵士では足りず、すでに大部分の予備役までも徴集してしまっているのが現状である。今、日本は非常に危険な状況にある。 ノーベル賞(02/12/26) 人類の発展に貢献するノーベル賞の賞金が1億数千万円なのに対して、年俸が1億数千万円の野球選手はゴマンといる。納得できない。 「頑張れロタ!」(02/12/24) 瞬間最大風速80mというスーパー台風26号(通称PONGSONA)が12月9日未明グアム島とロタ島を直撃した。新聞やTVなどのマスコミはグアム島の被害は大々的に報道するが、すぐ隣りの島ロタ島の被災状況については全く触れない。 それは日本のマスコミ関係者がロタ島の存在を知らないのか、それとも、ロタ島もグアムと同様に大きなダメージを受けたことを知らないのか・・・??または、ニュース時間枠や紙面の都合で存在感の小さいロタ島のことは省略したのか・・・? おそらくマスコミで働く人がロタ島自体の存在を知らないのであろう。それならば、微力ではあるが、我々がロタ島の被災報道をして島民の災害復旧に少しでも助けになれれば・・・・・。 浪速のジョー復活?(02/12/18) 15日、辰吉丈一郎が復活?した。辰吉というボクサーは相変らずディフェンスができないので、世界のトップランカーに対しては致命的である。1発クリーンヒットを貰うとそのまま顔を腫らしてサンドバックにされてしまう。核下のボクサーには、日本人離れした異常に長いリーチを利用してのノーガード戦法でコーナーに詰めて連打で倒すという観客受けをする試合ができるのだが・・・・。パンチドランカーになる前に、これで終りにした方がよいと思う。 北朝鮮の「核施設再稼動」表明(02/12/16) 11日、イエメン沖で北のスカッドミサイルの輸出が米国によって世界中に暴露された。そして、翌12日米国に反発する形で、「核施設再稼動」を表明した。これで、9月の小泉との「ピョンヤン宣言」など吹っ飛んでしまった感がある。そして、もし、これがイラクであれば、ブッシュ政権は即武力攻撃にでるあろう。 韓国や日本は北の民主化を望んでいるが、米国の本音は違う。北が「悪の枢軸」として朝鮮半島に存在し続けることに意義がある。それによって、共産国家ソ連が崩壊した今、「北の脅威」のためという大義名分で日本や韓国に堂々と基地を確保し米軍を駐留させることができる。だが、駐留米軍の本当の目的は、今にも崩壊しそうな最貧国北ではなく、もっと巨大な脅威中国に対してである。 だから、ブッシュ政権はイラクと違い北には武力行使ではなく外交圧力で解決させると言い続けているのである。今すぐの北の崩壊は望んでいないのである。北は米国にとって必要悪なのである。 宮塚英也選手の引退に思う!(02/12/3) 宮塚選手から「今年のハワイを最後にアイアンマンからから引退する」という言葉を聞いたのは9月1日の青梅アクアスロン会場のことである。20年間の長きにわたって日本のトライアスロン界を第一人者として牽引してた功績・実績は非常に大きい。これは我々の世代にとって、非常に寂しし限りである。 大西が初めて宮塚選手と出会ったのは1992年のタヒチ・モーレア国際トライアスロン(51.5km)大会である。その後、1994年、第1回ロタ大会を立ち上げる時、友人を介して「自費で行くから参加させて欲しい」と、連絡があった。一クラブが、それも海外で開催する初めての大会、どんなお粗末な内容の大会になるかわからないのに、である。結果、宮塚選手はKFCスタイルのロタ大会が気に入ってくれ、その後、ロタ大会はもちろん、テニアン、タガマンなどKFCイベントにはずっと参加してくれている。 2002年10月のハワイをアイアンマンタイプ最後のレースにし、プロ生活最後のレースを11月の第9回ロタブルー・トライアスロン大会に選んでくれ、優勝で締め括った。長い間、お疲れさまでした。 ロタブルー・トライアアスロンと世界情勢!(02/11/25) 今月16日にロタ島で「第9回ロタブルー・トライアスロン大会」を開催してきた。