2014年7月27日
7月27日(日)、東京のリゾート地である奥多摩で上記大会を開催しました。
1週間前に梅雨が明け、 本格的に夏が始まった直後と云うことで、夏本番の暑い日差しの中でのレース開催となりました。
最近思うのですが、真夏の大会は暑くないと楽しくないと云うモノです。ヒルクライム大会、トライアスロン大会、 それとオープン・ウォーター・スイム大会等々、 夏のイベントにおいては、 暑さもまた大会を盛り上げる大切な要素ではないか、と。
レース会場であるここ奥多摩周周遊道路は、標高が高く、スタート地点でも550mあります。そして、 ゴール地点の風張峠は1146mもあります。因みに、風張峠は東京都の道路最高標高地点でもあります。
だから、真夏と云えども、下界と比べれば、気温も低く、かつ、湿度も低いので、爽やかです。 特に、 陽が射し始めた早朝は、格別に気持ちが良いものです。
早朝6時スタートのレースと云うのに、リピーター参加者が多いのは、このためと思っています。近年、 意外にも参加者の皆さんに早朝開催が好評となってきました。当初はブーイングが多かったのですが・・。
大会を始めた当初は、午前9時とか10時とかの一般的な時間帯に競技を開催したいと望んでいました。しかし、6年が経った今は、 この早朝の時間帯がベストと考えています。朝が早いので、起きるのは辛いですが、寒い時期の朝ではないし、一旦起きてしまうと、 奥多摩の朝の空気はヒンヤリして、気持ちがいい。午前8時以降のゲートが開いてからの奥多摩周遊道路とは趣が全く違います。 普段のツーリングや練習では絶対に味わうことができません。
大会でもなければ、 こんな早朝の時間帯に奥多摩に来ることはないでしょう。さらに、レースでもなければ、 早朝6時と云う時間帯に奥多摩周遊道路に立ち入ることはできません。 なぜなら、奥多摩周遊道路は夜間19:00〜08:00間は 完全通行止めで、車両はもちろん人間さえも立ち入ることができないことになっているからです。但し、 ここの住人であるサルたちは例外で、毎年、早朝のコース上でレースの観戦をしています。
それに、路面状態は、日本一良好と言っても過言ではありません。
全コース13qの長きに亘って、小石はもちろん、 少しの砂や土さえもコース上に落ちていません。だから、スリップによる落車はまずあり得ません。それに、路面の悪さを原因とするパンクもあり得ません。 これほど良好な路面を持つヒルクライムレースは、国内だけでなく、世界中探しても、本大会以外にないと思います。 その証拠に、過去6年間で、選手が落車したと云う話は聞いていません。
それは、奥多摩町にある東京都の西多摩建設局西多摩事務所(通称、西建と呼ぶ)によって 年間通して 完璧に維持管理されているからです。西建の皆さんに感謝です。これまで参加されたことのない方も、ぜひ、 奥多摩の極上の空気と極上の道路を味わいに来て下さい。
昨年から、それまで不評だった前日受付は止め、大会案内(連絡事項とタイムスケジュール記載)とゼッケン(計測タグを含む)を 参加者に前もって郵送することにしています。 だから、面倒な前日受付にやって来る必要はなくなりました。
大会当日にゼッケンと計測タグを装着してスタート会場へやってくれば良い訳です。この変更は非常にシンプルで、 参加者には大好評です。但し、諸事情で急きょ参加できなかった選手が確実に計測タグを送り返してくれる、という条件付きですが・・。
因みに、昨年も今年も、不参加の方から、一人二人を除いて、100%返却をして頂いています。さすが自転車乗りのマナーは素晴らしい と感心させられています。皆さんを信頼して正解でした。もし、返却率が悪いと、前日の受付なしの対応はできませんから。
これからも、もし当日参加できなかった皆さん、計測タグの返却(着払いOK)はよろしくお願いいたします。