一昨年前までは毎年隣りの島グアム島から20〜30名の参加者があった。しかし、昨年は9・11NYテロ後のタリバン&アルカイダ攻撃の影響で、グアムからの参加者はほとんどいなかった。グアムは米軍基地の島であるため、軍人か、又は、その家族や基地関連の仕事をしている人が多い。そのため、平和な時でないとトライアスロンなどに参加してくる人はいない。 今年は巷で騒がれているイラク攻撃の準備のため基地関係者は皆ナーバスになっており、トライアスロンどころではなかったのであろう。大会前日には、KFCロタメンバーのエド・バルシナス(予備役)に急遽徴兵命令が来て、グアムの基地に行ってしまった。その後すぐに、アメリカ本土の基地に赴任の予定と言っていた。エドは、ロタ島を立つ前に「イラクの最前線には行きたくない」と話していた。 アメリカはベトナム戦争の時代から黒人や有色人種を最も危険な最前線に送り出してきた実績がある。現にロタ島からベトナム戦争に徴兵されて、帰って来ていない人は大勢いる。 平和の象徴であるはずのスポーツイベントを通して、きな臭い世界情勢の変化を膚で感じる。 パウパウホテル、ロタ観光の原点!(02/10/28) 1999年3月に閉鎖されたが、ロタ島に約25年間の長きにわたって「パウパウホテル」という日本資本のホテルがあった。このホテルがなかったら、我々KFCもロタに行くことはなかっただろう。そうすれば、ロタでトライアスロン大会やオーシャンスイム大会も開催されていなかった。そして、過去参加した大勢の選手たちもロタを訪れることは決してなかったのである。また、ロタリゾートやロタホテルもこのパウパウがなかったら建てられていなかったであろう。 何故なら、これらホテルのオーナー達もパウパウがあったからこそ、この島に来て、この島の魅力を発見してホテルを建てたのである。これらのことを考えるとパウパウの功績はロタにとっては計り知れないくらい大きいが、それを理解している島民が何人いるか甚だ疑問である。 現在は朽ち果てた建物だけがウェディングケーキ・マウンテンの麓に残っているだけである。1980年代の全盛期にはホテル所有の飛行機でサイパンやグアムから自分ところのお客さんを直接運んで来ていた。また、観光用潜水艦やクルーザーやグラスボートも所有しており、ホテル内にダイビングショップもあり、テテトビーチにはカフェを経営し、毎日訪れる大勢の観光客で非常に活気に溢れていた。 そして、島民たちはこのホテルで働くのが最高のステイタスであり、島の誇りでもあった。そのパウパウホテル閉鎖の原因は、日本の親会社がバブル経済崩壊の煽りを受け、経営が苦しくなった。そして、1996年くらいから設備維持のメンテナンス等も困難になり、ついに1999年3月に終焉を迎えたのである。 ホテルの様子は、客室が50室、レストラン、人気のバーカウンター、プールなどを備えていた。特にバーカウンターはアウトサイドのプール傍にあり、リラックスできる雰囲気があり、早朝から深夜までビールやコーヒーを飲みながらおしゃべりをする客やローカル達の「憩いの場」であった。残念ながら、現在はこのような心地よい雰囲気をもった「憩いの場」はロタにはない。 我々のようにパウパウホテルを知っているものにとっては、ロタといえば未だにパウパウを思い出してしまうくらい、ロタ島の古き良き時代であった。 北朝鮮の「招待所」(02/10/21) かつて、韓国人の友人から北朝鮮の拉致工作の実態について聞いたことがある。その話の中で、北には外国から拉致されてきた人たちが住む数百人規模の村が存在するという話を聞いたが、それが、今でいう「招待所」のことであろう。それにしても、拉致して来た外国人達を洗脳する施設(村)が公然と存在するのには驚く。そして、この施設に中に約100人くらいの日本人がいたという。おそらく、今帰国されている拉致被害者のような方がもっと大勢いるのであろう。 ’83年のラングーンでの爆破テロ事件、’87年大韓航空機爆破テロ、’98年日本に向けてのテンドンいやテポドン発射、’70年代から先月まで続けていた工作船による覚醒剤や麻薬や偽札の密輸、さらに日本人拉致、同じ頃から始めた欧州、中東、南米での多数の日本人拉致、外貨獲得のため税関フリーの外交官特権を悪用した北朝鮮外交官による世界中での覚醒剤や麻薬密売、「スーパーK」と呼ばれた精巧な偽米ドル札作り(この「スーパーK」が東南アジアで出回るようになってから、対抗策として、米国は新ドル紙幣を発行したという経緯がある)等など、数え上げたら切りがない。 これらは、キム・イルソン、その後、キム・ジョンイルの指示の下行われてきたのである。これらの姑息な犯罪行為を見ると、国家というよりもむしろギャングの集団である。ブッシュのいう「悪の枢軸」そのもである。 そして今、核兵器の開発も続けているという。 ブッシュ政権(=アメリカ軍事産業)は、今後も北がテロ国家へのミサイル売却、及び、核兵器開発を続ければ、これを口実に、イラクの次ぎの武器弾薬の消費地候補となる考えているはず。しかし、近年の頻発する亡命事件、長引く食糧難など、北の独裁政権はもう自然崩壊が近いように思える、。 米国によるイラク攻撃近し!(02/10/15) 米グァム基地勤務の友人(米兵)の動きを見ていると、イラク攻撃がいよいよ近いということを感じる。また、米中央情報局(CIA)職員を家族に持つ友人の話によると、その家族は中東や南米や東南アジアなどのきな臭い地域の米国大使館勤務を転々としている様子、おそらくテロ組織の情報収集に忙しいのだろう。9・11NYテロ以降、世界は物騒になってしまったことを膚で感じる。 また、アメリカ国籍のユダヤ教徒の友人はヨーロッパへ行くと言って旅にでるが、イスラエル・パレスチナ紛争が危険な状態にある今、おそらくイスラエルに行っているのだろう。彼らユダヤ教徒は国籍がアメリカであっても、祖国はイスラエルと考えているから、アメリカにいてもロビー活動を通してイスラエルの利益のために尽力を尽くす。 「ツール・ド・フランス」に見るバイクセッテング!(02/10/5) 9月22日フランス・ニースでトライアスロンの世界選手権大会が開催された。ロングディスタンス部に現日本チャンピョンの松丸真幸選手が日本代表として派遣された。結果は余り良くなかったようで、松丸選手の感想は、特にバイク・レグでヨーロッパ勢に全く歯が立たなかった、と話していた。あのバイクを得意とする松丸選手をしても全く歯が立たなかった、ということは、やはりロード・バイク競技は日本人には向いていないのかもしれない・・・? 前々から感じていたのだが、毎年7月にTV放映される「英雄たちの夏物語/ツール・ド・フランス」を見ていると、出場選手達が乗っているバイクは皆一様にハンドル位置が低く、サドル位置が異常に高い、我々日本人では到底乗れそうもないセッティングになっている。これは明かに骨格・体型の違いからくるもの。バイクを速く走らせるためには、トレーニングではカバーしきれない、欧米人のような手足の長さが必要なのではなかろうか、と感じてしまう。彼らは個人タイムトライアルで時速50km前後で走ることができる。まして集団走行ならば、さらに速いレベルで走っている。これはバイクに乗ったことがある人なら、どれくらい凄いことか分かるはず。その証拠に、過去参戦した日本ロード界第一人者であった今中大介選手をもってしても、完走すらできなかった。いつの日か、あのアルプス・ステージを颯爽と駈け上がる日本人選手の雄姿を見たいものだ。 鈴木宗男の後釜決定!(02/10/3) 先月17日の小泉訪朝一連の過程を見ていると、「外務省⇒福田官房長官⇒小泉総理」で事が運ばれた。中心になるべき川口外務大臣は「蚊屋の外」だった訳である。外務省の田中均アジア大洋州局長は、本来ならば当然通すべき外務大臣を外して、政府高官である福田に直接相談した。福田もこの田中の行為を黙認したということは、この時点で、福田が宗男に取って代わって外務省の族議員になったということである。すなわち、過去の「外務省⇒宗男」が「外務省⇒福田」に変わっただけで、外務省の体質は全く変わっていないのである。これで、今後、外務省の巨額な利権は福田の懐に入ることになる。 小泉帰国後、被拉致家族に対する外務省田中の情報隠しが発覚して、世間の批判を浴びた時も、福田と小泉だけが田中の「うそ」を擁護する発言を繰り返していたのは滑稽だった。この3者はテロの親玉キム・ジョンイルの独裁国家北と国交正常化できると、すなわち、日本国民とテロの親玉とがまともな付き合いができると本当に信じているのだろうか・・? 「ロタブルー・トライアスロン大会」を今後継続開催していくための問題点!(02/10/2) 「ロタブルー・トライアスロン大会」を開催運営するにあたって、最も問題となっているのが、サイパン&グァムからロタへのアクセスの悪さである。最近、ロタ島への観光客の落ち込みのため、ローカル線(地元小型飛行機会社PIA)の定期便数も非常に少なくなっている。サイパン&グァムに日本から到着する国際線から乗り継げるローカル便は時間的に一本のみである。それもマイクロイバス程度の飛行機しか飛んでいないため、乗客と共にバイクという大きな荷物を大量に輸送することが非常に難しいのである。2〜3台程度なら問題はないのだが、トライアスロン大会時のように1度に数十台ものバイクを運ぶことなど定期便では到底できない。定期便の荷物室用スペースを使って運んでいると全部を運び終わるのに1週間くらいを用してしまう。当然、大会は終了している。さらに困るのは、帰りの国際線出発時刻に間に合わせるために、大会終了後、選手と共に大量のバイクを一時にサイパン&グァムに空輸しなくてはならない。当然、定期便には島民の日常生活物資も積まれている。 そうなると、これらの問題を解消する手段は、参加者がツアーを組んで団体の圧力でチャーター便を手配するしか手はない。そして、定期便と調整しながら、オーバーフローしたものを効率良く空輸することである。この厄介な事務手続きにはツアー添乗員にやってもらう。問題はこのチャーター便が手配できなくなった場合、「ロタブルートライアスロン大会」の開催が困難or不可能になるということである。今後このまま観光客が減少していくと、PIAがチャーター便用に使う機材をも手放すことも十分にあり得る。 現在、主に、日本からの選手はサイパン経由でロタに来るように手配している。というのは、グァム経由だと過去の経験から荷物の紛失が頻繁に起こっている。それはグァム空港がハブ空港であるが故、PALAUに誤送されてしまうミスが起こる。理由は、スペルがROTAと似ているからというのが彼ら(空港職員)の言い訳である。要は、現地空港職員の能力の低さにある。昨年も参加賞のT−シャツをサイパン空港からロタ空港に空輸(3箱)したのだが、1箱がどこかに行ってしまった。後日、グァムの郵便局に誤送されてることが判明したのだが・・・。また、昨年、こういうトラブルが発生した。これほど輸送に神経を使っても、選手がサイパンに帰った後に、数台のバイクがロタ空港荷物室に残ってしまった。こうなると、もうそのバイクは帰りの国際線出発時刻には間に合わないので、バイクと持主が一緒に日本に帰ることはできない。この場合も団体の圧力でツアー添乗員が選手の自宅までの運搬手続きをやってくれ、事なきを得た。 皆の努力の甲斐あって、過去8回の間、遅れることはあっでも、バイクや荷物の紛失は無かった。といって、輸送や運搬に関して、外国を日本国内と同じに考えてはいけない。日本ほど人や荷物がきっちり時間通りに目的地に到着する国はない。外国で大会をやっていると、日本の優秀さをしみじみ実感する。 イスラエルとパレスチナ!(02/9/26) 第2次世界大戦中、祖国を持たないユダヤ人はヒットラーのナチス軍に虐殺された。それ故、終戦から現在までユダヤは世界中の同情を得ている。1948年イギリスの後押しでパレスチナの地に長年の悲願であったユダヤ人国家「イスラエル」を建国することできた。しかし、パレスチナの人間はそれをユダヤ人の侵略としか考えていない。