06:00から2分間隔で100人ずつのウェーブ・スタートです。スタート時間10分前には全選手がスタートゾーンにスタンバイしていました。 しかし、20分ほど前のスタートゾーンにはほとんど誰もいません。ガラガラです。
当初の頃は、この状況を見て、 オンタイムにスタートできるのかと心配したものです。ところが、直前になると、どこからともなく集まって来て、 あっという間に自転車でいっぱいになります。これには驚くとともに、毎年感心しています。
午前6時前、スタートを待つ選手の背後にある山腹に朝日が射し始めています。右下方に見える奥多摩湖は、波がなく、鏡のように静かです。 標高550mのスタート地点の気温21度、空気がヒンヤリして気持ち良いです。でもすぐに 暑くなりそうな気配を感じます。 静寂な空気の中にも、待機している選手からは、熱気を感じます。まさに、嵐の前の静けさです。
今年は不思議な現象を体験しました。スタート時間の午前6時頃、スタート地点の奥多摩ゲートとゴール地点の風張峠(標高1146m)との 温度が21度と全く同じだったのです。標高差が約600mもあるのに、です。
例年はゴール地点のスタッフは寒くて、ジャケットを羽織るのに、 今年は暑くて汗が出たと話していました。こんなことは初めての経験です。
おそらく、風張峠に射す朝日が、 例年になく強かったせいではないかと思っています。これも昨今の異常気象の兆候でしょうか。
全選手、オンタイムでスタートしました。レース中の安全を考慮して、上級者、中級者、初級者の順にスタートして行きます。 さすが、上級者クラスのスタートは迫力があります。自転車から発する音も違います。
全選手を送り出した後、スタート会場を片づけ、10分後くらいしてから追い上げを開始しました。今年はレベルが高いようで、 毎年最後尾の選手がいる地点には誰もいません。もっと前方まで上っているのです。
この時、今年はトラブルもなく、スムーズに終えることができると感じました。
07:30頃には、多くの選手が表彰式のある「山のふるさと村」(通称、「山ふる」と呼ぶ)に集まっていました。
そして、表彰式が始まる08:30ジャストに「レストランやませみ」にお願いしていた 美味しい料理が振る舞われました。 昨年は予定時間の少し前に料理を出してしまい、時間通りに来られた選手の料理がなくなってしまったと云う苦い経験がありました。 この反省からスケジュール通り08:30ジャストのオープンです。
同時に、腹を空かせた選手の皆さんは一斉に料理に群がります。これらの料理はやませみのご主人が、皆さんが喜んでくれるものを、 と前年の食べっぷりデータを元に、気持ちを籠めて作って下さっているモノです。そして、料理が大体なくなった頃合いを見計らって、 表彰のセレモニーを始めました。この頃から日差しが強くなり始めました。
今年はOKUTAMAステージの名物男、陽気なイタリアン、ファバロ・マルコさんが母国イタリアへ帰国中とのことで アワード・パーティのMCは西田さん一人です。雑多集団KFCメンバーの中で、唯一MCの才能を持った人材です。
最後の〆である恒例のジャンケン大会の目玉は、先月、大西が 南仏プロバンス自転車旅行へ行った時、 モン・バントゥーの麓の村で買ってきた カッコいいモン・バントゥーのイラスト入りのバイクジャージと、 これまた恒例の西田賞(鍛鉄作品)です。
西田さんは、国内のみならず、 本場ヨーロッパでも名の知れ渡った鍛鉄工芸家です。だから、20年後には価値が上がり、家の一軒くらいは優に建てられるかも、です。 ゲットされた方、大切にしてください。
それでは皆さん、来年の夏も、素晴らしい環境を持つ奥多摩でお会いしましょう。
東京都、奥多摩町、青梅警察署、東京都建設局西多摩建設事務所、五日市警察署、奥多摩消防署、都立山のふるさと村、レストラン「やませみ」、 小菅村東部森林公園キャンプ場「ほうれん坊」、Wachiレーシングチーム、wiggle
写真:小野口健太、舘岡正俊