そして今、アメリカの後ろ盾で核兵器さえも所有する中東地域最強の軍事力を持ち、パレスチナ人を虐殺しまくっている。現在はユダヤがパレスチナに対して、過去にナチスがやったのと同じことをやっているのである。あのアンネ・フランクがこの惨状を見たらどう思うだろうか。 1994年9月、ラビン・イスラエル政権とアラファト・PLOとの間で「暫定自治共同宣言」がクリントンの仲介で調印され、ついに和平が実現するかに思われたが、翌年11月ユダヤ教過激派の青年によるラビン首相暗殺で元の木阿弥になってしまった。その後、シャロン政権になってから益々状況は悲惨になってきている。 今、パレスチナは「自爆」という最終手段で抵抗している。過去幾多の危機からイスラエルを救った実績を持つ優秀な情報機関「モサド」にしても、「自爆」という、ユダヤ教徒には理解しがたいクレイジー攻撃を防ぐ術は持ち合わせていない。いずれにしても、この両者の争いはどちらか一方が滅びるまで終りそうもない。最悪のシナリオはイスラエル&アメリカVSアラブ諸国の全面戦争に発展することだ。 イラク攻撃を前提に、20日アメリカが発表した「米国家安全保障戦略/ブッシュ・ドクトリン」を50年も前から実施している国がある。それがイスラエルだ。自国が脅威と感じたものは国際社会などお構いなしに先制攻撃を仕掛けて破壊する。代表的な例は、’81年6月イラクの原子力研究所を突如空爆した奇襲攻撃「バビロニア作戦」で世界の非難を浴びた。今、イランはロシアの協力で原子力発電所を建設しているが、これもイスラエルが脅威と感じた時、何らかの先制攻撃を仕掛ける可能性が高い。 「政府として反省必要」(02/9/20) 日本も海外情報を収集・分析するしっかりとした情報機関を作らなくてはダメだ。社民党のオバハン連中や俗に文化人と呼ばれる連中は、常に安全な場所に身を置いて、何でも「話合い」で解決できるものと信じている。もっと世界情勢――北朝鮮、アルカイダ、タリバン、イスラム原理主義、アフガン、チェチェン、パレスチナ、ソマリア、ボスニア情勢等々――というものを勉強して欲しいのものだ。彼らのおめでたい脳みそでは「情報機関⇒スパイ⇒罪悪」という教科書的思考でしかない。 外交交渉の要は情報にある。相手国の正確な情報を元に、作戦を組み立てなければならない。それなくして、まともな外交交渉などありえない。日本が外交下手と言われる原因はこの点にある。税金のネコババや権力者にシッポを振ることにしか能がない外務省役人では、海外情報の収集や的確な分析という高度な頭脳を要求される仕事などできない。 17日の小泉訪朝に際しても、アメリカCIAや韓国KCIAに北の情報を貰うしか情報収集の術がなかった。日本政府がピョンヤン空港の情報すら持っていないのには驚いた。そういえば、1年前のタリバン政権時代のアフガン国内情報も民間組織NGOから貰う始末。こんなノー天気な国家は他にはない。 北は成田や関空の情報は正確に把握している。なぜなら、朝鮮総連や朝銀といった巨大情報収集機関を日本各地に持っている。日本に情報機関があれば、拉致の事実や拉致された人々の身辺情報をもっと早く正確に把握でき、殺される前に救出することも十分可能だった。ほとんどの国は自国の安全・利益のため情報機関を持っている。 小泉のいう「政府として反省必要」⇒「情報機関の設置必要」となって欲しいものだ。今回の拉致事件の悲惨さを目前にしても、どの政治家からもこの話が出てこないのは何とも情けない。 小泉総理訪朝(02/9/16) 17日に国交正常化交渉で小泉総理が北朝鮮を訪問する。最大の関心事は拉致さた日本人の正確な安否情報と帰国のメドである。はっきり氏名まで判明しているのは11名となっているが、実際は、その10倍はいると云われている。それは過去'70〜'80年代にヨーロッパや中東で消息を絶った日本の若者はたくさんおり、その何割かは北に拉致されている可能性が高いと考えるのが妥当であるからだ。この点も追求しなくてはならない。明かに事件に巻き込まれたような場合は、外務省も動き、また、マスコミにも取り上げられるが、そうでない場合は、国内と同じように、単なる行方不明者で片付けられてしまう。 17日の交渉では、北は戦後補償という理由で金を要求して来ることは明白である。しかし、その対抗策として、日本側も、日本人拉致や不審船問題の賠償金を請求しなくてはならない。この意味でも、11日の不審船引揚の持つ意味は大きい。この引揚は北にとって予想外の出来事だったはずである。船籍の公表は17日の交渉次第というところだろう。 また、この度の交渉が、過去の話合いのケースと大きく違う点がある。それは小泉の後ろにはブッシュがいる、ということである。すなわち、北は、これまでの対日本単独交渉とは違い、小泉の背中にブッシュの影をも感じながら交渉することになる。 現時点で、北との国交正常化など日本にとっては何の価値もない。放っておいても、近い将来、北の政権は崩壊し、民主化が始まることは間違いない。北にはそれ以外のシナリオはない。とは云っても、何もせずそれ待っている時間はない。一刻も早く拉致されている日本国民を取り戻さなければならない。主権国家の威信にかけても・・・・。 日本人拉致問題(02/9/10) 昔から政府の対北朝鮮政策に疑問を持っていることがある。自国民が拉致されていることがはっきりしているのに何の対策も講じてこなかったことである。かつて、イランに米大使館員が拘束された時、ニクソンが直ちに救出のための特殊部隊を派遣したことがあるように米国や英国など成熟した主権国家なら、自国民が他の国家に拉致されたら武力に訴えてでも即救出に行く。子供を拉致された家族の気持ちを考えると当然である。何も武力行使を勧めているのではなく、それくらいの強い意思表示や行動を起さないと、北は同じことを繰り返す。現に大勢の日本人を拉致し、不審船事件も幾度となく繰り返している。それは、日本政府が断固とした報復処置をとっていないからだ。ブッシュの「北は悪の枢軸」という発言にビビりまくったように、日本も毅然とした態度で圧力をかけなくてはいけない。 経済制裁で報復する方法もある。日本にある朝鮮総連や朝銀から北に送られている巨額な闇資金をストップしてしまえは、北の経済は一気に逼迫してしまう。これもしない。できない!??子供を拉致されている親御さんにとっては政府の反応の鈍さはホントに歯がゆいものであろう。 北の兵器は旧式すぎ近年のハイテク戦争を戦い抜く能力などない。よくやる小競り合いが関の山、軍を維持していくには膨大な金がかかるもの、最貧国の北には実際に動く戦闘機や戦車の数は何台あるのか、甚だ疑問である。先月、キムジョンイルがロシアのプーチンに会いに行った時、不評にも拘らず、飛行機ではなく鉄道を使った。この意味するところは大きい。彼は自国の旅客機が安全でないことを認識していると考えるのが妥当であろう。何故なら、旅客機の維持整備には巨額の金が必要だからだ。 17日に小泉首相が訪朝することが決まった。これは世界に対して、日本政府が初めて北と正面から取り組もうとしていることを示す重要なシグナルである。その状況下の5日に能登沖に不審船が現れたと政府は騒いでいるが、外交の世界では「右手で握手、左手でパンチ」はよくある事で、これは騒ぐに値しない。とにかく、拉致されている日本人を取り返すことが最優先である。例え、どんな条件を提示しても、北は日本をはじめとする裕福な西側諸国とは絶対に国交は結ばない。何故なら、それは金王朝崩壊に直結する、キムジョンイルの最も恐れている西側情報の民衆への流入の始まりだからである。 日本トライアスロン界の憂鬱(02/9/5) 最近はどこの大会も軒並み参加者数が減少傾向にある。80年代からのバブル経済と共に成長して来た競技であるが故、とにかく、参加するためには、相当のお金がかかる仕組みになってしまっている。このことが、今日の不況の中、参加者減少の最大の原因である。この競技を新に始めようとすれば、先ず、自転車、ヘルメット、バイクウェアがいる。ウェットスーツがいる。スイム練習のためのスポーツクラブに入会しなくてはならない。そして、それなりの大会は地方で開催されるので、参加のためには数万円の旅費がかかる。さらに、参加費が1.5万円〜3万円程度必要となる。さらに、さらに、参加に際して非常に面倒な手続きがある。申込み前に、JTU(日本トライアスロン連合)に加盟して年会費(3,000円?)を納めなければ、ほとんどの大会には参加できない。そして、申込書に何故か写真が必要となっている、且つ、不可心電図付きの健康診断書が必要な大会が多々ある。これではまるで「参加するな」と言わんばかりの嫌がらせとしか思えない。海外の大会のように誰でも手軽に参加できるようにしないと、いつまで経っても底辺が広がらず、メジャースポーツの仲間入りはできない。「トライアスロンは特別な競技である」と言わんばかりのこの体質を変えない限り、競技人口は先細りし、マスコミも取り上げない。スポンサーは付かない。スター選手やプロ選手も生まれて来ない。 一刻も早く、主催者側は無駄を省いて運営をシンプルに、参加者もこれまでのように至れり尽せりの大会を期待してはいけない。確かに、一般的にトライアスロンの参加費は高く感じるが、自然の海を安全に泳がし、一般道路をバイクで安全に走らせるためには、参加人数にもよるが、選手一人に付き、参加費の倍以上の費用はかかっている。マラソンなどの単一競技と同じに考えてはいけない。 9・11NYテロから1年(02/9/1) 過去の世界の枠組(米国とロシアの関係等など)を一変させた2001年9月11日のNYテロから、もう1年が過ぎた。最初にTVの映像を見た時は事故かと思った。しかし、2機目が突っ込んだ時は事故ではないと感じ、背中に戦慄が走った。それは過去の常識からは想像すらできないハイジャック旅客機を使った自爆テロだった。これには流石の米国民も恐怖で震え上がった。直後、米国の富の象徴でもあった世界貿易センタービル(ツインタワー)が粉々に崩れ落ちた。そして、人々は飛行機に乗ることを恐れた。テロが起こりそうもないサイパン〜東京線でさえ17日には1機につき観光客2名という有様だった。 その2ヶ月後、このテロ事件を仕掛けたアルカイダ、ビンラディン、その協力者タリバン、オマルを標的に米国は大規模な攻撃を仕掛けた。これは米軍事産業にとっては降って湧いたような巨額なボーナスとなった。一方旅客機を利用したテロということで、航空業界は乗客離れによる大きなダメージを受け、未だに完全に回復していない。また、このテロ事件を因とする「テロ不況」で多くの企業が倒産に追い込まれている。 そして、1年後の今、米国はイラクを攻撃し、フセイン政権を倒そうとしている。大義名分は、アルカイダの後ろ盾になっていること、米国攻撃のため核を保有しようとしている、ということである。しかし、攻撃理由はそれだけではない。この国にとって最も重要な企業集団「軍産複合体」を維持していくには、10年毎に大量の武器を消費する戦争は絶対必要なのでる。幾ら多くの国々が反対しても、近い将来、米国はきっと実行に移す。昔から経済効果を考慮しない戦争はない。今はもうアルカイダ掃討は片隅に追いやられている感がある。 北マリアナ諸島では、テロ勃発直後、約4000人の日本人観光客が15日まで帰国できなかった。そして、その後、観光客減少による観光産業へのダメージは大きく、テロ不況は今も続いている。その影響で、サイパン〜ロタ・テニアンを繋ぐ国内線の便数が激減した。また、1万人弱の海外出稼ぎ労働者が職を失い北マリアナを出て行った。 一方、現地ニューヨークでは、1周年追悼セレモニーは行われるが、ちょうどこの時期にNY州知事選と重なっており、選挙戦の方が盛り上りを見せている。あの「9・11」もすでに確実に過去の出来事になってしまった感がある。 海に消えゆく島々(02/8/21) マリアナ諸島は海抜約200〜500mの山を持った島々だから、完全に海に沈んでしまうことはないが、20年前と比べたら、サイパンのマイクロビーチにしても、グァムのタモン湾にしても確実にビーチが狭くなったと感じる。 地球温暖化による海面上昇で、国土の全て、または、大部分が消滅の危機に瀕している島々が、世界中にゴマンとある。モルジブ、キリバス、ツバル、マーシャル諸島、ミクロネシア連邦、フレンチ・ポリネシアの島々、バヌアツ、クック諸島など、その数は数千にのぼるであろう。海抜1〜2mの島々はもうすでにエマージェンシー状態に入っている。ツバルやキリバスでは、すでに水没してしまった島々がある。 例えば、僅か2〜3cmの海水位の上昇でも、陸地の侵食のみならず、海水が地下水に流入し、主食のタロイモやココヤシが枯れ、飲料水としても使えなくなり、その結果、人が住めなくなってしまう。また、塩害で草木が枯れてしまえば、唯の砂山、すぐに波に浚われてしまう。海抜僅か1〜2mの島にも「フレッシュ・ウォーター・レンズ」と呼ばれる現象で地下水を蓄えている。それは平均海水面から上の土壌部分に凸レンズ状に雨水を蓄えている状態のことである。これは微妙なバランスの上に成り立っており、僅かな海水位(2〜3cm)の上昇でも海水が流入してしまう。 すでに、ツバル政府は全国民の海外移住を決めており、ニュージーランドへのテスト移住を開始している。何と、メールアドレスの末尾に振り分けられている国記号ドメインのtv(日本ではjp)も、すでに売り払って(40億円だったと記憶)国民の移住資金に充てている。海に消えていく国にとっては国記号など必要ないのである。ツバルにとって、国土消滅が如何に切羽詰まっているかということが解る。祖国が消滅するというのは、その民族の存在が否定されるのに等しい。イスラエルが世界中からどんなに非難されても、パレスチナに対して、強行に武力を使うのもそのためである。敗北は、やっと手に入れた国土が、民族が、消滅してしまうことに繋がるからである。多くの島嶼国にとって、京都会議が失敗に終ったツケは大きい。 終戦記念日(02/8/15) 日本軍部に無条件降伏を決定づけたのは広島、長崎への原爆投下である。この原爆を両市の上空まで運んできたのは、米爆撃機B29ということは知られていても、このB29が北マリアナ諸島のテニアン島から飛んで来たということは、ほとんど知られていない。また、テレビや新聞などでも、何故かこの点に関しては一切言わない。不思議だ・・・。マスコミ人も、それを知らない人がほとんどだから仕方がないのかもしれない。アメリカ本土から飛んで来た、と思っている人も多い。ちなみに、作戦実行前には、ロタ島ソンソン村近くの海域で、ドラム缶を原爆に見たてた投下訓練を行っていたのである。 テニアン島にあるB29発進地点には、米国によって「原爆の碑」が建てられている。そして、その碑には『米国は戦争を一刻も早く終らせるために、広島、長崎にB29爆撃機「エノラゲイ」、「ボックスカー」を発進させ原爆を投下したのである。』と原爆投下を正当化した文が刻んである。それなら、瀬戸内海に投下しても軍部を震え上がらせるには十分だったはずである。真意は、その威力をテストし、米国の軍事力を世界に誇示したかったのだろうが・・・。実際、その後、世界の軍事バランスは核爆弾を中心としたものに一変した。 米軍によってB29が飛び立った場所にされてしまったが故、テニアン島民は今でも「核」には非常に敏感であり、明確に「核」に対して反対の立場を採っている。かつて、こういう事件があった。1981年、日本政府が原発施設から出た核廃棄物を太平洋の真ん中に海中投棄しようとした時のことである。これに当時のテニアン市長メンディオラ氏は日本までやって来て激しく抗議し、あわや島内にある日本兵慰霊碑を海に投げ込む寸前にまでいったことがある。結局、このような太平洋諸島の強い反対で、日本政府は核廃棄物の海中投棄を残念したのである。お陰で、取り返しのつかない過ちを犯さずに済んだのである。 この時期、広島、長崎を語る時には、テニアン島のことも少しは取り上げたらどうだろうか・・・? |